ケータイ Watch
みんなのケータイ

P-01Aの最近のブログ記事

 ドコモには「電話帳お預かりサービス」なるサービスがあります。月額105円を払うと、毎日/週1回/月1回の頻度で自動的に電話帳の情報を更新してくれるサービスです。PCにバックアップしている人は必要ないと思うかもしれませんが、その手の作業を面倒と感じる人は契約しておくのが無難です。なぜかといえば、電話帳データが消えるような状態は不意にやってくるからです。私のような無精者は、こまめにPCへバックアップなんてことができないので、年間1260円をかけてお世話になることにしています。

 この「電話帳お預かりサービス」は、「iコンシェル」を契約すると一緒に申し込むことになります。「iコンシェル」は、自分に合った情報を届けてくれる"執事のようなサービス"と言われることがありますね。でも後述するように預けた電話帳に関連した情報を提供してくれるんです。

 ドコモの山田社長は、「iコンシェル」などのコンシェルジュサービスを「究極的にはアラジンの魔法のランプのようなサービスにしたい」という発言をしています。召使い(ドコモのケータイ)がご主人(ユーザー)の意を汲んで何かをしてくれる、というイメージなんだと思います。ただ、現場の担当者、CM、ドコモショップなどでのセールストークを聞いていると、ユーザーが欲しいと思うであろう情報をおおまかに予測して届けてくれる、といった視点でサービスが組み立てられているようです。私が使っている「P-01A」に、「蚊に刺されやすいのはどんな人?」「夏の好感度UP術」などの情報が届いてもねぇ......。

 こうした路線を突き詰めること自体に異論はないのですが、私としてはまず手元にある電話帳、予定表、メールなどを預かってくれたうえで、それを活用してくれる召使いになって欲しいなと思っています。例えば「P-01A」は「iコンシェル」に対応しているので、登録されている電話番号の中にタウンページの情報と合致するものがあると、住所などを自動的に追記してくれます。とくに便利なのがお店などの連絡先。たとえば夜の会合場所などの連絡が来たら、とりあえず電話帳に電話番号だけを登録をしておきます。私の場合、毎日センターに預ける設定にしているので、翌日までにはバックアップをしてくれます。それだけでなく、登録した電話番号がタウンページの情報と合致すると、店の住所や地図情報を付け加えて「P-01A」に届けてくれるんですね。これが「電話帳お預かりサービス」と「iコンシェル」の違いです。届いた地図情報にあるURLをクリックすると、お店の場所を地図で確認できます。しかもナビサービス「全力案内」と連携し、現地までのナビもしてくれるのです。このように自分の手元にある情報を管理し、それに追加して便利な情報を届けてくれる。これが「iコンシェル」の真骨頂じゃないかな、と思っています。同じようなことは、スケジュールやメールなどケータイに登録されている情報すべて可能なはずです。
001.jpg   004.jpg

 これらのことは、少し視点を変えると、当世流行の「クラウド」な世界ではないか、ということに気付きます。ここでは他機種や他プラットフォームに比べてあれこれ言うつもりはありませんが、クラウドなんて言葉を意識させずに、それが目指している世界を「iコンシェル」と対応機は実現しているように思いませんか? ゆえに「iコンシェル」は、手元にある情報をきちんと管理したうえで、その情報にプラスアルファの付加価値をつける方向に進化してくれないかな、というのが私の願いなのです。



 「P-01A」ってカメラの起動が割と速いんです。これって意外と大事なポイントで、デジカメの世界でも言われることがありますよね。つまり、どんなに高性能な撮像素子を使っていても、どんなに優れたオートフォーカスが付いていても、起動が遅かったらシャッターチャンスを逃してしまう。とくにペットや子どもなど、動きの速い被写体のシャッターチャンスは突然やってきます。なので素早く取り出してカメラが起動し、すぐにシャッターが押せないと、ハイスペックなものでも宝の持ち腐れって事になってしまうのです。「P-01A」のカメラ機能は、他と比較してずば抜けたスペックや機能があるわけではありませんが、結構使えます。

h0.jpg h1.jpg
街中で撮影した写真(1) こちらも街中で撮影した写真(2)

 上の(1)と(2)という2枚の写真は、街中で見つけた様子を撮ったもの。被写体自体に動きはないのですが、さっと取り出して、ちゃんと写真が撮れます。街中の撮影は意外と恥ずかしいもの。素早く撮って、さっさとしまえるという意味でも、起動が速いのはありがたいです。

 手ぶれと言えば、「P-01A」は、6軸手ぶれ補正が付いているため、動物や子どもなど動いている被写体もきれいに写真が撮れることもアピールしています。私は、そういう被写体をケータイで撮る機会が少ないので恩恵に預かっていませんが、この手ぶれ補正は、モルフォ社の「PhotoSolid」と呼ぶ画像処理技術によって実現されている機能。いま店頭に並んでいる最新機種でカメラをウリにしたモデルがありますよね。そのいくつかの目玉機能は、モルフォ社の画像処理技術によって実現されているんです。まぁ、あくまでも余談ですが。

