ケータイ Watch
みんなのケータイ

P3230003.JPG N-04Aは、同じamadanaケータイのN705iと比べ、音楽再生機能が格段に進化している。音質向上技術の「SRS TruMedia」はその一例。音の臨場感が増し、着うたフルでも十分満足できるほどだ。ただし、「CircleSurround 5.1ch」などの強いエフェクトをかけると、一部の楽曲では音割れが生じてしまった。私は「Hollo! TruMedia」というエフェクトに使用しているが、手持ちの楽曲に応じて、適切な効果を選ぶとよいだろう。

 使い勝手も着実によくなっている印象を受ける。N705i(というか、当時のNEC端末全般)は、「全曲リスト」が本体メモリと外部メモリでバラバラだった。一応、手動で作成したプレイリストに両方の楽曲を登録することはできたが、登録可能な曲数は99曲。手持ちの楽曲を通しで聞くような使い方には、対応していなかった。だが、N-04Aでは、全曲リストに、本体メモリの着うたフルと外部メモリのWMAファイルが全て含まれる。ここから楽曲を再生すれば、手持ちの音楽をまとめて聞くことが可能。ランダム再生を使っている場合なども、着うたフル、WMAを問わずに楽曲を選択してくれる。細かな点かもしれないが、シングルは着うたフル、アルバムはWMAという形で管理しているので、この進化は音質の向上以上にありがたい。

 購入時は冒頭挙げたサウンドの進化や、BluetoothやmicroSDHCへの対応など、デバイス面の機能向上に目が行きがちだが、(ほぼ)毎日音楽を聴いていると、使い勝手に対する配慮がじわじわと効いてくる。カタログではなかなか分からない部分だが、これからN-04Aを購入するというユーザーは、ぜひこれらの点もチェックしてみてほしい。これで、前回挙げたBluetoothとキーロックの問題が解決すれば、評価はもっと高くなるのだが......。
 常に画面がむき出しのスライド端末では、キー操作のロック設定が重要だと言われる。N-04Aの場合は、閉じるとセンサーキーとサイドボタン1つだけになるため、ロックをかけていなくても大きな問題はないが、ロックを未設定だと待ち受け画面の点灯時間が長くなってしまう。逆に、ロックありだと閉じてすぐに画面が消えるため、電池の持ちもよくなる。当初、画面がなかなか消えなかったので色々と設定を試し、結果としてクローズ時に自動でロックをかけることにした。

 しかし、ここにちょっとした落とし穴が。法林氏のエントリーで、「N-01Aでキー操作をロックするとカーナビとの通信が失敗する」と指摘されていたが、似たような現象がN-04Aでも起こってしまった。私の利用スタイルでは、具体的に以下の点が不便だと感じている。

P3030005.JPG まず、Bluetoothでの外部操作を受け付けなくなること。N-04Aでは、Bluetoothユニットからミュージックプレイヤーを起動できるが、ロックありの状態だとこの機能が効かなくなる。わざわざケータイ側を操作してプレイヤーを立ち上げるか、一度ロックを外さなければいけないので、操作が一気に面倒になる。しかも、音楽再生中はロックをかけられず、結局待ち受け画面が結構長い時間点灯してしまう。せっかく「amadana brown」ではBluetoothユニットまで同梱しているのに、ちょっと残念だ。

 iアプリの自動起動設定もロックに引っかかった。日々の料金をグラフでまとめてくれる「ドコモ料金案内」というアプリを、毎日正午に起動するように設定していたが、これもロックありの状態だとエラーが出る。手動で毎日立ち上げるようにしているが、やはり少々面倒。正直、個人的にタッチセンサーやサイドキーの誤操作はほとんどないので、ロックできなくても構わないのだが、それならそれで、クローズ時に即待ち受け画面が消える設定を用意してほしかった。NEC初のスライド端末ゆえに仕方がない面もあるが、ぜひ次回作ではキー操作ロックの仕様を改めてほしい。