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今年のMediaFLO Dayは、米国の大手携帯電話事業者、ベライゾン・ワイヤレスがすでに商用サービスを開始していることから、MediaFLOのサービスエリア内のロサンゼルスでデモを行ない、クアルコム本社のあるサンディエゴに移動するツアーのような形式となっている。また、昨年は日本の報道関係者にのみ公開されていたイベントだったが、今年はヨーロッパからも報道陣を招き、クアルコムでは欧州各国へのアピールも狙っているようだ。 初日となる24日、ベライゾン・ワイヤレスから同社のサービスが紹介された。 ■ ベライゾンの「V CAST Mobile TV」
今年3月には、米国第2位の携帯電話事業者、ベライゾン・ワイヤレスが対応端末を発売し、「V CAST Mobile TV」という名称でサービスの提供が開始された。当初のサービスエリアは13州15都市で、その時点ではロサンゼルスはエリア外だったが、日々エリアの拡張が行なわれ、今回のMediaFLO Day 2007の開催時期には、ロサンゼルスもサービスエリアとなっている。 ベライゾン・ワイヤレスでは、CDMA2000 1x（1xRTT）のネットワークを活用し、日本で言う着うたフルのような音楽のダウンロードサービス「V CAST Music」をスタート。その後、CDMA2000 1xEV-DOの高速通信を活かして動画配信サービス「V CAST Videos」を提供してきた。それら「V CAST」シリーズの最新サービスとして登場したのが「V CAST Mobile TV」となる。 同社のProduct Manager、Sean Durkin氏によれば、スムーズにこれらのサービスを提供する上で、クアルコムのアプリケーションプラットフォーム「BREW」が大いに役立ったという。米国ではシンギュラー・ワイヤレスもMediaFLOのサービスを提供する方針を明らかにしているが、同氏は「放送されるテレビ番組の内容自体は同じものになるが、BREWでの経験を活かし、差別化したい」と語る。 「V CAST Mobile TV」は、月額13ドルで5チャンネル視聴できるコースと、月額15ドルで8チャンネル視聴できるコース、さらに月額25ドルで8チャンネルの視聴に加え、パケット通信料が定額になるコースの3通りのプランで利用可能だ。
■ 若い世代に人気
現在のところ、対応端末は、サムスンの「SCH-u620」とLGの「VX9400」の2機種。小型でスライド型の「SCH-u620」は2年契約の場合で233.96ドル、シャープのAQUOSケータイのようにディスプレイが回転する「VX9400」は同じく2年契約の場合で283.96ドルで販売されていた。 どちらが人気なのかをスタッフに尋ねたところ、「この店にあるもの全てをオススメしたい」とうまくかわされたが、実際にこれらの端末を手にとって購入していくのは若い世代だという。これについて、前出のDurkin氏は、「チャンネル構成がエンターテインメント寄りなことも影響しているのではないか」と語っていた。 日本のワンセグは対応端末を購入すれば無料で視聴できるのに対し、「V CAST Mobile TV」では、視聴にあたって月額料金を支払う必要がある。また、提供されているチャンネルも、ワンセグは現在のところ地上波と全く同じだが、「V CAST Mobile TV」は衛星放送やケーブルテレビに近い構成だ。パケット定額サービスとセットになった料金プランもあることから、能動的にこれらのサービスを利用しようとするのは、やはり若い世代ということになるのだろう。 このほか、同店舗ではカシオ製のタフネスケータイ「G'zOne Type-V」も販売されていた。
■ ＵＲＬ V CAST Mobile TVの概要（英文） http://getitnow.vzwshop.com/index.aspx?id=mobileTV#overview ■ 関連記事 ・ クアルコムが紹介する米国のケータイテレビ最新動向 ・ LGブース、テレビ対応機種やデザイン端末まで幅広く展示 ・ サムスン、MediaFLO対応機種や両面音楽ケータイなど （湯野 康隆） 2007/04/25 22:22 | ||||||||||||
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