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【CeBIT 2003】
ドコモ日向氏、「W-CDMAとiモードを世界に広めたい」

11日のプレスカンファレンスでスピーチを行なったNTTドコモ 広報部 担当部長 日向達氏
 前日の発表会でもスピーチを行なったNTTドコモ 広報部の日向達氏に、欧州でのiモードサービスと3Gについて詳しい話を伺った。

―ドイツでのiモードサービス開始から1年が経ちますが、現在の状況をどのように思いますか?

 基本的に、我々はノウハウなどの提供は行なっていますが、その後はE-Plusが主体的に推し進めていることなので、立場上、あれこれいうこともありません。むしろ、サービス開始までに漕ぎ着けるまでが、積極的にタッチしていた部分です。そういうわけで、契約数や販売数をとらえてどうというようなことはありません。ただ、日本でもiモードが立ち上がってくるまではそれなりの時間がかかりました。E-Plusでは、ドコモとはユーザーの母体数も違いますし、(昨年12月末時点で)12万3,000契約というのは、がんばっている方じゃないでしょうか。

―街のE-Plusのショップに出向いて話を聞いたところ、昨年の12月あたりから徐々に上向いてきていると聞きました。

 サービス開始時は、端末もNECさんのn21iの1機種だけでしたが、バリエーションが増えてきたことが大きいと思います。

―E-Plusの経営陣の発表や展示を見ても思うのですが、着実に「iモード・ストラテジー」がドイツに輸出され、育ってきてるように思います。今年末にドイツで始まる3Gサービスも含めて、今後の方針を聞かせてください。

 まず、日本において、「iモードが成功したのに、FOMAはなぜ失敗したのか」と聞かれることが多いのですが、それはナンセンスだと思います。重要なのはどういったサービスを提供するかということです。オープンな技術をスタンダードにして、コンテンツプロバイダを集め、クオリティの高いサービスを提供する。日本でも欧州でも基本的な方針はまったく変わりません。2Gか3Gかという考え方ではなく、FOMAもサービスをより高度化させるためにあるわけです。

―日本と欧米では、携帯電話業界のあり方が、事業者主導の日本、端末メーカー主導の欧州というようにずいぶん違いがあると思います。まったく異文化のヨーロッパの市場に進出するに当たって、困難だったことはどのようなことですか。

 現地のベンダーをやる気にさせることや、GPRSネットワークへの対応にはかなり苦労したようです。(iモードのビジネスモデルにおいては)コンテンツプロバイダや端末メーカーとの関係も非常に重要な要素ですから。


11日に発表された新FOMA端末「P2102V」
―FOMAに関してお伺いします。エリアもサービス開始当初よりずいぶん広がり、1月に新機種も出て、テコ入れを行なわれました。2Gから3Gへの移行については、どのようなプランをお持ちでしょうか。

 FOMAの良さはまずなんといっても高速ネットワーク、ということになると思いますが、現在、これを必要としているのはハイエンドのユーザーに限られると思います。まずはこのハイエンドユーザーを移行させることが重要だと考えています。「FOMAは高い」とよく言われますが、パケット料金はPDCより安いですし、料金プランも今の時点で既に差はほとんどありません。

 そのため、ハイエンドユーザーの取り込みがうまくいけば、ゆくゆくは端末の価格も下がり、「大は小を兼ねる」の方式に沿って現在のiモードを持て余しているユーザーも移行させることができるでしょう。ただ、PDCとFOMAを両方運営するのはコストがかかるので、いずれFOMAオンリーにします。機が熟したときに、すべてのユーザーをFOMAに移行させることになるでしょう。

―昨年はFOMAに関して否定的な報道も多かったように思いますが、それに関してはどう思われますか。

 契約者数だけを単純に比較するものが多かったと思います。しかし、実際、提供しているサービスの差は数字の差ほどないと思います。今年はなんとか巻き返したいと思っています。

―最後に、世界で注目を集めているiモードの発信地となった日本市場での役割と今後の豊富についてお聞かせください。

 日本で多くのユーザーを得ているといっても、PDCは結果的に孤立する方式になってしまった。この轍を踏んではいけないと思います。まずは日本で3Gを成功させること、そしてそこで得たノウハウを自分たちだけが独占するのではなく、W-CDMAとiモードのプラットフォームを世界に広めることが目標です。


・ CeBIT 2003(英文・独文)
  http://www.cebit.de/
・ NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/

ドコモブースはFOMAが人気を集める
ドコモ、現地でも「P2102V」を発表


(伊藤 大地)
2003/03/13 12:10

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