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【BREW 2008 CONFERENCE】
HSPAやEV-DOのマルチキャリア技術をデモ

HSPAマルチキャリア技術をデモ
 「BREW 2008 CONFERENCE」にあわせてクアルコム本社で行なわれたプレスツアーでは、クアルコムの最新技術の動向が紹介された。

 まずW-CDMAの進化系の「HSPA+」として、複数の搬送波を使って高速化を図るマルチキャリア技術が紹介された。これは5MHz幅の搬送波を2つ束ねることで通信速度を上げるというもの。デモでは本来無線の部分を有線にしての実験的なものだったが、16Mbps程度の速度で通信している様子が披露された。

 W-CDMAの規格はリリース7までが策定済みだが、クアルコムではこのマルチキャリア技術をリリース8かリリース9に入れるべく活動しているという。MIMOやマルチキャリアといった技術により、CDMAの性能をOFDMに並ぶくらいまで引き上げることを目的としている。現行のCDMAシステムをベースに性能を向上させられるため、広い帯域が確保できるところはOFDM、それ以外のところはCDMAを使うと良い、としている。


デモでは16Mbpsを超える速度で通信していた W-CDMA技術のロードマップ

HSPA+によるメリット HSPAの距離によるパフォーマンス低下。MIMOに比べてセルエッジで速度が維持される

マルチキャリアEV-DOのデモを行なう実験用ハンドセット
 CDMA2000(EV-DO)のRev.Bでのマルチキャリアについても紹介した。こちらはW-CDMAのマルチキャリアと異なり、有線ではなく無線でのデモが行なわれていた。実験用のハンドセットが用いられ、実際に15Mbps程度の速度が出ていた。

 マルチキャリアを利用したEV-DOは、Rev.Aとのハンドオーバーも可能なため、人口密集地のみマルチキャリアのRev.Bを導入する、といった使い方も可能だという。ソフトウェアレイヤーでの処理のため、基地局はソフトウェアアップグレードで対応できるとのこと。デモも商用で使われているのと同じタイプの基地局で行なわれていた。


CDMA2000のロードマップ。音声通話の1X側も進化する マルチキャリアのEV-DOは、現状のRev.A基地局をソフトウェアアップグレードで対応できる

干渉制御によるスループット向上のデモ
 このほか、CDMA2000の干渉制御技術についても紹介。これは同じセクター内で複数の通信が行なわれているとき、それらの通信同士の干渉を抑えることで個々の通信速度を向上させ、全体のスループットを上げるというもの。通信方式のバージョンには関わらないもので、CDMA2000 1XやEV-DOのRev.A、Rev.Bでも利用できるとしている。ただし、こちらはハードウェアの更新が必要になると言う。


クアルコム本社内にある「PATENT WALL」 PATENT WALLには同社の膨大な特許が並べられている


URL
  BREW 2008 CONFERENCE(英文)
  http://brew.qualcomm.com/brew/brew_2008/

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(白根 雅彦)
2008/05/29 20:06

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