ケータイ Watch
みんなのケータイ

 W63CAで最大の「売り」とも言えるのが8.1メガのデジカメだ。EXILIMのブランドを冠しただけに、見た目やシャッターボタンもほぼ「デジカメ」。それだけに実力が気になるところだったりする。

 ライバルメーカーも最近ではカメラ機能を強化している。特に力を入れているのが暗闇での撮影性能。シャープは「CCDでCMOSよりも暗闇に強い」と言っているし、パナソニックも「ISO1600で暗闇でも撮影できる」ことをアピールしている。では、W63CAの実力はいかほどなのか。1月初旬に取材で行ってきたラスベガスの夜景で試してみた。

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 ホテルの外観や噴水、カジノのネオンなどを撮影する分には申し分ないくらいの画質で撮影ができた。夜空の黒い部分が引き締まって見えて、ホテルやカジノの照明とのコントラストがハッキリとしている。

 次に向かったのはラスベガスで最も高い建造物であるストラトスフィアタワー。地上約250mの展望台から、ラスベガスのストリップ地区を撮影してみた。強風が吹いているなか、とりあえずベストショットを「夜景」に設定して、手すりに本体を置いて撮影。何枚か挑戦してみたが、全体的に光量がたりず、残念ながら期待通りの夜景を撮影するのは難しい感じ。

 試しに持っていた931SHでも撮影してみたが、こちらのほうがまだ全体的に明るく撮影できるようだ。よくわかるのが手前にある手すり。W63CAでは暗くて手すりの存在がわからないのだが、931SHでははっきりと手すりがあることが確認できる。
931SHは5.2メガでCMOSを採用していることを考えると、画質は必ずしもスペックだけでは語れないようだ。

 

 仕事始めは1月6日にアメリカ・サンフランシスコで開催されるMacworld Expo基調講演の取材、さらには7日からはラスベガスで行われるCESに直行。ということで、欠かせないのが国際ローミング対応ケータイだ。

 普段、名刺に書いている電話番号はauであるため、GSM圏内であればW62SにSIMカードを挿入して海外に出かけている。今回はアメリカと言うことでCDMA圏内。めでたく、W63CAのローミング機能が使える。

 しかも、アメリカはパケット対応地域。なにも考えずに日本のケータイがそのまま使えるのが何と便利なことか。昔は、国際ローミング対応ではauが他キャリアを大きく引き離していたのに、いつの間にか形勢は逆転。W-CDMA/GSMをベースとするNTTドコモ、ソフトバンクモバイルにお株を奪われてしまった。なんとも残念。

 とはいっても、W63CAだって、パケットだって使える。そんじょそこらのW-CDMA/GSM機種に負けてなんてなるものか。

w63ca1.jpg で、実際にアメリカで使ってみてどうだったか。

 やっぱり、W-CDMA/GSM機種と比べるとかなり使い勝手は悪い。今回、N-01Aと931SHも持って行ったのだが、どちらもアメリカに到着して、電源を入れればすぐに現地の電波をつかんでくれる。これが意外と便利。

 しかし、W63CAといえば、アメリカに着いた際に電源をONすると、まずは日本の電波をつかむモードになってしまう。ここで「ローミング機能」メニューを呼び出して、「海外」に設定して再起動しなくてはならない。電源がONになってようやっと現地の電波をつかんでくれるというわけ。この手間が結構面倒。

 さらにN-01Aが便利だなぁ、と感じるのは国際ローミング中は現地の時刻が大きく表示されて、日本の時刻も小さく併記してくれるというところ。これが日本とのやりとりにかなり重宝する。

w63ca2.jpg W63CAは、現地の時刻に自動的に合わせてくれるが、日本時刻の表示はしてくれない。W62Sも2つの国の時刻を表示できるが、手動で設定する必要があるのが面倒だ。

 ただでさえ、エリアが狭くて使い勝手の悪いauのグローバルパスポートCDMA。国際ローミングって料金も高く、キャリアにとっては「儲かる美味しいビジネス」なはずなんだから、せめてもうちょっと「使いやすい国際ローミング」にして欲しいなぁ。