ケータイ Watch
みんなのケータイ

MobileMe.jpg アップルのMobileMeが便利だ。パソコンとiPhoneの橋渡し役となってくれる。

 たとえばMacの標準カレンダーアプリ「iCal」に予定を入力したとする。すると、Mac OS Xが自動でMobileMeのサーバーとデータをシンクロしてくれる。そしてこの、いわゆるクラウド上のデータが書き換わると、自動でiPhoneのデータも書き換わる。スケジュール情報だけでなく、アドレス帳やブラウザのブックマーク、メールのフォルダ内容もシンクロ対象にできる。もちろん、MacだけでなくWindowsでも同様の機能は利用できる。

 この自動でシンクロしてくれるところが、便利なのだ。ケーブルでつなぐ必要も、「同期」ボタンをクリックする必要もない。気がつけば、勝手にデータはシンクロしている。自動でシンクロしてくれるおかげで、パソコン(ウチの場合はMac)で入力・編集した各種データを、何も意識せずにiPhoneからも利用できる。外出先だろうと、必要なデータはすぐに参照できる。ちょっとした用事にもはや、パソコンは必要ない。まるで秘書がいつも随伴しているような、よくわからないがそんな感じだ。

 MobileMeは、iPhoneをさらに便利にしてくれる。まだ使ったことがないiPhoneユーザーは、是非とも試してみるべきだろう。60日間のフリートライアルサービスもある。MobileMeの利用料金は年額9800円と、決して安いサービスではないが、iPhoneを使いこなす上では、価格相応の働きをしてくれる(Macでも使うなら、価格以上のバリューがあると感じている)。

 とくに最近、MobileMeでは「シンクロ周りのパフォーマンスを改善した」とアピールされている。以前トライアルを試してシンクロの信頼性や頻度が低くて不満を感じていた人も、もう一度トライアルを試してみる価値があるかもしれない。
 
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拙者のiPhone 3Gと持ち歩き用のケース。iPhone 3G自体は、現在はハダカの状態で使用中だ。それでも傷や汚れが付きにくい
 iPhone 3Gを使い始めて8カ月程度経つんですけど、購入当初の予想よりも汚れないし傷も付いてない感じ。当初は「コレって半年使うと傷だらけじゃないかニャ」と考えたが、わりとピカピカっす。

 ま、持ち歩くときはbuzz-house design.のhandmade felt case for iPhone 3Gに入れているし、掃除もわりとマメにしている。第一印象が「うっかり壊したり傷付けたりしやすそうな端末」なので、自然とほかのケータイよりも丁寧&慎重に扱っている、ってコトもあると思う。

 掃除は、外観の美しさを保つ、というよりも操作性の保全のためにマメに行っている感じだ。ご存知のとおりiPhone 3Gはスレート型のタッチ操作端末。液晶面(操作面)が汚れると、例えばフリック操作(指で軽くはらうスクロール操作)やドラッグ操作を行いにくくなる。

 ので、週に一回程度はお手入れ。手入れには下記のようなケミカル(!?)を使っているが、iPhone 3Gのみならず、テカテカ系の小物全般の汚れ除去/光沢保持ができて便利ッス。
 

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Micro Solutionのion Water #01。イオンの力で汚れを落とす"水"だそうだが、これによりiPhone 3Gの油汚れやホコリ汚れを落としている Micro SolutionのCRYSTAL COAT #01。iPhone 3Gの汚れを落とした後、これを塗布して表面をコーティング。ツルっツルのテカテカが蘇る。液晶面をコーティングすれば操作感もグググッと良くなる
 
 てなわけでiPhone 3Gを頻繁に掃除している俺なんだが、たぶんiPhone 3Gユーザーはみんな端末掃除を頻繁に行っていると思う。前述のように掃除すれば操作性を保てるからだ。

 にしても、ユーザーからこんなによくメンテされるケータイって......そうそうナイような気がする。コレって、iPhone 3Gが愛されているから? それとも、iPhone 3Gを愛さないと問題が起きるから? どっちかニャ!?

