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【Nokia World 2007】
最新端末「N82」やN-Gageなどのサービスを展示

会場内の展示スペース

会場内の展示スペース
 12月4日~5日の2日間、オランダのアムステルダムで開催されたノキアのプライベートイベント「Nokia World 2007」の展示スペースでは、ノキアの端末やサービス、機能なども展示された。


最新のN81やN82など

 端末の展示コーナーでは、ノキアのエンターテイメント志向のNシリーズ、エンタープライズ向けのEシリーズ、一般向けの4桁型番シリーズから最新機種が10機種以上そろえられていた。

 11月に発表されたばかりの最新端末「N82」も展示されていた。同機種はカメラが強化されたケータイで、カールツァイスレンズを採用した5メガピクセルカメラとキセノンフラッシュも搭載する。GPSや無線LANなどにも対応しており、ノキア端末の機能をほぼ全て網羅したフラッグシップモデルの一つに位置付けられている。価格は450ユーロ(約7万円)。展示会場では同機種で撮影した写真のプリントアウトも展示されていた。

 同様にカメラ機能を強化し、多数の機能を網羅するフラッグシップモデルとしては、「N95」がすでにあるが、GPSなどの機能面でN82とN95はほぼ同等となる。両機種はフォームファクターの異なるモデルとして併売されていくという。


N82。ボディはプラスチックだがメタリックな塗装になっている N82の背面。カメラ横のスライドスイッチはレンズカバー開閉スイッチ
N82。ボディはプラスチックだがメタリックな塗装になっている N82の背面。カメラ横のスライドスイッチはレンズカバー開閉スイッチ

N95 8GB。画面はQVGAながら日本のケータイに匹敵する大きさ

N95 8GB。画面はQVGAながら日本のケータイに匹敵する大きさ
 夏に発表された「N95 8GB」も展示されていた。N95 8GBはN95のメモリ強化バージョンにあたる。カラーが黒に変更されているものの、N95と同じく両方向にスライドするデザインを採用している。デザインの変更はないようにも見えるが、画面サイズが2.6インチから2.8インチに大型化されているのも特徴となっている。価格は560ユーロ(約9万円)。

 「N81」と「N81 8GB」は夏に発表されたゲーム機能にフォーカスした端末だ。スライドデザインを採用しているが、上端の通話スピーカー周辺に2つのゲーム向けボタンがあり、スライドを閉じて横に持つと、携帯ゲーム機のようにカーソルとゲームボタンを左右の手で同時に押せるデザインとなっている。機能面では、GPSは搭載しないものの、無線LANには対応している。価格は430ユーロ(約7万円)。


N81。スライドデザインとなっている。ゲーム利用を意識したデザインとなっている 画面方向はゲームによって異なる。通話スピーカー部のボタンはバックライトが点灯する
N81。スライドデザインとなっている。ゲーム利用を意識したデザインとなっている 画面方向はゲームによって異なる。通話スピーカー部のボタンはバックライトが点灯する

 これらのNシリーズは、高品質なカメラやGPS機能など、日本のケータイに近い性能を持っている。いずれもSymbian OSベースの「S60」プラットフォームを採用しており、日本語化も技術面では即座に対応できると言うが、キャリア経由もSIMロックフリーの「スタンダードバージョン」も、日本語版の発売予定はいまのところ決まっていないという。


Nokia 8800 Sapphire Arte。決定キーにはサファイアが使われているという

Nokia 8800 Sapphire Arte。決定キーにはサファイアが使われているという
 このほかにもビジネス志向のEシリーズや一般向けの4桁型番端末も展示されている。その中では、11月に発表された高級志向ケータイ「Nokia 8800 Arte」と「Nokia 8800 Sapphire Arte」も展示されていた。同機種はデザインや高級感をセールスポイントとした、いわば「御大尽ケータイ」と言うべき高級端末。価格は1,000ユーロ(約16万円)からとなっている。Nokia 8800 Arteはブラックのグロス仕上げで、Nokia 8800 Sapphire Arteは淡い緋色のボディに本物のレザーが使われている。

 すでに同様の高級コンセプトのモデルとしては「Nokia 8800」もあるが、ArteとSapphire Arteは3Gに対応し、S60プラットフォームの採用、QVGA液晶搭載など、機能面ではNokia 8800とはまったく異なるものとなっている。このほかにも、加速度センサーにより「着信時、裏返すとマナーモードに移行」や「スライド部を軽く叩くと時計が表示される」などの機能も盛り込まれている。一方で無線LANやGPSといったハイエンド端末向けの機能は搭載されていない。


Nokia 8800 ArteとSapphire Arteには充電スタンドとBluetoothヘッドセットが付属する このほかにも発表されたばかりの高効率ACアダプタなど、周辺機器も展示されている
Nokia 8800 ArteとSapphire Arteには充電スタンドとBluetoothヘッドセットが付属する このほかにも発表されたばかりの高効率ACアダプタなど、周辺機器も展示されている

ノキアのゲームプラットフォーム「N-Gage」

N-Gageのメニューアプリケーション

N-Gageのメニューアプリケーション
 サービス・機能の展示スペースでは、ノキアが提供するゲームプラットフォーム「N-Gage」が展示されていた。

 ノキアは数年前にも同名のゲーム向け端末を発売しているが、今回提供されているN-Gageは、特定の端末ではなく、幅広いノキア端末が対応するゲームプラットフォームとして位置付けられている。

