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N97をWi-Fiルーター化する

 Nokia N97には購入時に多数のアプリがプリインストールされている。ノキアが開発したフルタッチ端末向けのアプリも多く、通常有料で販売されているアプリも無償で提供されているなどお得な気分になれる。まぁそれだけN97にかけるノキアの意気込みが高いということなのだろう。またサードパーティー製のアプリも同様にいくつかインストール済だ。もちろんアプリケーションストア「Ovi Store」を利用すればあとから自在にアプリを追加することも可能だが、最初からアプリがいろいろ入っているのもうれしものだ。

 ところで日本では最近、無線LANと携帯やPHS回線を内蔵した「Wi-Fiルーター」が増えている。ウィルコムの「どこでもWi-Fi」やNTTブロードバンドの「Personal Wireless Router」のようにバッテリー駆動で持ち運びできるルーターは外出中でも他の無線LAN搭載機器からいつでもインターネットアクセスができる便利な製品だ。同様の製品は海外でもすでに数種類が発売されているが、実は専用の製品を買わなくても無線LAN内蔵スマートフォンをそのままWi-Fiルーター化するアプリもある。

joikuspot.jpg N97のプリインストールアプリの中に入っている「Joiku Spot」もその一つで、このソフトを起動すればノートPCやポータブルゲーム機からN97経由でインターネットへアクセスすることが可能になる。Joiku Spotには無償の簡易機能版のLiteと有償のフル機能版であるPremiumがあるが、プリインストール版は後者で起動すると30日間トライアル利用ができる。

 使い方は簡単だ。Joiku Spotを起動してデータ通信の接続先を選択、するとN97がインターネット接続を開始する。画面には「JoikuSpot_XXXX」のようにアクセスポイント名が表示される。あとはノートPCなどから無線LANを検索すればN97の画面に表示されたのアクセスポイント名が見つかるので接続するだけ。電池の持ちは通常時より短くなるものの、普段利用している携帯電話がそのままWi-Fiルーターになる利便性は何よりも捨てがたい。無線LAN接続なのでケーブルは不要だしケーブルの繋がらない端末、たとえばiPhoneからN97経由でネットアクセスすることもできる。なお使用中もN97で通常通り電話の発着信も可能だ。

 日本から香港にやってきた友人がiPhoneを持っているときなどにも、筆者はこのN97+Joiku Spotを活用している。海外で現地で定額データ通信利用できるWi-Fiルーターは、現地生活だけではなく日本からの来訪者にもかなり便利なものなのだ。

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