 ここ数年、日本のケータイを海外と比較して、「ガラパゴス」なんていう言葉で語られることが増えている。世界のケータイ市場をすべて見たわけじゃないけど、ボクの感覚からすると、その指摘は当たっているとも当たっていないとも言える。

 ここで詳しいことは語らないけど、ユーザーの視点からすれば、国や地域が違うんだから、好みや流行が異なるのは当たり前。クルマだって、ハンドルの位置は違うし、映画や音楽、ファッション、食べ物だって、共通で好きなものもあれば、国や地域、人によって、異なるものもたくさんある。それを無視して、特殊だと言われてもねぇ。

 じゃあ、日本のケータイらしいケータイって、どんなものだろうか。高画素カメラ、ワンセグ、おサイフケータイ、高品質&高解像度ディスプレイ、GPS、モーションコントロールセンサーなど、とにかくハイスペックであることは間違いない。でも、なかなかスペックだけでは表現できないところにも日本のケータイらしいところがあるはず。

932sh01.jpg そんなことを考えながら、このコーナーで取り上げる端末として、各社の春モデルのラインアップを再チェックしてみたんだけど、ボクは今回、ソフトバンクのシャープ製端末「AQUOSケータイ 932SH」を選ぶことにした。理由は「ニッポンのケータイ、ここにあり!」と感じさせてくれるモデルだからだ。

 たとえば、ダブルチューナー搭載のワンセグ。そもそも世界で、モバイル向けテレビが日本ほど成功している国はないはずなんだけど、その中でも他を一歩リードするダブルチューナー搭載。もちろん、ダビング10対応。裏番組を同時に見られ、同時に録画までできてしまう。人によっては自宅のテレビを超えてるという説も......(笑)。

 そう言えば、折しも今月はWBCで『サムライジャパン』が激闘中だし、その後にはプロ野球の開幕も控えている。サッカーはJリーグが開幕し、AFCチャンピオンズリーグも予選リーグが始まっている。ワンセグはこうしたスポーツイベントの観戦に最適なのは言うまでもない。特に、WBCは時差の関係もあり、もろにビジネスタイムに放送されているけど、ワンセグなら、移動中や空き時間にチェックできるし、ワンセグの電波状態が良ければ、机の上で録画しておくなんていうワザも使える。

 もちろん、この他にもCCD 8Mカメラだったり、新しい形状を実現したサイクロイドだったり、モバイルウィジェットにスマートリンク辞書、ブログツールなど、機能満載、見どころいっぱいの端末として、仕上げられている。とにかく、ダントツに引き出しの多い端末であることは間違いない。果たして、このコーナーでどれだけの機能を取り上げられるのかはわからないけど、ボクなりの使い方で「これぞ、ニッポンのケータイ」と感じさせてくれたものを順次、紹介していく予定だ。お楽しみに。

 パソコンを日常的に利用している筆者にとって、取材先の住所を調べたり、道順を確認したりするなどの用途で「Googleマップ」は欠かせない存在だ。Nokia N82などのスマートフォンでは、携帯向けとして提供されているアプリ版の「モバイルGoogleマップ」を利用すれば、無料アプリとは思えない充実した機能を利用できる。

n82mk01.jpg 3月11日時点でダウンロードできた「モバイルGoogleマップ」のSymbian S60向けバージョンは、3.0。2008年12月時点ではバージョン2.3だったが、2009年3月に入り、友人の現在地を確認できるサービス「Google Latitude」にも対応した最新版が提供されている。

 個人的に頻繁に利用するのは、鉄道の乗換検索と、GPSを使った現在地の確認だ。グーグルの携帯向けサイトなどでも鉄道の乗換検索は行えるが、アプリ版では地図上での表示や目的地の変更など、より柔軟に利用できる。

 現在地の確認は、GPSと基地局の両方に対応する。誤差の範囲は薄い円で表示され、移動中の場合は中心点に移動方向も表示される。N82の性能なのか、GPS情報の取得速度は速く、屋外なら素早く現在地を確認できる。アプリそのものも軽快に動作し、ズームやスクロールもスムーズだ。航空写真やストリートビュー、飲食店の周辺検索など、パソコン版でおなじみの機能も利用できる。

n82mk02.jpg ナビゲーション機能は、地図上のルート表示とテキストの指示で構成され、必要最低限の機能は提供されている。ただ、「運転経路」「公共交通機関」「徒歩」とあるルート検索のうち、「徒歩」に関してはうまく道順が表示されない場合も多い印象だ。歩道が整備されている地域なら、徒歩のルートを「運転経路」の検索結果で代用してしまうのもひとつの手段かもしれない。

