ケータイ Watch
みんなのケータイ

 BlackBerry Stormのタッチパネルはかなり特殊な構造をしている。「SurePress」という名称のディスプレイは他社端末のタッチパネルとは操作方法がかなり異なり、画面タップの際に「実際に画面を押し込む」ことで選択操作を行う。

 タッチパネル端末と言えばiPhoneが有名だが、Stormのタッチ操作はこのSurePress機構によりiPhoneとはかなりイメージの異なるものになっている。たとえば画面上を、指先を掃くように瞬間的に触れて動かしたりタップする必要はない。メニューやアイコンなどの選択は指先で画面上の目的とするオブジェクトに触れ(すぐに指先を離す必要はない)、その状態のまま画面を押し込むのことで決定操作になる。画面全体がシーソーのように1mm程度沈むわけだ。

 この機構のメリットは、画面を触れただけでアイコンを選択してしまうなどの誤操作が起きないこと。ただし海外ではこのSurePressの使い勝手については賛否両論で意見が真っ二つに分かれている。まぁ長文の文字入力をソフトキーボードで行うには確かに使い勝手はイマイチかもしれないが、逆に画面上を直感的に操作するアプリはこの機構が意外と使いやすいと筆者は感じている。

yamane_keitai02_001.jpg 大きな画面も備えているStormのタッチパネルを生かすアプリの1つはやはりゲームだろう。例えば標準インストールされているBrickBreaker(ブロック崩し)はBlackBerry Boldユーザーにもおなじみだが、Storm版はボールをコントロールするパッドの移動は指先スライドで操作し、レーザー砲の発射などはそのまま画面を押し込むなどSurePress機構をうまく利用している。

 またStormは画面を横転させると表示も90度横転するモーションセンサーも備えており、その機能を利用したゲームもいくつか登場している。筆者のお気に入りは「Flight Pass」。画面に現われるマークポイントを飛行機ですり抜けていくだけというシンプルなゲーム。ちょっとした息抜きとして、手軽に使えるカジュアルゲームで無料なのがうれしいところ。

 ちなみにBlackBerryはちょうどこの4月から専用のアプリケーションストア「BlackBerry AppWorld」を開始しているが、北米以外からはアクセスできないようだ。筆者も香港や日本で試してみたが、アクセスはまだできない模様。早いところ全世界展開してもらいたいものだ。

yamane_keitai02_002.jpg さて、4月1日にRIMからStormの香港発売が正式にアナウンスされた。5月上旬には発売される予定で、最大の注目点は中国語入力に対応していることだ。日本語入力はおそらく不可能だろうが、中国語の「漢字変換」をStormのタッチパネルでどのように実現するのが興味深い。発売されたらぜひ試してみたいと思っている。

 4月になって、待ち望んでいた「2つのこと」が実現した。

bbbd0001.jpg まずはiモードメールへの対応。2008年9月のBlackBerry Boldの発表会でドコモの山田隆持社長が「来春にはスマートフォンでiモードメールが使えるようにする」と公言していたのだが、ようやく4月1日に正式対応となったのだ。

 ただ、プッシュでメールは届かず、「iモード.net」というウェブベースでメールを閲覧する形式となっている。早速使ってみたが「まぁまぁ」というのが正直な感想。当然ながら、メールは自分でウェブにつないで見に行かなくてはいけないし(パスワードの入力も必要)、メール本文を入力する際、文章の全体を把握できなかったりして、必ずしも使い勝手がいいとはいえない。絵文字の入力もできない。あくまでちょこっと確認する程度で、バリバリ使おうという気にはなれない。

 ただ、これまでは、iモードメールを確認するためにいちいちFOMAカードをP-01Aなどに挿入しなおしたり、パソコンからiモード.netにつないでチェックしていたので、そういった手間が省けるようになったのはありがたい。あとは、iモードメールがプッシュで届くようになれば最高だ。

bbbd0002.jpg もうひとつの「待ち望んでいたこと」は、充電時のバッテリーパックが熱くなるという問題の解消だ。

 4月7日の昼ぐらいに突如、待受画面に現れた見知らぬアイコン。早速、クリックしてみると、「ワイヤレス更新」としてソフトウェアを書き換えることができるようになった。待受画面で告知されたあとにドコモから「発熱事象に関する対処方法と販売再開のお知らせ」が発表された。報道発表よりもユーザーへの告知がちょっとだけ早かったのは、ドコモなりのユーザーへの配慮だったのかも知れない。

 アップデートにかかった時間は約40分。実際、自分のBlackBerry Boldは発熱することなく普通に使えていたのだが、ソフトウェアできっちりと改善したことで、より安心して携帯できるようになった。

 ようやく販売再開となり、ユーザーが増えて、BlackBerry Bold市場がさらに盛り上がってくれるといいんだけど。