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西尾ゆきの「ROBODEX 2000」レポート(11/24~11/26)
パートナー型ロボットたちの祭典
ROBODEX
これから毎年、大盛況のうちに開催されそうな予感

 11月24日(金)から26日(日)まで、パシフィコ横浜で、世界初のパートナー型ロボットの博覧会「ROBODEX2000」が開催される。
 話題の最新ロボットたちを間近で見ることができるほか、鉄腕アトムのブースなども設置されており、技術発表一辺倒ではない、誰でも楽しめる展示会だ。当日券は一般1000円、小・中・高校生500円。話題のASIMOやSDR-3Xの一般公開も予定されている。

 11月23日に行なわれたプレスプレビューでは、週の前半に相次いで行なわれたソニーのSDR-3XやホンダのASIMOの発表の影響もあるのか、非常に多くのメディアが取材に訪れていた。

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日本人がまず思いつくヒューマノイドロボットといえば「鉄腕アトム」。会場の一角には「手塚治虫ワールド」が設置されている パレードでは様々なロボットたちが紹介された。写真は、「チューして」「つれてって」などとしゃべるロボビー(エイ・ティ・アール



■ ホンダP3とASIMO

 プレスプレビューのロボットパレードと題されたデモンストレーションでは、テレビCMなどでおなじみの二足歩行ロボットPシリーズの最新モデルP3を歩き回る様子を見ることができた。

 また、11月21日に発表されて話題を呼んだASIMOが再びお披露目された。近い将来、実際に人間の生活空間で活動することを想定されており、120cm・43kgと大きすぎず小さすぎずのサイズで、部屋の明かりのスイッチなどが押せる背の高さになっている。

 デモではボックスステップを踏んだり、8の字に歩き回ったり、後ろ向きに歩いてみたりと、滑らかな歩行ができることを強調していた。実際、ASIMOが歩いているのを目の前で見ると、無生物であるロボットが人間のような柔らかい二足歩行を行っている様に、奇妙な感覚を覚える。一見の価値ありなので、ぜひROBODEX会場で生で見てほしい。

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テレビCMと同様のBGMと共に登場したP3 回収される様子はいかにもロボットいう感じでユーモラス
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会場には新旧Pシリーズが並べられていた。こちらはP1 P2。アウターシェルはアルミダイキャスト製 P3。身長160cm、体重130kgとP2(182cm・210kg)よりも大幅にスマートに。改良型試作機では上体のひねりも可能に

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颯爽と登場のASIMO 立ち姿も妙に自然


ソニーはSDR-3Xを華々しくデモンストレーション

 ソニーは先日、発表があったばかりの小型2足歩行エンターテインメントロボット「SDR-3X」のデモンストレーションを行なった。

 SDR-3Xは身長50cmに体重が5kgと小柄。全身24箇所の間接を制御することで、片足立ち、ダンス、ボールを蹴るなどといったバラエティに飛んだ動作が行なえるのが魅力だ。

 デモでは、ヴァイオリンの生演奏に合わせて、小刻みに体をゆらして移動したり、屈伸や開脚などを行なっていた。制御プログラムの供給媒体は16MBのメモリースティック2本で、PCカードスロットにワイヤレスLANカードを装着することでリモートコントロールが可能だという。また、特定の色領域を識別したり、音声合成によって約20種類の言葉の中から返答する機能も搭載されている。


ひざを曲げたり、体育座りができたりと動作が豊富 見た目からは想像もできないくらい、手足の自由度が高いSDR-3X。2回目の発表ではパラパラを踊っていた

Q&Aセッションではソニー土井氏に質問が集中

全員、手塚治虫フリークらしい
 プレスプレビューのラストに行なわれたQ&Aセッションでは、ROBODEX発起人でもあるソニー株式会社の土井利忠氏にさまざまな質問が集中。対話では「ロボット産業は10年~30年後以降にはパソコンの産業規模を上回るかもしれない」、「SDR-3Xの商品化はまだ未定」、といった話が聞かれた。

 また「ロボットを電化製品と考えるとロボット自身で電源をどうにかしないものかと考えるのですが」という質問には「技術的には今でも可能です。お腹がすいたAIBOが自分で充電器に行って充電するということもできるが、商品として値段が高くなってしまうので、実際に購入できるような価格になるには少し時間がかかるだろう」という答えも聞かれた。近い将来、AIBOが自ら充電器に座る日がくるのかもしれない。

 セッションでは、土井氏の「去年のROBODEX発案時には、ちょっと早すぎるイベントかと思われたが、決して早すぎなかった。これから、21世紀の最初の10年間はロボットの10年間になるだろう」という発言や、プロデューサー桜井氏の「本来は、プレ大会のような想定で進められてきたROBODEX2000であったが、ここまで大規模になるとは思わなかった」との発言もあり、これから急激にブームになりそうなロボット産業から目が離せなくなりそうだ。


PHSで遠隔操作できるロボット「TMSUK04(テムザック?号機)」

 NTTドコモのブースでは、PHSで遠隔操作ができるTMSUK04(テムザック?号機)が展示される。操縦者はTMSUK04の頭部のCCDカメラから送られてくる映像を見ながら、遠隔地からも操作できる仕組みになっている。操縦は、画像と制御用の信号を2台のPCと2台のPHSで送受信する。


スカートをはいた女の子風のデザイン 操縦装置は疲れないように抱え込み方式のデザイン

接続中のPHS さりげなくWCDMAの展示もあった

■ その他の展示

 ASIMOやSDR-3Xといった大物のほかにも、大学の研究室が開発したロボットやタカラやトミーなどのエンターテインメントロボット(というよりおもちゃに近い?)なども数多く展示される。

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「ワンダーボーグforPC」。自分でプログラミングを楽しめる小さなロボット、ワンダーボーグのPC対応版が11/30(木)正午から1600円でネット販売される 綜合警備保障株式会社技術研究所のセキュリティロボ「GuardsRobo5(TypeC2)」。現在、フジテレビの5階の見学通路で試験運転中だという。巡回を終えた後は自分で充電を行うという優れもの。SF映画のように侵入者に攻撃を加える機能はないが、搭載のカメラで得た映像や音声は、監視センターで確認できる 歩行科学技術振興事業団ERATO 北野共生システムプロジェクトがロボットの歩行研究のために作ったPINO。1歳半の幼児をモデルにして作られている



■URL
・ROBODEX2000ホームページ
http://www.robodex.org/



(西尾ゆき)
2000/11/24 00:00

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