 なお、便利に使っている同アプリだが、アプリのダウンロードリンクが表示されるはずのページにN82からアクセスしても、日本の携帯電話向けページに転送されてしまい、うまくダウンロードできなかった。このため、ダウンロードファイルのURLを指定してダウンロードし、インストールしている。

0312931sh.jpg 近頃のラーメン屋さん、カウンターに座ると「ケータイカメラお断わり」なんて書いてあることもちらほら。確かに、出されたラーメンに「ピロリロ~ン♪」とカメラ向ける人もかなり見かける。

 とあるラーメン屋の店主にそのあたりを聞いたところ、最近は多すぎて逆に気にならなくなったとか。ただ、何回も撮影しなおす人には、「麺が伸びる! 早く食べて!」とやきもきするそうな。かくいう津田は、美味しい食事に俄然やる気が出るタイプ。我を忘れて無我夢中、食べ終わった頃に撮影する方が多い。それはそれで結構がっかりする。

 「931SH」のカメラ機能は、520万画素CMOSと必要十分。同時期に8メガCCDカメラ搭載モデルが提供されたこともあって、カメラ性能に関しては、秋冬モデルの「930SH」や春モデルの「932SH」に譲った感はある。だが、撮影画像の表示閲覧に関しては、「931SH」が一番じゃないかと思っている。

 3.8インチ・ハーフXGAサイズの大画面や、シャープの美麗な液晶もさることながら、タッチパネルの操作感がとても具合がいい。人に写真を見せる時に、紙焼き写真を見せているような時間の感覚だし、何度かやり方を見せると、相手に端末操作させることだってできる。「931SH」は写真を見せたくなるツールなのだ。

 目下のところ、美味しい食事の写真は自分でニヤニヤするために、愛犬の写真は人にかわいらしさを押し売りするために(!?)活躍中である。

 フリック入力に慣れ、文字入力が速くなってくると、iPhoneでメモを取る機会が増えてきた。iPhoneには標準で「メモ」というアプリが搭載されている。これ、外見はMac OS X Leopardの標準メールアプリのメモ機能にそっくりなのだが、別にシンクロするといった機能はなく、ただテキストとしてメールに添付できるとか、それだけだったりする。

 iPhoneでメモを取れるだけでは、ちょっと不満だ。パソコンとiPhoneでメモを共有したい。それも「メールを介して」なんていうまどろっこしいことをせずに、もっと快適に、だ。

srn001.jpg これにはいくつかの方法があるが、わたしがいま使っているのは、「XenNotes Free」というアプリだ。これはGoogleのオンラインサービス「GoogleDocs」上のテキストファイルをiPhone上で編集できるというモノ。無料版では、iPhoneで作ったファイルしか編集できないという制限があるが、わたしはiPhoneで書いたメモを共有したいと思ったので、無料版で事が足りてしまった。

 外出先などでちょっと思いついたことがあったら、すぐにXenNotesでメモを取り、書き終わったら無線が使えるところでシンクロする。家に帰ってパソコンでGoogleDocsを見に行けば、メモが反映されている。iPhone上でシンクロボタンを押す、というのが唯一の手間となるが、それだけでメモの共有ができてしまう。なかなかのものだ。

 逆に、パソコン(筆者の場合はMac)で書いたメモをiPhoneで見たいと思うこともある。わたしは普段、アップルのサービス「MobileMe」のストレージ機能「iDisk」上に、いろいろなテキストファイルを自動シンクロさせている。それはもう、いろいろなテキストファイルだ。備忘録から日記的な独り言、アイディアメモ、さらには書き終わった原稿や書きかけの原稿の一部もiDisk上に保存している。

 このiDisk上のテキストファイルを読めたらいいなぁ、と思っていたのだが、やはり同じ考えをする人はいるわけで、そういった用途に使えるアプリがいくつかあった。しかし、どうにも日本語に完全対応しているアプリが見つからない。

srn002.jpg たとえば「DAV-E free」というアプリは、iDiskをはじめとするWebDAV形式のファイルサーバーにアクセスし、テキストや画像を閲覧することができる。しかし、日本語のテキストファイルはUTF-16かUTF-8エンコードものしか正しく表示できない(Excelファイルなどは正しく日本語表示されたりする)。同タイプのほかのアプリも似たような状態だ。

