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【3GSM World Congress 2005】
ドコモ中村社長「今後は法人市場がバトルフィールド」

基調講演はインタビュー形式で行なわれた。画面右がNTTドコモ代表取締役社長の中村 維夫氏

インタビュアーと握手を交わす中村氏
 15日、NTTドコモ代表取締役社長の中村 維夫氏が基調講演に登場し、インタビュー形式でドコモの3Gへの取り組みを語った。

 冒頭、W-CDMAの導入が成功した理由を聞かれた中村氏は「もう何年も前から音声だけでは限界を迎えることはわかっていた。データへの移行を促すために開発したのがiモードであり、W-CDMAもその路線を加速させるために導入した。ゲームやさまざまなコンテンツが生まれ、ドコモ単体ではなく、さまざまな企業と連携したことがよかったのではないか」とし、iモードのビジネスモデルを解説した。

 「日本では人口1億2,000万に対して、携帯電話は8,000万以上も普及している。普及期はただ屋外で使えるということだけで人々に感動を与えたが、もうそろそろその感動もさめている。パケット定額制の導入により、トラフィックに頼るビジネスモデルはもう終わりを迎えた。おサイフケータイのように、新たな分野に乗り出して、新たなビジネスモデルを築かなければならない」と語った。また、3.5Gと呼ばれる下り最大14Mbpsの通信方式「HSDPA」の導入については「追加投資が少なく、コストを下げられるのがメリット。2006年度に導入する」と明言した。

 その後、インタビュアーから海外投資における損失について尋ねられた中村氏は「あまり聞いて欲しくない質問だ」と会場の笑いを誘った後、「海外投資には3つの目的があった。1つはW-CDMAを通じた国際ローミングの拠点の確保、2つめはリターンを追求する純粋な投資、3つめは『iモード・アライアンス』をワールドワイドで拡大していくこと。2つめの目的についてだけ言えば大失敗だが、1つめと3つめは成功している」と説明。海外投資そのものの意義は失われていないことをアピールした。

 また、固定事業との連携について意見を求められると、「固定網と移動網の融合が望まれているのはコスト意識の高い法人市場。コンシューマ市場はなかなか難しいが、今後は法人市場がバトルフィールドになることは間違いない」と今後の見通しを語った。さらに中村氏は「災害時の通信手段も、固定電話から携帯電話に移り変わってきている。1995年の阪神・淡路大震災の時は“ケータイはやっぱり便利だ”という印象を与えたが、10年近くたって利用者が多くなり、2004年の新潟県中越大震災では“肝心なときに使えない”という風になってしまった。携帯電話とはこういうものだから、といって逃げることもできるが、それは社会的な責任として許されない。こうしたことに真剣に取り組んでいくことが非常に重要だ」と述べ、講演を締めくくった。



URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  3GSM World Congress 2005
  http://www.3gsmworldcongress.com/2005/default.asp

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(伊藤 大地)
2005/02/16 13:26

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