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【WIRELESS JAPAN 2004】
「おさいふケータイ」の体験コーナーを展開するドコモブース

 NTTドコモのブースでは、新たにスタートした「iモード FeliCa」関連のサービスを体験できるコーナーが中央に設置され、高い人気を得ていたほか、900iシリーズや506iシリーズなど新機種の体験コーナー、法人向けに展開している各種サービスの紹介や、“ユビキタス”をイメージしたコーナーなどが用意されていた。


第一興商やソニーファイナンスなど各事業者のサービスを体験

 “おさいふケータイ”と銘打ち、従来の携帯電話向けサービスとはひと味異なる「iモード FeliCa」については、7月10日にサービスが開始されたばかりとあって、ブース内で最も広くスペースがとられていた。

 第一興商のコーナーでは、iモード FeliCaによって手軽にカラオケを楽しめるサービスが紹介されていた。同社のサービスは、対応端末をかざすだけで、会員だけが利用できるコンテンツやその決済をEdyで行なえるというもの。

 従来のカラオケでは、歌唱力を点数で評価する機能を備えたものがあるが、同社では本格的な歌唱力チェックを行なえるサービス「歌唱検定」を提供している。1回3,000円というこのサービスは、音楽業界の関係者が実際にユーザーの歌をチェックして、点数をつけるというもの。このため、結果が判明するまで約2週間ほどかかるとのこと。iモード FeliCa対応端末をかざすだけでログインし、決済はEdyで行なえる。

 担当者によれば、現時点で対応している店舗数は約150カ所。iモード FeliCa対応の専用端末は約1,500台ほど展開しているという。直営の「ビッグエコー」を中心に配置しているとのことだが、年内には約5,000台を導入したい考え。

 ソニーファイナンスのコーナーでは、非接触ICを利用する「eLIO」を紹介。いわゆるクレジットカード機能をiモード FeliCa上で実現するものだが、現在は通販雑誌などに印刷されたQRコードを読み取るという利用法となる。同コーナーでは、今後予定されている店頭決済の体験デモが披露されていた。

 担当者は「電子マネーと異なり、後払いのクレジットカードであれば、端末を紛失したりしても、利用をすぐストップできる。お金を失うことはない」とアピール。また、今後店頭決済が普及すれば、レジに設置されたリーダーにかざすだけという形になるため、知らないうちにスキミングされるようなリスクを小さくできるとして、セキュリティ面でも自信を見せていた。

 このほか20日に発表されたばかりでJCB、イオンクレジットサービス、ドコモの3社が共同開発した「QUICPay」や、am/pm、日本コカ・コーラの「Cmode」といった各種サービスが体験できるようになっていた。


第一興商が「ビッグエコー」などに設置するiモード FeliCa対応の端末 本格派におすすめという「歌唱検定」

こちらはソニーファイナンスのコーナーに設置されていたレジとリーダーライター am/pmのコーナーでは、店頭と同じレジを置いて、iモード FeliCaによる買い物を体験できる

最新機種を全て体験

 iモード FeliCaに次いで、広いスペースで紹介されていたのは同社の新機種を体験できるコーナー。23日に発売される「SO506iC」や近日発売と思われる「F900iC」などのiモード FeliCa対応端末や、「P900iV」「F900iT」を含む全900iシリーズ、そして小型軽量のiモード端末「premini」が展示されており、いずれも実際に操作できる環境となっている。

 定番の人気コーナーとも言える端末展示は今回も盛況で、「premini」の小ささに驚く人や「P900iV」のギミックに驚く海外からの来場者などが見受けられた。


23日発売とアナウンスされた「SO506iC」 着せ替えできるようになっているのも魅力の1つだ

近日発売予定の「F900iC」 操作できる状態で展示されている

7月10日に発売された「P506iC」 こちらは「SH506iC」 これは「F900iT」

「P900iV」のギミックは人気を呼んでいた 小型軽量の「premini」も人気だった

人体の衝撃を検知する「UbiButton」

UbiButton
 携帯電話の将来像を紹介するコーナーでは、「UbiButton」という製品が参考出展されていた。これは、腕時計のように手首に装着して、指をパチッと鳴らすと、その振動を検知するというもの。今回の展示では赤外線ポートを備えたバージョンとなっており、指を鳴らすだけでライトの光をつけたり消したりといった操作が可能になっていた。

