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【Embedded Technology 2006】
組込技術の展示会、パシフィコ横浜で開催

オープニングセレモニー

オープニングセレモニー
 15日~17日の3日間、パシフィコ横浜で組込関連技術に特化した展示会「Embedded Technology 2006」が開催されている。今年で20回目を迎えるという同展示会では、携帯電話関連の出展も見られた。


キャリアは通信モジュールをアピール

 NTTドコモのブースでは、通信モジュール「FOMAユビキタスモジュール」が展示されている。2005年12月に発売されているもので、これまでDoPa対応製品が占めていた分野で、置き換えを狙っていく。


FOMAユビキタスモジュール FOMAモジュール専用のアダプタ
FOMAユビキタスモジュール FOMAモジュール専用のアダプタ

ワイヤレス通信ユニット2

ワイヤレス通信ユニット2
 またドコモブース内で展示されているパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「ワイヤレス通信ユニット2」は、車載利用を想定した製品。位置情報はカーナビゲーションシステムから取得し、FOMA網を使って運行管理などが行なえる。担当者は「DoPaと比べると、FOMAのほうが高速。そのため、作業現場を撮影して事務所に送る、というように画像送信も可能となっている」とそのメリットを紹介していた。

 am/pmが展開するオフィス向け自販機「オートマチック・スーパー・デリス」も展示されている。こちらは、おにぎりや弁当などの食品も提供できる自動販売機。Edyで購入できるほか、通信モジュールを在庫管理に用いている。導入する際には、一切費用がかからず、ランニングコストも電気代だけ、という形になっているが、「オフィスでは200人以上」などある程度の大規模な事務所や工場のみが利用できる。都内を中心に130カ所ほど導入済みとのことで、ドコモ通信網を用いた例としてアピールされていた。


車載での利用が想定されている am/pmの「オートマチック・スーパー・デリス」にも通信モジュール
車載での利用が想定されている am/pmの「オートマチック・スーパー・デリス」にも通信モジュール

 一方、KDDIブースには、京セラ製でCDMA 1X WIN対応の通信モジュール「KCMV-200」や、セイコーインスツル(SII)製でCDMA 1X対応の「WM-M200」などが展示されている。どちらも2007年春に登場する予定。担当者は「運行管理の場合、スタッフに携帯電話を持たせる場合に比べると、モジュールは電源などの心配が要らない。またauの場合は、基地局もGPSによる位置情報を持っているため、より高精度な位置検索が可能」と説明していた。


運行管理のデモ 一番左が京セラ製CDMA 1X WIN対応の通信モジュール
運行管理のデモ 一番左が京セラ製CDMA 1X WIN対応の通信モジュール

松下、Uniphier関連の展示

3Dグラフィックのデモ

3Dグラフィックのデモ
 松下電器産業のブースでは、「Uniphier」に関連した展示が行なわれている。「Uniphier」は、2004年9月に発表されたデジタル家電統合プラットフォーム。携帯電話では、「P901iTV」に採用されているほか、発売されたばかりの「P903i」、また近日発売予定の「P903iTV」でも搭載される。

 担当者は「P903iとP903iTVでは新バージョンのUniphierを搭載するが、P901iTVとの大きな違いは、3Dグラフィックの描画性能になる」と説明していた。

 また同社ブースでは、ニンテンドーDS向けタイトルで採用されたという音声認識・手書き認識技術のデモンストレーションも用意されているほか、スクウェア・エニックスによるミドルウェア「SEAD Engine」を使って、同じテレビ番組表をテレビと携帯電話を表示させていた。


テレビ番組表を見たところ 同じコンテンツをテレビ側でも表示。SEAD Engineは、UIEngineベースの技術だ
テレビ番組表を見たところ 同じコンテンツをテレビ側でも表示。SEAD Engineは、UIEngineベースの技術だ

