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【2005年日本国際博覧会 愛・地球博】
ハイブリッド情報端末「愛・MATE」

 2004年12月に発表されたハイブリッド情報端末「愛・MATE」は、「愛・地球博」のために開発された携帯電話型の情報端末だ。KDDIと富士通が開発し、OSにはマイクロソフトの「Windows Mobile 2003」を搭載するなど、従来の携帯電話業界の垣根を越えた文字通り夢の端末となっている。

 会場の巡回スタッフやディレクターには「愛・MATEオレンジ」が、また一部パビリオン入口での予約確認や「長久手日本館」のアトラクション向けには「愛・MATEブルー」が用意されており、18日の時点でどちらも実際に運用が開始されていた。


「愛・MATEブルー」、長久手日本館で予約者に貸出

愛・MATEブルー
 実際に来場者が利用できる「愛・MATEブルー」は、長久手会場の中央、「日本ゾーン」の「長久手日本館」において、館内の情報発信ポイントを見つけて「地球のカケラ」を収集する「どこでもニッポンカン」というアトラクションに使われている。事前に日本館のWebサイト「サイバー日本館」で予約を済ませれば、長久手日本館の入場時に「愛・MATEブルー」が貸し出される。

 このアトラクションは、来場者が館内を見学する際、壁などに設置された情報発信ポイントに「愛・MATEブルー」をかざして「地球のカケラ」を収集し、その後、日本館のWebサイト「サイバー日本館」にパソコンからアクセスすれば、集めたカケラで自分だけの地球が作れるというもの。館内には31カ所のカケラのポイントが用意されているが、すべてを集める必要はないという。「愛・MATE」には傾きセンサーが内蔵されており、「愛・MATEブルー」では端末を傾けると画面内の収集したカケラも引力に引かれて下に移動する、といった演出も施されている。


「長久手日本館」の入り口。右奥に見えるのは「大地の塔」 館内に散在するポイントにかざしたところ。壁のクリアパネル上部で線上に光って見えるのがμ-chip。アンテナ部分が長く、チップ自体は0.4mm角

 「カケラ」を発信するポイントは、0.4mm角の非接触ICチップ「μ-chip(ミューチップ)」が埋め込まれたもので、これを「愛・MATEブルー」に搭載されているμ-chipリーダーで読み取る。この「μ-chip」は、長久手日本館のアトラクションだけでなく、「愛・地球博」の入場券にも埋め込まれているほか、日立グループ館でも利用されている。このチップの機能により、来場者がパビリオンの入場予約を予めWebサイト上で済ませていた場合、予約情報が書き込まれた状態で入場券が発券される。予約を実施しているパビリオンの前には「愛・MATEブルー」を持ったスタッフがおり、このスタッフに入場券を読み取ってもらうことで列に並んで待つことなくスムーズに入場できるという仕組みだ。

 なお、「愛・地球博」では、メインとなる長久手会場と、比較的小規模な瀬戸会場がある。それぞれの会場はゴンドラなどで行き来できるが、このなかで「日本館」と名の付く施設には長久手会場の「長久手日本館」と瀬戸会場の「瀬戸日本館」がある。「愛・MATEブルー」を利用した「どこでもニッポンカン」が実施されているのは、「長久手日本館」となる。


端末上部のCFスロットにμ-chipリーダーを装備 傾けると画面内の「地球のカケラ」も移動

テンキー部分はフラットな仕上がり 「日立グループ館」の前でパビリオン予約者の入場券をチェックするようす

「愛・MATEオレンジ」は巡回スタッフが使用、混雑など随時把握

巡回スタッフのカバンは「愛・MATE」が収納できるケース付き
 「愛・地球博」会場を巡回するスタッフが携帯するのが「愛・MATEオレンジ」だ。「愛・MATEブルー」と基本仕様は共通だが、μ-chipリーダーは搭載されない。18日の時点で約190台ほどが稼働していたようだ。巡回スタッフ間の連絡に使われるほか、来場者からの問い合わせに答えられるよう、イベントの内容や各パビリオンの混雑状況、会場内交通機関の混雑状況などが端末から照会できる。また、落とし物、迷子の情報なども検索可能。

 「愛・MATEオレンジ」は基本的に会場スタッフ用の端末であるため、来場者が運用中の端末に触ることはできないが、使用感をある巡回スタッフに聞いてみたところ、アドレス帳などは通常の携帯電話のものより使いやすく、タッチパネルの操作も新鮮で面白いという。待受画面のユニークな時計・電池残量表示なども気に入っていたようだ。ただ、巡回スタッフは屋外で使用することが多いため、液晶ディスプレイが日光で見えづらくなってしまうことには苦労していた様子だった。

 「愛・MATEオレンジ」はこのほか、「長久手日本館」において、視覚障害者向けのバリアフリーサービスとしても利用される。館内の展示コーナーに近づくと無線LANによる位置検出を行ない、音声による情報配信を行なう仕組み。また、外国人向けの英文コンテンツサービスとしても貸し出される予定。


愛・MATEオレンジ。女性の手にはやや大きい端末となってしまった印象 背面。無線LAN機能は内蔵している。電池が切れてしまわないよう、電池残量には常に留意しているという

 なお、「愛・MATE」は、長久手会場の中央「日本ゾーン」の「大地の塔」前にあるKDDIの小さなブースで展示が行なわれていた。ブルーには触れられなかったものの、オレンジには触れられる状態だった。


「大地の塔」の前、「こいの池」のほとりにあるKDDIのブース 「愛・MATE」も展示されている ブースの壁にはau design projectの端末を展示。奥に見えるのは「こいの池」と「グローバル・ハウス」


URL
  ニュースリリース(愛・MATE)
  http://www.expo2005.or.jp/jp/N0/N2/N2.1/N2.1.133/
  サイバー日本館
  http://www.nippon-kan.jp/
  2005年日本国際博覧会協会
  http://www.expo2005.or.jp/

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(太田 亮三)
2005/03/22 13:38

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