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【MediaFLO Day 2007】
まだまだ進化する携帯電話関連技術

 MediaFLO Dayの2日目となる25日には、サンディエゴの米クアルコム本社ビルでCEOのPaul Jacobs氏をはじめ、同社の重役陣によるプレゼンテーションが行なわれた。


さらなる技術革新を目指す

米クアルコムCEOのPaul Jacobs氏
 Jacobs氏はまず、技術開発会社としての同社の位置付けやビジネスモデルを説明。その過程で生まれてきたBREWやgpsOneなどの技術が、通信事業者や端末メーカー、サービスプロバイダー、エンドユーザーといった携帯電話業界の各プレイヤーに対してさまざまなメリットを提供できているという実例を示した。

 最近の動向としては、W-CDMAを28Mbpsまで高速化させた「HSPA+」をサポートしたチップセットの供給開始や、主に携帯ゲーム機やスマートフォンのように、パソコンと通常の音声通話端末の間のセグメントに入る機器向けに開発されたデュアルコアのチップセット「Snapdragon」なども紹介された。


HSPA+の概要 Snapdragonの処理能力

 今回はMediaFLO Dayでのプレゼンテーションということもあり、MediaFLOのほか、欧州のDVB-Hや日本のワンセグ(ISDB-T)を1チップでサポートする「UBM」ソリューションについても触れられた。ただ、残念ながら、同氏の口から今後のロードマップなど、技術面での新しい話が出てくることはなかった。それでもプレゼンテーションの最後、昨年10月にFORTUNE誌に掲載された記事を引用しながら未来の携帯電話像を語る同氏の姿には、さらなる新技術の開発に向けての熱意が感じられた。

 もっとも、FORTUNE誌が描いた未来の携帯電話像だが、心拍計機能以外は日本においてすでに実現されているか、サービスプロバイダーが出現すれば現時点でも十分に実現可能と考えられるような内容だった。


UBMチップソリューション FORTUNE誌が描いた未来の携帯電話像

放送波の新しい活用法

EVP & President of MediaFLO TechnologiesのPeggy Johnson氏
 続いてプレゼンテーションを行なったのは、EVP & President of MediaFLO TechnologiesのPeggy Johnson氏。同氏はまず、携帯電話にテレビ番組の受信機能を搭載すれば、エンターテインメントビジネスや広告、物販などの機会の向上、さらにユーザーにとっては情報を入手する機会の向上が図れると、そのメリットを説明。その上で、MediaFLOの特長について語った。

 MediaFLOの特長として注目されるのは、日本のワンセグでは考慮されていない「Clipcasting」や「Datacasting」といったソリューションだ。Clipcastingは、実際の放映時間の前にデータを配信しておき、放映のタイミングになったところで再生可能にするというもので、帯域の有効活用を狙った発想としては、auのEZチャンネルのそれに近い。事前に映像データをキャッシュしておけるので、地下鉄など、放送波が届かない場所での視聴も可能となる。

 また、Datacastingは、ワンセグのデータ放送というよりは、auのEZニュースフラッシュの使われ方に近い、放送波を活用したデータ配信の仕組みだ。Datacastingについては、シンギュラー・ワイヤレスがMediaFLOの導入を発表する際に、この仕組みを活用する意向を表明しており、年内にはサービスが利用できるようになる見通しだ。


他の携帯電話向けテレビ放送技術との比較 MediaFLOに関する誤解

Clipcasting Datacasting

商用化で新しくなったNOCを公開

 重役陣のプレゼンテーションが終わった後には、MediaFLOの運用を担当するMediaFLO USAのNetwork Operation Center(NOC)を見学する機会があった。

 NOCの公開は昨年のMediaFLO Dayでも行なわれていたが、商用化前だったこともあり、かなり簡素な見た目だったが、今回は商用化に際して本格的に再構築された姿が確認できた。


モニタリングルーム 全米の送出装置を監視しており、異常が見つかれば個別に状態を確認できる


URL
  クアルコム(英文)
  http://www.qualcomm.com/

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(湯野 康隆)
2007/04/26 20:55

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