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石井英男の韓国電子展レポート(10/2~10/7)
石井英男の「韓国電子展」レポート デジタルカメラ編

 KOREA ELECTRONICS SHOW(KES、韓国電子展)は、その名の通り、毎年韓国で開催されているエレクトロニクス関連の展示会である。韓国というと、キムチやビビンパを真っ先に思い浮かべる人もいるだろうが、SAMSUNGやLG電子のように半導体やパーツから携帯電話、PC、AV機器まで幅広い製品を手がけている巨大企業も少なくない。KESは今年で31回目となる展示会であり、この種の展示会としてはアジアでも有数の歴史と規模を誇る。KES 2000では、パーツや製造機器、測定器などからPC関連製品やAV機器まで、さまざまな製品が展示されていたが、その中からケータイWatch読者に関心が高いと思われる製品を紹介することにしたい。まずは、デジタルカメラ関連製品についてレポートしよう。



■ デジカメにもPCカメラにもMP3プレーヤーにもなる1台3役のマルチデジカメ

 SAMSUNGと並んで最大級の展示面積を誇っていたLG電子のブースでは、デジカメ兼PCカメラ兼MP3プレーヤーという、1台3役のマルチデジカメ「Digital Music Eye」が展示されていた。PCカメラとは、PCに接続して動画をリアルタイムに取り込むためのカメラで、ネットミーティングなどのビデオカンファレンスシステムでよく使われている。

 日本では、PCカメラはそれ専用の製品が主流で、単体で静止画を撮影するデジカメとは別製品として販売されていることが一般的だが、台湾やアメリカなどでは、1台でPCカメラとデジカメの両方の機能を実現するデュアルモードデジカメが人気を集めているようだ。今年6月に台湾で開かれた、COMPUTEX TAIPEIでも、デュアルモードデジカメが多数展示されていた。

 デジカメとMP3プレーヤーを組み合わせた複合商品としては、富士写真フイルムのFinePix40iが発売されているが、Digital Music EyeはさらにPCカメラ機能も装備していることが売りだ(なお、ニチメンから10月に発売予定のChe-ez!ITも、Digital Music Eyeと同じく1台3役を実現したマルチデジカメである)。

 今回展示されていたのは試作品のようだったが、問題なく動作していた。撮像素子には31万画素CMOSイメージセンサーを採用し、撮影画像やMP3ファイルの記録媒体にはMMCを利用する。撮影解像度は640×480、352×288、176×144ピクセルである。PCとの接続はUSB経由で行なう。発売は2000年12月の予定で、価格は未定とのことだが、高価なCCDや液晶ファインダーが使われていないので、そう高くはならないだろう(ほぼ同じ仕様のChe-ez!ITの価格は2万4800円である)。サイズもコンパクトで、デザインもこなれている印象を受けた。

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LG電子ブースで展示されていた1台3役のマルチデジカメ「Digital Music Eye」。PCカメラとして利用する場合は、スタンドに載せて使う 手のひらサイズなので、携帯性も優秀である。曲数などは、液晶パネルに表示される



■ 折り畳み可能なデュアルモードデジカメ

 今年のCOPMUTEX TAIPEIでは、いたるところで展示されていたVGAクラスのデュアルモード デジカメだが、KESはCOMDEXやCOMPUTEXと違ってPC専門の展示会ではないため、それほど多く の製品を見かけることはできなかった。その中で、特に完成度が高いと感じたのが、KOCOMブ ースで展示されていた「KDC-100」である。

 KDC-100は、31万画素CMOSイメージセンサーを採用したデュアルモードデジカメで、撮影画 像は内蔵メモリ(8MB)に記録する。撮影解像度は640×480/320×240ピクセルで、それぞ れ最大26/107枚の画像を記録可能だ。PCカメラとして利用する場合の解像度は、640×480/ 352×288/320×240/176×144/160×120ピクセルで、5~30フレーム/秒(解像度による )の映像をUSB経由でPCに転送できる。スペック的には標準的な製品であるが、筆者が気に入 ったのはボディのデザインである。CMOSセンサーと光学ファインダー部分が前後に約180度回 転できるようになっており、持ち運ぶ際には折り畳めば手のひらに収まるサイズになる。

 PCカメラとして使う場合は、90度ほどカメラ部分を持ち上げれば、そのままディスプレイ の上に本体を載せて利用できるので、別途据え置き用のスタンドなどを用意する必要がない 。デジカメとして使う場合は、カメラ部分を収納時とは反対方向に180度広げることで、光学 ファインダーを覗きながら、撮影できるわけだ。折り畳むと携帯電話のようにも見える(首 からぶらさげるためのネックストラップも付属している)。

 KOCOMでは、露出度の高い派手な衣装を身にまとった女性ダンサーが2人、定期的にダンスを踊っており、そのたびごとに人垣ができていた。その前振りでも司会者がKDC-100を手に持って宣伝していたので、かなり力を入れているのであろう。KDC-100は、すでに出荷が開始されており、価格は17万6000ウォン(日本円にして約1万7600円)である。今のところ日本で発売する予定はないとのことだが、製品としての完成度は高いので、国内でも発売されることを期待したい。

KES KES
KOCOMのデュアルモードデジカメ「KDC-100」。ディスプレイの上に載せて、PCカメラとして利用できる カメラ部分を折り畳むことで、携帯性が向上する
KES KES
デジカメとして利用する場合は、カメラ部分を180度回転させて利用する KDC-100の商品パッケージ



■URL
・韓国電子展のホームページ(韓国語)
http://www.kes.org/

(石井英男)




2000/10/03 00:00

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