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東京ゲームショウ2000秋(9/22~9/24)
NTTドコモがメモリースティック搭載のiモード端末を参考出展

 東京ゲームショウ2000秋は22日、業界関係者およびプレスなどを対象としたビジネスデーから開幕した。週末にあたる23日、24日には一般公開され、3日間で15万人の来場者を見込んでいる。今回はセガ・エンタープライゼス、スクウェア、SNKなどの大手が出展を見合わせるいっぽうで、iモードをプラットホームとするゲームコンテンツの出展数が二桁にのるなど、ゲームショウの方向性にも変化が起きつつあるようだ。充実著しいゲームコンテンツの紹介は別記事に譲り、本稿では携帯関連のハードウェアを中心にレポートしよう。


型番のWM(ウォークマン)は、ポータブルオーディオ伝統のブランド

 東京ゲームショウを、特別協賛という形でスポンサードするNTTドコモ。同社のブースは、幕張メッセの第四ホールに位置している。展示はゲームを中心としたiモードのコンテンツがもっとも重視され、そのほかにプレゼンテーションステージや、既存の携帯機器をデモするコーナーが設けてある。これらの展示はすべて外に向けてスペースが確保されているが、唯一内に向いたエリアがある。ブース中央に設けられて天井のある通路がそれで、今回のお目当てもそこにあった。初日となる22日はビジネスデーということでプレスや業界関係者の来場が多かったこともあり、決して広いとはいえないこの通路はかなりの混雑になった。

 NTTドコモは今月13日に、今回の出展内容をニュースリリースのなかで明らかにしていたが、そこに記されていた「メモリースティックポータブルオーディオを搭載したiモード端末」がここで初公開された。このソニー製のiモード端末は参考出展という位置付けながら、展示品にはすでに「SO502iWM」と製品名まで記されている。もちろん、末尾の“WM”は、ウォークマンととらえて間違いはない。

 端末はソニー製としては初めての二つ折り。ライティングの関係で写真からは分かりにくいが、ボディはメタリックなバイオカラーという感じ。これに、リモコンとヘッドホンという構成で展示が行なわれている。これはガラスケースに収納されているので、一般来場者は視聴することはできない。

 NTTドコモは、すでにPHSを使って松下電器とSDメモリーカードを使った音楽配信実験のモニターテストを実施している。しかし、今回参考出品されたこの製品は、その型番からも想像されるようにあくまで502系のiモード端末と、メモリースティックウオークマンを融合した機器のようだ。正式発表前ということで、スペックなどの詳細は明らかにされていない。


薄暗い通路で、背景色のイルミネーションが次々と変わる中での撮影で、ちょっと実機の色が分かりにくいが、メタリック感のあるバイオカラー。ウォークマンシリーズでお馴染みの、スティックタイプリモコンも一緒に展示されている
著作権保護機能「MagicGate」に対応するメモリースティックのスロットは本体背面に位置し、ヒンジ側から挿入する仕組み。横に見えるコネクタ部分がスティックタイプリモコンへとつながる

 ほかにもこの通路には、W-CDMA端末のモックアップをはじめ、プレイステーション向けの携帯電話接続ケーブル、今冬と言われるJava対応iモードコンテンツなどが展示されている。しかし、携帯電話接続ケーブルについては、製品の展示のみで実際のサービス内容や、対応ソフトなど展示はない。同様にこのケーブルを展示していたソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでもほぼ同様で、こちは発表済みの「どこでもいっしょ」の追加ディスクとなる「iモードもいっしょ(仮)」のイメージが添えられていた程度だった。

 またJava対応iモードコンテンツについても、Java搭載端末自体の出展はなく、パソコンを使ったシミュレーションだけにとどまった。ただしこちらは、これまで他の展示会などで501ベースの試作機を使ってデモを行なっていた経緯もあり、逆に実際の製品化が近づいてきたことで、具体的な製品の展示を見送ったと想像できなくもない。


何度か公開されているiモード対応携帯電話とプレイステーションとの接続ケーブル。サービス開始は今冬を予定しているので、近々なんらかの発表があるかも
Java対応iモードコンテンツについては、パソコン上でのシミュレーション映像を展示するのにとどまった。こちらもサービス開始も今冬と言われている

