こちらがSands。２つの会場の間はシャトルバスが行き来しているが、日中はコンベンショー参加者のために大渋滞し、会場間移動に30分かかることも

　COMDEXの主な舞台となっている会場は２つあり、派手にデコレートされた大規模ブースが多いLas Vegas Convention Center（通称LVCC）と、さまざまなメーカーの細かなブースがびっしりと詰まっているSands Expo and Convention Center（通称Sands）とがある。

　Sandsでは、入り口近くにCREATIVEなどの大手のブースがいくつかある他、米国以外のメーカーの小ブースが国別にまとまっているエリアや、机２～３個分しか幅のない小ブースが集められているエリアがある。こういった小さなメーカー群の展示もSandsの魅力のひとつだ。Bluetoothなどの流行りを追いかけたプロダクツが数多くある一方で、パソコンとは微妙にしか関係のないもの（CDケースやPC用のキャリーケース）、かなり無理のあるもの（姿勢矯正ベルト、マッサージチェア、針つぼを電気刺激するアイテム）まで玉石混合な展示が見ていて楽しい。
　今回は、こちらの会場Sandsで見つけたものをいくつか紹介しよう。

■ Bluetooth内蔵のPalm OSなPDA

　CYBERTREEでは、CITYGEARと名づけられたシリーズを展示。広告配信によって各種機能の利用料が無料になるというポケットベルGo.Be（99.95ドル）とPDAのGo.Webが展示されていた。

　Go.WebはBluetooth内蔵でPalm OSコンパチのPDA。MP3プレーヤーとして使うこともでき、こちらもGo.Beと同様にポケベル機能その他が広告配信によって無料になっている。ボディーカラーはブルーとグレイが用意されていて、２～３週間後に150ドルで発売される予定だ。

アメリカの電器量販店、BEST BUYの広告が映っているのが見える。11月20日発売予定	こちらがもうすぐ発売のGo.Web。シンプルなデザインも魅力

■ PDA用OSを売りこむPenbex

1998年に設立の比較的新しい会社だが、台湾内にとどまらず、世界のマーケットに乗り出そうとしている

　台湾のメーカーPenbex Data Systemsでは自社開発のPDA用OS、Penbex OSのアピールを行なっていたが、Penbex OSはPalmOSと内容的にあまり代わり映えがせず、インパクトに欠けるように思えた。しかし、標準でMicrosoft Outlookと同期がとれるのはウリのひとつになるかもしれない。
　来年度には日本のメーカーと手を組む予定もあるようなので、近い将来、日本の市場でもPenbexOSを見かける日が来るだろう。

■ Bluetooth内蔵の風変わりなWindows CEマシン

蓋になっている部分を左側に起こして回転させると、ディスプレイ部分が表になる

　韓国のメーカーVOIXで展示されていたのはBEATi　mobile-stationというBluetooth内蔵のWindows CEマシン。6.4インチのTFT液晶のついた、235×147×32mm（幅×高さ×奥行）のちょっとごついマシンで、CDMAモジュール内蔵、インターネットフォンにも対応している。また子機もBluetooth内蔵でワイヤレスで使用できる。来年の第１四半期に900ドル程度で発売の予定だ。

■ CREATIVEではコミュニケーションツールのVoIP Blasterを展示

チャットを電話で行うような感覚のVoIP Blaster

　CREATIVEではVoIP Blasterの機能が実際に体験できるデモンストレーションを行なっていた。VoIP Blasterは一般の電話機を使ってインターネット上でコミュニケーションをとるためのアイテム。パソコンに接続したVoIPにアナログ電話をつなぎ、インターネットを利用してアナログ電話機で話せるというもの。要はマイクとヘッドフォンの代わりに受話器を使うようなものだ。

　しかし、パソコン同士のほかにも、もうひとつ大きな機能があって、PC to Phoneモードを使うと、安い電話料金で世界中の国に電話をかけることができる。電話の内容はInnoSphereのサーバーを通してデジタルデータに変換して送信され、それぞれの国で公衆回線に変換されて、相手側に伝わるという仕組みだ。
　PC to Phoneモードを利用するにはInnoSphereでアカウントを取得する必要があるが、国際電話をたくさんかける人には安上がりだ。11月15日に19.99ドルで発売が開始されている。