 非常に惜しい。惜しいが、使えなくはない。これから書くテキストは全部UTF-16で保存し、過去のテキストも参照したいモノはUTF-16で保存し直せば良い。

 なんだか靴に足を合わせるみたいな話になっているが、これにより、iPhoneとパソコンとメモの共有がある程度できるようになってしまった。まだまだ不満を感じる部分もあるが、iPhoneのことだから、アプリの追加などでどんどん便利になりそうだ。もしかして、すでにわたしのニーズを満たすアプリは登場していて、わたしが探し出せていないだけかも知れない。いやむしろ、プログラムを勉強して、ニーズを満たすアプリを自分で作れば、それでビジネスになるのかも知れない。

 「必要は発明の母」とはよく言ったものだ。こうやって、使い手のニーズによって、iPhoneは便利になっていくのだなぁ、と日々実感している。
 

 

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1980年代初頭に発売されたローランドのベース音専用のシーケンサー内蔵シンセサイザー、TB-303(ベースライン)。TR-808(リズムマシン)と同様、現在でもビンテージ・マシンとしてスゲく人気がある
キミはローランドのTB-303を知っているのかーッ!? え? あ、そう、ソレっす。アシッド・ハウスミュージックな時代に脚光を浴びた、ふる~いベース・シンセなんですけど、それ以来、往年の名機として人気保持中の機材である。

 で、コレ、YouTubeとかでその音を聴くと、誰でも「あ、アレね~」とわかる独特な"例の音"なんですけど、機材としてはもはやビンテージ品だヨ、と。ヤフオクなんかではド高値ですな、と。なかかな実機に触れられない。

 ので、クローン品も多々登場している。拙者が気に入っているところではFutureretro Revolutionがあるが、これまた少々高価だったりする。ただ、今時は楽器がソフトウェアで再現されまくりの時代なので、ソフトウェアでTB-303の音を再現したものが多々あって、「TB-303っぽい音なら何でもイイ」てな場合はソフトウェア類は入手性が良い。

 とまあ、TB-303実機がなくてもその音を出す方法はいろいろあるのだが、iPhone 3G用にも、TB-303を模したサウンドアプリがあるのダ!!

 ひとつはBassLine(←iTunesが開きますヨ)というアプリ。900円するが、画面上の四角いふたつの窓に触れると、音色がダイナミックに変化するのがiPhone用アプリらしい点。TB-303のグルーヴ感を超手軽に楽しめるのがイカス。けど、音はちょっと細め?

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2006年とか頃あたりに発売されたFutureretro Revolution。TB-303の音をしっかりマネており、もしかしたらTB-303よりパワフルでイイ音かも!? と思わせるシーケンサ内蔵ベースシンセ(っていうかシンセ)。TB-303と比べると操作性もずーっと良かったりする BassLine。freq responseとenvelopeというウィンドウがあり、ここに触れるとそれぞれ音質や音の鳴り方が一気に変わる。ライブパフォーマンス向けかも。コレで路上演奏している人も

 もうひとつは往年のTB-303ファンも「お!!」と思っちゃうDigital Bass Line(DB-303)←iTunesが開くゾ。600円と比較的に安価であり、画面的にも見栄えがするっていうか、TB-303に極力似せてあるのが好印象。サウンドもわりと図太く、ディレイやディストーションといったエフェクトも使える。

 拙者的には、えーと、両方オススメ。BassLineは即興演奏向け。Digital Bass Lineは即興もできるが、じっくり打ち込んで遊ぶのに向くかも。ただ、ステップ入力シーケンサーについて少し知っていないと、プログラミングに戸惑うかもしれない。オリジナルのTB-303よりはずっと扱いやすいが、それでもわりと原始的なシーケンサではある。

 でもまあ、iPhone 3GでいつでもドコでもTB-303っぽい音を楽しめるなんて、ヒジョーに愉快極まりない時代になっとりますな。

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Digital Bass Line(DB-303)。TB-303に良く似た操作パネルで、なんかシンセ世代としては嬉しくなっちゃうネ!! 音もなかなか太い感じ 指二本で画面に触れてドラッグすると、こんなふうにエフェクターが現れる。踏む(タップする)とエフェクトのオンオフとなる 画面は任意の位置までスクロールさせて止めておくことができる。凝ってますのう