プレイステーション2とH゛端末でインターネットに接続

 サン電子から昨日発表されたプレイステーション2用のH゛対応USB通信ケーブルは、サンソフトのブースに展示され、接続デモが実演されている。ケーブル自体は既にパソコン向けに販売されている「PS64P1」と同等の機能。ブラウザ、メールなどインターネットの利用に必要な機能をまとめたプレイステーション2用ソフト「Enjoy Magic」と組み合わせて、プレイステーション2をインターネット端末にすることができる。参考出展のため「Enjoy Magic」および接続ケーブルの価格は発表されていない。ただし接続ケーブルは「PS64P1」を流用することも可能なため、仮にパッケージが変わったとしても同等の価格設定となるだろう。

 また、この「Enjoy Magic」を構成する各種通信ライブラリは、プレイステーション2対応の柱となるUSB通信ドライバを含めて、通信ゲーム、コンテンツなどを開発するゲームメーカー、コンテンツメーカーにプレイステーション2専用「通信ミドルウェア」として提供することも予定されている。

 デモンストレーションでは、やはりプレイステーション2のUSB端子に接続して利用するUSBモデム「OnlineStation」と並べて、asahi.comなどへのアクセスやメールの送信を行なっていた。ブース内には、NTTドコモ・アステルのPHS用、PDC用のケーブルも展示されており、順次対応が行なわれるものと思われる。


プレイステーション2前面のUSB端子に、接続ケーブルを経由してH゛端末を接続。インターネット接続の準備はこれで整う
プレイステーション2用のインターネット接続ソフト「Enjoy Magic」のブラウザ機能を使ってasahi.comに接続。ブラウザ機能はHTML3.2(一部4.0)に準拠している

「Enjoy Magic」のブラウザ機能。プレイステーション2コントローラーのアナログスティックを使ってポインタを動かし、ボタンでクリックする
「Enjoy Magic」のメール機能。もちろんソフトウェアキーボードも用意されているが、同ブースにはUSB対応キーボードも参考出展されている

ワンダースワンカラーの発売日は12月9日。CASIOの情報機器との連携も視野に

 カラー液晶を搭載する「ワンダースワンカラー」の発売日は12月19日に決まった。バンダイはブースの半分以上を使って、プレゼンテーションを行なっている。スクリーンを使った映像の上映をはじめ、ラウンチタイトルとなるFF(ファイナルファンタジー)をはじめとするカラー対応ソフトの体験コーナーなどはかなりの混雑ぶりだ。そして、もう一角にワンダースワンの将来を見据えた参考出展が行なわれている。

 ここに展示されているのは、先日発売された開発環境「ワンダーウィッチ」を使ったユーザー製のタイトルや、カラー版に対応するためのライブラリなど。そして、注目を集めているのがカシオ計算機の各種情報機器とワンダースワンとの連携構想だ。具体的には2001年の秋をめどにして、両社の製品が連動できるワンダースワン用のカセットを発売。カシオのリストカメラで撮影した画像を、すでに発売されている赤外線転送ユニット「ワンダーウェーブ」を経由してワンダースワンに取り込んだりすることができるようにしたいという。取り込んだ画像は、ゲームのキャラクタに利用するなど、ワンダースワン上でいろいろ手を加えることができるという。

 またリストカメラほど具体的ではないが、ブースにはデータバンクなどとの連携も示唆する展示があり、自律型ロボットの「ワンダーボーグ」などを含め、さまざまな構想が生まれつつあるようだ。


カシオのリストカメラで撮影した写真をワンダースワン上に表示させるイメージ。具体的な製品はまだなく、2001年秋をめどに実現をめざす参考出展
リストカメラだけではなく、高度センサーや加速度センサー、リモコン機能搭載の腕時計などとワンダースワンを組み合わせたタイトルの展開を考えているようだ

バンダイブースの「ワンダースワンカラー」対応ソフトの展示エリア。本体発売日が12月9日に決まり、ラウンチタイトルのFF(ファイナルファンタジー)をはじめ各種ソフトがデモされている。およそ50%のソフトは、何らかの形でワンダーゲートにも対応している
任天堂はブースを出していないため、ゲームボーイアドバンス用タイトルが最も多く集まっているのがコナミブース。なかには任天堂とコナミの出資により設立された「モバイル21」の制作による通信対応の「メールでキュート」や「モンスターブリード」などのソフトも含まれている



URL
  メモリースティックポータブルオーディオ搭載iモードを参考出展のリリース(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/00/whatnew0913.html
  カシオのリスト情報機器とワンダースワンの連動システムを共同開発のリリース(バンダイ)
  http://www.bandai.co.jp/cgi-bin/press2.cgi?serial=168
  東京ゲームショウ2000秋のホームページ
  http://www.cesa.or.jp/tgs/index.html



2000/09/22 10:59

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