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【WIRELESS JAPAN 2006】
ウィルコム瀧澤氏、法人ビジネスでのウィルコムの優位性をアピール

ウィルコムの執行役員 ソリューション営業本部 瀧澤 隆氏
 WIRELESS JAPAN 2006の2日目(7月20日)に、「ウィルコムDAY」と題されたビジネスコンファレンスが行なわれた。その中でウィルコムの執行役員 ソリューション営業本部 瀧澤 隆氏は、「ウィルコムの法人ビジネス戦略」と題した講演を行ない、同社のビジネス向けの戦略について解説した。

 まず瀧澤氏は、IBMに在籍していた自身の経歴をふまえ、5年前にIBMが発売したPalm OS搭載のPDA「WorkPad」を引き合いに出して、モバイルコンピューティングについて説明する。瀧澤氏は、「5年前、IBMでWorkPad用のPHSユニットを作った。1万個くらい作って売れなくて大変だったが、作ってみたらIBMで売っていたNotesとつながる。毎日メールが見られてスゴい、となったが、そのときは通信事情がよくなかった。2カ月くらいたって請求書を見ると、35万円とかになっていた」と語る。さらに、WorkPadとW-ZERO3を比較し、画面解像度や通信速度の向上、通信料金の定額化など、5年間でモバイルコンピューティングが進化したことを説明した。


WorkPadとW-ZERO3のビジネス面での比較 WorkPadとW-ZERO3の機能面での比較

 瀧澤氏は、マイクロソフトのグループウェアサーバーのExchange Serverとシンクロできることから、W-ZERO3がビジネス用デバイスとしても有効であることを、「八剱社長にメールを送ると、恐ろしいスピードで返信が来る。仕事をやっていないんじゃないかと思うが、そうではない。移動中など空いた時間だと、すぐにメールを返信できている。このようになると、仕事の効率が上がる」と、実例を挙げてアピールする。


W-ZERO3のExchange Serverとの直接Sync機能 多彩なビジネス向けソリューション

 また、W-ZERO3を使って独自のビジネスソリューションを簡単に作れることも、ハイデルベルグ・ジャパンを例に紹介する。ハイデルベルグ・ジャパンはドイツの印刷機器を輸入販売し、メンテナンスも行なっている。ハイデルベルグ・ジャパンでは、W-ZERO3をサポートのサービスマンに持たせ、顧客からの作業依頼から自動で作業指示が届くようにしている。さらに作業完了時にはW-ZERO3の画面に顧客からサインをもらうことで、自動で作業報告書が作成されるという。喜久川氏は「このシステムを、ハイデルベルグは1カ月くらいで作った」と語り、W-ZERO3のビジネス向けプラットフォームとしての優秀さをアピールした。

 さらに、内藤証券の「Touchトレード」も紹介する。Touchトレードは、W-ZERO3向けのオンライントレードサービスだ。瀧澤氏は、「祝日だというのに、今週月曜日からカラー刷りの新聞広告を打った。どうなるかと思ったが、問い合わせが殺到しているとか。しかも60歳以上の人からの問い合わせが多く、聞いてみるとEメールアドレスも持っていない、ケータイもパソコンもやったことがない人が興味を持っているという。サービスは8月12日開始なので、どうなるかは2週間もすれば紹介できると思う」と語り、さらに「こういったサービスやソリューションへの広がりは、まだまだあるのではないか。市場がグンと広がるのではないか」として、W-ZERO3の世界観の広がりに期待を示した。


ハイデルベルグ社によるデータベース連携の例 内藤証券の提供する「Touchトレード」

 瀧澤氏は、W-ZERO3だけでなくW-SIMについても言及する。「W-SIMでは、メーカーに対して勝手にハードを作ってください、とやっている。これは携帯電話のキャリアはあまりやらないことだ。さらに通常型の端末は最後の電波回りの調整が難しく、国による審査も必要になる。しかしW-SIM端末ではそれらが不要なので、コストと開発期間が圧縮される。このW-SIMでメーカーとのパートナーシップを広げ、お客様を広げる」とし、製品作りの容易さをアピールした。


W-ZERO3以外の機種もビジネスソリューション向けだとアピールする W-SIMにより展開される、他社と協力するエコシステム

 今後の展開については瀧澤氏は、「Web2.0」というキーワードを示す。瀧澤氏は「Web2.0ならば、ブラウザにアプリケーションとのインターフェイスがあれば良い。パソコンではマイクロソフトがプラットフォームを独占しているが、スマートフォンは誰も独占していない。世の中の流れは、一社独占から、標準化の流れで、端末をチョイスできるようになるだろう」と語る。また、Web2.0によりもたらされるものについて、瀧澤氏は「ブラウザ上で表計算などができるようになるとする。データがサーバーにしか残らなければ、セキュリティは高くなる」と述べた。

 こうした環境の実現のためには、データ通信の高速化が必要だとも語る。この点について瀧澤氏は、「たくさんの人が通信したときを考えると、auなどよりマイクロセル方式のウィルコムが強い」とし、高速化が必要となる時代での優位性をアピールする。さらに「基地局が近いと通信速度が上がるW-OAMなどの技術を実装し始めている。トップスピードも1年以内にあがる。次世代PHSも実験を行なっている。そのためにWiMAX関連技術などの要素技術を拾っていく」と、回線の高速化を図っていくことを説明し、「こういったことに取り組み、将来のIT環境の変化に対応していく」と語った。


将来の動向。「Web2.0」がキーワードになっている ここで想定されるWeb2.0について

Web2.0によるモバイル環境の変化について PHSの高速化について


URL
  ウィルコム
  http://www.willcom-inc.com/

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(白根 雅彦)
2006/07/21 12:06

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