 話を「P-01A」に戻すと、私が気に入っているのは、接写撮影がわりとちゃんとできること。左下の(3)のような写真が普通に撮れちゃいます。欲を言うと、湯飲みの手前の縁にピントを合わせたかったのですが、そうしようとすると、右下の(4)のようになってしまう。まぁ、もともとの期待値が高くないので、これでも十分。もっとちゃんと撮りたいと思ったら、デジカメ専用機を使いますよ、私は。

h2.jpg h3.jpg
接写機能で撮影した写真(3) 手前の縁にピントをあわせて撮った写真(4)
 予測変換で現れる単語って、使っている人の交友関係や関心のあることを知るきっかけになりますよね。これを決め打ちで消したい、と思ったことはありませんか。

 たとえば人にケータイを渡したとき(とか勝手に使われたとき)、「あ」と入力して「アリサ」なんて名前が出たら、「これは誰?」ってことになりますよね。ときには修羅場なんてことがあるかもしれない......。といってもオールリセットをしてしまうと、それまで使っていたかな漢字変換の学習機能まで消えてしまう。

 そんなときに便利なのが、学習履歴を任意に消す機能です。

 操作方法は次の通り。メール本文を入力中にサブメニューの「機能」を選びます。そこで出てきたメニューの中から「文字入力設定」を選び、「学習履歴」を選択します。すると「あ行」「か行」「さ行」「た行」「な行」「は行」「ま行」「や行」「ら行」「わ行/記号」という選択肢が出てきますので、任意の行を選びましょう。すると学習機能で記憶された単語のリストが出てきます。ここで消したい単語にカーソルを合わせ、「機能」を選ぶと「一件削除」か「全件削除」が出てきます。消したい単語を確認してきますので、良ければ「YES」を選べば操作は終了。ひとつ前の画面には、クリアボタンで戻れますので、複数の単語を消したいときには繰り返して下さい。

 以前ソニー・エリクソン製の『SO906i』には、予測変換候補を簡単に消す機能がありました。あの機種ほど簡単なわけではありませんが、この機能を知っておくと、重宝する人はいるはず。大した機能じゃありませんが、『P-01A』はこうした小技がたくさんある機種なのです。


mari1.jpg

mari2.jpg
 今回は、一度は触れておかなければいけないWオープンスタイルの話です。

 改めて説明する必要はないと思いますが、Wオープンスタイルとは、閉じた状態の折りたたみ型ケータイがタテにもヨコにも開くスタイルのこと。VIERAケータイの第1弾「P905i」から継承されているスタイルです。

hsmt01.jpg  タテに開くときには脇のボタンを押すとワンタッチで開く「ワンプッシュオープン」がPの代名詞的な機構。「ここは頻繁に使う部分なのですが、塗装がはがれにくいんです」と書こうと思って確認をしたら、そんなことはなくちゃんと(?)はがれていました。ただフロスティホワイトという色を選んだためか、塗装がしっかりしているためか(その両方?)、キズが全然目立たないんです。ヌードボディで持ち歩くうえ、がさつな私が約半年使ってもこの程度ということは、普通の人なら2年間くらい経っても、みすぼらしい感じにはならないんじゃないかな? ということはご紹介しておきたいと思いました。

hsmt02.jpg 本機が話題になったポイントは、ヨコオープンスタイルのときにダイヤルボタンの文字が切り替わることでした。

 ただ、これってどうなんですかねぇ。私は、あまり重宝はしていないんです。そもそも私はヨコオープンスタイルで使うシーンがあまりない。カメラやウェブアクセスはタテスタイルで使っているし、ワンセグやゲームは頻繁に使わない。となると、文字がタテヨコに切り替わってもなぁ......そんな感じです。

 ただタテ/ヨコと開いたときによってキーボードの内容が切り替わるアイデアは、今後面白く進化することは考えられます。仮にテンキー部分も「D800iDS」(折りたたみ型で上下2画面になっていたケータイ。三菱電機製)のようなディスプレイになっていて、タテ開きのときには「0~9」と「*」と「#」のダイヤルボタン、ヨコ開きのときにはQWERTYキーなんてことになったら使いやすいですかねぇ。そんな楽しさが広がっていくアイデアです。
 かな漢字変換に代表される文字入力系は、各社がそれぞれにしのぎを削っている分野なので軽々に善し悪しは言えません。が、私はパナソニック モバイルの文字入力系が好きです。

 細かいことですが、こんな配慮があるんです。「P-01A」は、テンキーの「1」と「5」を押すと(あな、と入力した状態)、予測変換の候補に「15時」「15日」「15分」が現れます( 画面1)。この状態で画面右下に表示される「英数カナ」を押すと、「15」「1月5日」「1時5分」などの変換候補が出てきます( 画面2)。「1」「5」と入力すると、「15」が出てくる機種は多くありますが、時間や日付の入力支援してくれるのです。

 ただ「P-01A」からは、逆トグルが発話ボタンに割り当てられています。これはドコモの共通仕様に合わせた結果なので仕方ないのですが、以前の「P906i」のほうが使いやすかったと思っています。この操作系はソフトバンクモバイルの「930P」に継承されていますので、興味がある方は確かめてみて下さい。液晶画面に「逆順」というアイコンが現れ、これを選ぶと文字が逆の順番に表示されるんです。