 担当者である同社 マルチメディア研究所 主幹研究員の福本 雅朗氏によれば「1軸の加速度センサーを搭載しており、指を鳴らしたときに発生する周波数を検知するようにしている。この周波数は、手首を耳につけて腕を指で叩けば聞こえる音で、いわば“衝撃の加速度”。単に加速度センサーを搭載しただけでは、腕を振るだけでもスイッチが入ってしまうため、その衝撃だけを検知するようにしている」と説明。携帯電話とは直接関係しないものの、今後到来するとされるユビキタス社会において、「わかりやすいインターフェイスになる」という。


「UbiButton」の説明 中身がうっすらと見える状態で展示 背面に衝撃を検知するチップが配されている

腕につけたところ。指を鳴らして衝撃を感知すると赤く光る 担当者が装着していた「UbiButton」の裏面

128kbpsのライブカメラ閲覧技術やモバイルプリンタを利用したソリューション

 法人向けサービスを中心に紹介していたコーナーでは、いくつかユニークな出展が見られた。その1つがFOMAのカード型端末を装着して、128kbpsでライブカメラの映像を配信するというソリューション「mmEye-BT(仮称)」だ。

 従来は、テレビ電話の技術を用いるために64kbpsでの映像配信となっていたが、「mmEye-BT」では専用エンコーダーに2枚のカード端末を装着。つまり2倍のデータを送信することで、画質や解像度を高めた映像を配信できるという仕組みだ。今回は参考出展として紹介されていたが、ドコモでは開発メーカーのブレインズと協力して商品化を目指していくという。

 またブラザー工業が提供する、赤外線ポートを内蔵したコンパクトなモバイルプリンタ「MW-120」を利用するソリューションも披露されていた。これは、営業スタッフなどが客先を訪問した際に、携帯電話を操作して受発注の書類や領収書を発行することに加えて、実際に行なった業務を携帯電話で社内のデータベースに入力できるというシステム。

 リアルタイムに業務の進捗状況を報告できるような仕組みは、これまでも多くの企業から提供されているが、担当者は「携帯できるプリンタがあるからこそデータベースとの連携システムを求める市場が生まれる。もちろん(携帯とデータベースの連動以上のものを求めるという)逆の動きもある」と述べ、複合したシステムを提供できるドコモやパートナー企業の強みをアピールしていた。


FOMAのカード型端末を2つ利用する「mmEye-BT(仮称)」 パソコン向けに映像配信する際に威力を発揮するだろう

ブラザー工業のプリンタを活用するソリューション 導入に適した業種は幅広いだろう

N900iLでIP電話を体験

「PASSAGE DUPLE」の説明
 先日発表された「N900iL」と内線電話などを含めたソリューション「PASSAGE DUPLE(パッセージデュプレ)」のコーナーでは、実際に「N900iL」に触れられるようになっている。法人向けに提供される機種であるため、一般ユーザーが体験できる貴重な機会だ。

 同コーナーでは、無線LANのアクセスポイントが設置され、実際に「N900iL」同士でIP電話を体験できる。試してみたところ、固定電話よりもややこもった音に感じられたが、担当者によれば「音質はなかなか良い水準まできている。しかし環境によっては遅延が懸念されるため、ここを改善していくことになる」と語った。

 IP電話だけではなく、「N900iL」からイントラネットにアクセスして内線電話番号から他の社員の情報を調べたり、専用サーバーを介することでパソコンの電源を落としたりするデモも体験できるようになっている。


アクセスポイントと「N900iL」。奥にノートパソコンも設置されている
N900iL
内線番号から他の社員を検索できるといったシステムもiモード対応であれば利用可能だ


URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  WIRELESS JAPAN 2004
  http://www.ric.co.jp/expo/wj2004/

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(関口 聖)
2004/07/21 20:02

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