 ゲーム専門のポータルサイトが提供されるほか、専用のメニューアプリケーションも配信される。メニューアプリケーションでは、ダウンロード済みのゲーム管理機能や新しいゲームの検索ダウンロード機能に加え、フレンド登録したほかプレイヤーとのコミュニケーション機能なども利用できる。

 メニューアプリケーションは2007年末に提供される予定となっている。対応機種は主にNシリーズの数機種がアナウンスされている。

 N-Gageは、ノキアが今後展開するサービス群「Ovi」の一つとしても位置付けられている。OviにはN-Gage以外にも音楽配信の「Nokia Music Store」や地図サービス「Nokia Maps」などがあり、最終的にそれらのサービスが「Ovi」に統合されていく予定となっている。


おサイフケータイの海外版「NFC」

NFCの展示

NFCの展示
 海外で国際規格として展開の始まった非接触IC「NFC」の展示も行なわれている。NFCは日本や香港、シンガポールなどで普及している「FeliCa」と欧米で規格化されている「MIFARE」の上位互換、つまり両方の機能を内包し、両方の機器と互換性がある非接触IC規格で、ノキアからはNFC対応の「Nokia 6131 NFC」という端末が発売されている。

 会場では、NFCをクレジットカードとして使うという日本のおサイフケータイに近いデモのほかにも、デジタルフォトスタンドとの連携やカードを読み取るというデモも行なわれていた。

 クレジットカードとして利用するサービスは、現在では中国でサービスが提供されているほか、世界各地でテストサービスが実施されているという。展示会場の決済端末には、VISAなどクレジットカードブランドのロゴが記載されていた。

 デジタルフォトスタンドの機能としては、ケータイで撮影した画像をフォトスタンドに転送するという機能が紹介されている。転送時、まずケータイをフォトスタンドにかざし、NFCによる通信でBluetooth接続を自動成立させ、面倒なBluetoothの接続手続きなしに、すぐに写真が転送できるようになっていた。

 カードを読み取る機能は、日本で言う「トルカ」に近い機能となっている。対応するNFCカードをケータイにかざすと、カード内のデータがケータイに転送される仕組みになっている。NFC端末には非接触ICカードとしての機能だけではなく、逆に非接触ICカードを読み取る機能も搭載されている。こうしたカードを使った情報提供サービスは、現在オーストリアで実施されているという。

 また、カードを使ったデモとしては、ネームバッジに仕込んだカードから電話番号をケータイに読み取ったり、ネームバッジのカードに書き込まれた電話番号情報をほかのものに書き換えたりする機能も紹介されていた。


ケータイで読み取れるNFCカード NFC対応の決済端末
ケータイで読み取れるNFCカード NFC対応の決済端末

S60プラットフォームのタッチパネル対応版は来年登場予定

新UIのイメージ。実機展示はなかった

新UIのイメージ。実機展示はなかった
 S60は、ノキアが開発するケータイ専用のプラットフォームだ。S60はカーソルキーを中心とした、いわゆるケータイらしいインターフェイスとなっているが、これを拡張し、タッチパネル操作にも対応させた開発中のバージョンのデモンストレーションも紹介されていた。

 タッチパネル対応版は、従来のカーソルキー操作に加え、画面上のアイコンなどをタッチしても操作ができるようになる。画面上の仮想キーボードをスタイラスでタッチしての文字入力にも対応する。文字入力については、開発中の現段階で50の言語に対応するという。

 このほかにも加速度センサーを利用した操作にも対応させる。すでにNokia 8800 Arteなどが加速度センサーを利用した操作に対応しているが、そちらは端末独自機能の実装となっている。S60自体が加速度センサー機能がサポートすることで、端末への実装を容易にするほか、APIを公開してサードパーティアプリケーションでも利用できるようになるという。

 こうした新しいバージョンのUIを採用した端末は、2008年に登場する予定だという。なお、S60の開発はノキア内部で行なわれているが、ノキア以外のメーカーにもライセンス提供されている。ノキア以外のS60の採用メーカーは、サムスン、LG、レノボなど。タッチパネル対応S60端末がどのメーカーから登場するかは公表されていない。

 これら以外にも提供中の各サービスやビジネス向けソリューション、研究中のコンセプトなど、幅広い展示がなされていた。


車載用のケータイ連携モニター。Bluetoothでケータイに接続し、カーオーディオと連携したり、さまざまな情報を表示させる。運転中にも使いやすいような専用コントローラーもある 車載コントローラーに接続するBluetoothユニット。こちらはLinuxベースの端末「Nokia N810」と接続し、ナビゲーションや速度表示などを行なう
車載用のケータイ連携モニター。Bluetoothでケータイに接続し、カーオーディオと連携したり、さまざまな情報を表示させる。運転中にも使いやすいような専用コントローラーもある 車載コントローラーに接続するBluetoothユニット。こちらはLinuxベースの端末「Nokia N810」と接続し、ナビゲーションや速度表示などを行なう


URL
  Nokia World 2007
  http://www.nokia.com/nokiaworld/

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(白根 雅彦)
2007/12/06 22:26

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