 ちなみに逆トグルとは、あ→い→うと順番に表示されたかな文字を、逆の順番(う→い→あ)と表示させる機能のこと。例えば"たもつ"と入力をしたかったのに"たもと"と入力してしまった場合なら、逆トグル操作で入力した"と"を"と→て→つ"と戻せるのです。

05s.jpg 絵文字の入力がしやすいのも「P-01A」を気に入っているポイントです。 画面3の状態で液晶画面左下の「絵文字」を押すと、 画面4のような状態になります。この画面で、また液晶画面左下の「絵文字D」を押すと 画面5に。写真ではわからないのですが、デコメ絵文字の動きを確認しながら入力ができるんです。これって重要じゃありません?

 さらに言うと、相手からデコメ絵文字入りのメールを受け取ったとき、デコメ絵文字を一括保存する機能があるんです。ほかにも、「は」と入力すると、画面6のように予測変換候補に絵文字が出て、普段絵文字を使い慣れていない人でも、自然に使えるようになっています。言葉の意味と絵文字を組み合わせ、もっと変換候補として出してくれたら良いのに、と思っています。そのほうがメール作成が楽しくなると思いませんか?

hsp01a.jpg 今回から参加させていただくことになったフリーライターの橋本 保です。私が選んだ機種は、パナソニック製の「P-01A」。意外にも「みんなのケータイ」でパナソニック製のケータイを扱うのは初めてのようなので、私なりの思い入れも交えながらご紹介をしたいと思っています。なので、ちょっとパナソニックの簡単な歴史から。

 携帯電話を手掛けるパナソニックの正式な会社名は、パナソニック モバイルコミュニケーションズ。パナソニック本社の沿革によると、その前身となる松下通信工業が1958年に設立され、1968年に日本電信電話公社(NTTの前身)へポケベルを納入をしています。

 携帯電話では、1990年にIDO(現KDDI)から、「ハンディフォンミニモ」(54×165×27.5mm、298g)を発売。翌1991年には、さらに小型軽量化した容積150cc、重さ200gの「ムーバP」を日本電信電話公社へ納入。小型軽量モデルを得意として、NEC、富士通、日立などの旧電電ファミリーと並び立つメーカーとしてのポジションを築いていきます。

 余談ですが、この背景には米モトローラ社との小型軽量競争がありました。一例を挙げると、前述の「ムーバP」は、モトローラ社が世界を席巻した「マイクロタック」(日本版は「トーキョーフォン T61」)の対抗モデルですし、1996年にデジタル方式の携帯電話としては世界で初めて重さ100g、容積100ccを下回るモデルとして爆発的ヒットをした「デジタル・ムーバP201ハイパー」は、1996年1月に登場したモトローラ社の「スタータック」を強く意識した機種でした。とはいえ、この小型軽量戦略はとてもユーザーから支持され、前述の「P201」と同等スペックの機種が当時の全携帯電話会社から登場するなどして松下通信工業は、圧倒的なシェアを獲得します。

 ただ、iモードに代表されるインターネットサービスが普及してからは少し情況が変わります。それまではケータイの利用スタイルは"もしもし、はいはい"の「電話」が中心でした。が、インターネットにつながるようになってからのそれは、「メール」や「Webアクセス」へ移行しました。当時のCM風にいうなら「話すケータイから、使うケータイへ」変わりつつあったのです。こうしたサービスの変化に伴い、ケータイは、メール作成などやしやすい大きめのボタン、情報を見やすく表示できる大型ディスプレイが搭載しやすい折りたたみ型へとシフトしていきます。

 ストレート型で市場を席巻していた同社が折りたたみ型を世に出したのは2000年8月の「デジタル・ムーバP209iS」から。当時の主力モデルであるNTTドコモの5xxシリーズで折りたたみ型が出てくるのは、2001年5月発売の「ムーバP503iS」なので、iモードのサービス開始から、少し時間がかかりました。その結果、シェアNo.1の座をNECに明け渡し、一度は首位に返り咲いたものの、現在はシャープの後塵を拝しています。ちなみに現社長の脇 治氏はVIERAケータイ(P905i)の商品説明会で首位奪回を宣言、2008年11月の新商品説明会では石井圭介商品企画担当取締役が「2008年度中に(1位の)シャープを逆転することはない」と言いつつも「来年(2009年)、再来年とキャッチアップしていく」と手応えがあることを示唆しています。

 こうして振り返ると「P-01A」は、捲土重来を期すパナソニックにとって重要な機種であることが想像されます。VIERAケータイのマイナーチェンジモデルという印象が強く、他社製に比べると派手さには欠ける部分もあるでしょう。しかし、基本性能を中心にパナソニックの底力ともいえるポイントがいくつも見つかります。そんなところを中心にご紹介をしていくつもりです。

 そういえば、Pの特徴であるワンプッシュオープンは、「P504i」のころから貫いている機能の一つですね。振り返ってみて、改めて気付きました。