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【WIRELESS JAPAN 2004】
フェリカネットワークス丸子氏、iモード FeliCaの展開を語る

フェリカネットワークス 企画部 統括部長の丸子 秀策氏
 WIRELESS JAPAN 2004の2日目となる22日、フェリカネットワークス 企画部 統括部長の丸子 秀策氏が「フェリカネットワークスの事業展開について ~FeliCaと携帯電話の融合で実現するライフスタイル~」と題した講演を行なった。


「かざす」行為がかっこいい

プラットフォームマーク
 冒頭、丸子氏は、自身でもiモード FeliCa端末を利用していると語り、「今朝も気合いを入れるために栄養ドリンクを購入した」と、コンビニでEdyで支払いをすませたエピソードを紹介した。また同氏は、FeliCaの「かざす」という動作を「かっこいい」と語り、人間のある行為が格好よく感じた瞬間として、ソニーのウォークマンや携帯電話の登場時のインパクトの強さを例に挙げた。FeliCaが今後、「かっこいい1つの行為として浸透していけばいい」と語った。

 同氏はiモード FeliCaの特長を説明し、従来の非接触IC技術をそのまま利用できる点などを紹介。中でも、ディスプレイで電子マネーの残高といったチップ内のデータを参照できる点や、携帯電話のネットワークを利用してリーダー・ライターなしで電子マネーを補充できる点など、従来の非接触ICでは実現できなかったメリットをアピールした。

 このほか、サービス提供企業側のメリットとして、店頭でリーダー・ライターに端末をかざすと、店舗側がユーザーの端末に情報をプッシュできる点を挙げた。この機能を利用して、クーポンを配信したり、音楽CDを購入したユーザーにコンサートチケットの割引情報を配信することで、他の企業との連携が可能になる。


丸子氏、FeliCaの他キャリアへの展開も意欲を見せる

 次いで、iモード FeliCaの仕組みについて説明した丸子氏は、搭載するチップは2つの通信インターフェイスがあると語り、従来のリーダー・ライターと通信する際に用いられる無線通信インターフェイスと、端末コントローラーとの連携を図るシリアルインターフェイスがあるとした。これを同氏は「デュアルなチップ」と表現し、「それでは、実際に店頭で利用する場合にどこをかざせばいいのか」と疑問を投げかけ、リーダー・ライターにかざす際の目印になるようにプラットフォームマークを入れたと語った。丸子氏は、このマークをFeliCaサービス利用可能店舗でも普及を進め、「何年かたつと街中にこのマークある」と自身をのぞかせた。

 また、単にリーダー・ライターによる読み取りだけでなく、パスワードの設定機能も用意されているため、金融などの分野でも利用可能だとした。例えば携帯電話側でパスワードを入力し、それをかざすことで一定のセキュリティを確保できるほか、サービスに合わせてパスワード認証を求めないなどフレキシブルに対応できる点をアピールした。

 iモード FeliCaのスタートに伴って、従来のFeliCaサービスのシステムも変更されている。丸子氏は、従来の非接触ICをリーダー・ライターにかざす仕組みを「リアルシステム」と呼び、これに加えて、リーダー・ライターで読み込んだ情報をネットワークを介して専用サーバーに送る「サイバーシステム」が追加されたと説明。これにより、従来リーダー・ライター側にあったセキュリティ情報などが専用サーバーで管理され、よりセキュア環境になったとした。

 なお、フェリカネットワークスでは、非接触IC搭載端末のミドルウェアやアプリケーションの構成を今後も変更する予定はないという。丸子氏は「今後他キャリアで展開する場合も大きく構成を変えないことで、メーカーが同じような環境で端末を開発できる」と述べた。


チップ内のデータを確認 「かざす」ことで、店舗側は情報をプッシュ配信できる

2つの通信インターフェイス パスワード認証はフレキシブルに設定できる

「リアルシステム」と「サイバーシステム」 他キャリアへ展開する場合もチップの構成などは変更されない

サーバー事業などの業務委託を検討

 丸子氏は、サービスイメージを説明する中で、FeliCaが単に非接触ICを使ったサービスとして存在するのではなく、「次のサービスへつながるチェーンになる」とした。商品をFeliCaで購入し、そこから得られたポイントや情報でさらにほかの商品の購入をサポートするような連携が起こるとしており、そうした状況を作るために、対応プラットフォームの拡大や、対応サービスの普及が重要だとした。

 また、こうした業務をフェリカネットワークスだけで行なうのではなく、「システムインテグレーターなどと協力していく必要がある」としており、専用サーバーなどのASP事業を委託する話も進めているという。丸子氏は「社員80名で全て行なうのは難しい。他社と連携を強めていく」とした。最後に丸子氏は、iモード FeliCaを普及させることで、「1つの機能を1つのライフスタイルとして確立したい」と語り講演を締めくくった。


サービスの全体イメージ 今後はサーバー事業の業務委託も検討


URL
  フェリカネットワークス
  http://www.felicanetworks.co.jp/
  WIRELESS JAPAN 2004
  http://www.ric.co.jp/expo/wj2004/


(津田 啓夢)
2004/07/22 14:57

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