富士通のメーラー、Webブラウザ

Be Star Mailコーナーに展示されていた端末

Be Star Mailコーナーに展示されていた端末
 富士通のブースでは、京セラ製PHS端末「WX310K」のメール機能を実現している組込用メーラー「Be Star Mail」が展示されていた。これは、富士通BSCが提供するもので、ソフィアシステムズ製の「Sandgate」でも利用されているという。またテスト用として、W-ZERO3[es]に移植したものも出展されている。担当者は「組込用のメーラーとして、小サイズに仕上げていることが強みの1つ」としていた。

 デモンストレーションでは、音声読み上げ機能も搭載したメール機能が披露されており、メール本文を読み上げて、その機能を紹介していた。

 また同じく富士通ブースで紹介されていたのは、、Ajax対応のHTMLブラウザと、BML対応HTMLブラウザの2種類。どちらもカーナビなどでの利用が想定されており、携帯電話での利用は想定されていないとのことだが、担当者は「パソコンの世界でWeb2.0と言われているが、今後は組込の世界にもWeb2.0の波が来る可能性がある。顧客からいつ要求されても良いように、今から準備している」と語っていた。


エミュレーターでデモ 音声読み上げのデモも ブラウザのデモ
エミュレーターでデモ 音声読み上げのデモも ブラウザのデモ

T9、ワンセグ、DVB-Hなども

 テジック・コミュニケーションズのブースでは、文字入力ソフト「T9」の最新版である「XT9」のデモが行なわれている。T9は、「こんにちは」と入力する際に「かわなたは」と入れるだけで変換できる入力システム。「XT9」では、次文節予測や多言語対応などのほか、QWERTYキーで「W」と入力するつもりで「E」を押した場合、キー配列を元に正しい文字列を選択できるようにする機能などが用意されている。

 ブース内では、日本語以外に中国語や英語向けのT9が動作する携帯電話の実機が展示されている。


XT9のデモ T9対応端末が勢揃いしている
XT9のデモ T9対応端末が勢揃いしている

 マイクロソフトブース内の米bSQUAREコーナーでは、Windows CEおよびWindows MobileのSDIO関連開発キットが展示されている。Windows CE/Windows Mobileにもともと搭載されているSDIOドライバーソフトで、無線LANを利用する場合、通信速度が2Mbps程度になってしまう。しかし、bSQUARE提供のドライバーソフトを利用すると、通信速度を高速化し、7~10Mbps程度まで向上するという。

 担当者に、W-ZERO3のように既に出荷済の製品にも適用できるかどうか尋ねたところ、「アップデートの仕組みさえあれば、追加できる」とのことで、開発段階だけではなく端末発売後でもサポートできるとしていた。


SDIO開発キット マイクロソフトのブースでは、「トーキングエイドワイヤレス」が開発中として参考出展されていた
SDIO開発キット マイクロソフトのブースでは、「トーキングエイドワイヤレス」が開発中として参考出展されていた

「SH-MobileR」の展示

「SH-MobileR」の展示
 ルネサス テクノロジのブースでは、ワンセグ関連製品として「SH-MobileR」を出展。こちらは、カーナビなどでの利用を想定したもので、携帯電話向け製品群とは異なるラインナップとなっている。

 ワンセグ関連では、同じく車載での利用を想定しているというインタービデオとアキタ電子システムズのソリューションが展示されていたほか、NECエレクトロニクスブース内のパケットビデオのコーナーでは、14日に発表されたばかりの低消費電力が特徴というDVB-H対応ソフトウェアが展示されている。


こちらはインタービデオのワンセグ向け製品 パケットビデオはDVB-H対応製品を展示
こちらはインタービデオのワンセグ向け製品 パケットビデオはDVB-H対応製品を展示

エプソンブースで展示されていた無接点充電 充電できない金属を置くと赤く光る RFIDで表示内容を書き換えられる電子ペーパーのデモ。美術館などでの利用を想定した内容だ
エプソンブースで展示されていた無接点充電 充電できない金属を置くと赤く光る RFIDで表示内容を書き換えられる電子ペーパーのデモ。美術館などでの利用を想定した内容だ


URL
  Embedded Technology 2006
  http://www.jasa.or.jp/et/


(関口 聖)
2006/11/15 16:40

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