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【WIRELESS JAPAN 2008】
ドコモ原田氏、iモードのコンテンツ動向を解説

NTTドコモ コンシューマサービス部コンテンツ担当部長の原田由佳氏
 東京ビッグサイトにて開催中の「WIRELESS JAPAN 2008」で22日、NTTドコモ コンシューマサービス部コンテンツ担当部長の原田由佳氏による講演「コンテンツ市場状況とiモード戦略」が行われた。コンテンツ市場の現況を分析するとともに、iモード戦略の将来像について解説した。


コンテンツ情報料売上は月間208億円に

 原田氏はまず、パケット定額サービスの加入者が全FOMAユーザーの約30%に達しつつある現状を解説。大容量コンテンツを配信するための地盤が固まり始めていると分析する。またiメニューへのアクセス数も905iシリーズ発売以降、堅調に推移しており、最近ではショッピングやファッション、チケット販売サイトなどが人気を集めているという。また「すでにPCの世界から完全に(主流が)移行した」と原田氏が指摘する就職・アルバイト情報や住宅賃貸分野のサイト人気も根強いと指摘する。

 電子コンテンツの分野では着うたフルや着せ替えツールなどが着実な伸びを見せており、2008年6月にはコンテンツ情報料としての売上が月あたり約208億円におよんだと明かす。ただユニークユーザーは微増にとどまっており、原田氏は「電子コンテンツを購入するユーザーの数が増えているのではなく、1人あたりのコンテンツ購入代金が伸びているようだ」と分析する。


パケット定額サービス利用率の推移 6月にはコンテンツ情報料売上が月間約208億円に

動画、電子書籍、きせかえツールの現状は?

 ドコモでは現在、動画関連サービスの強化に注力している。直近では906iシリーズの投入やiメニューでのプロモーション、動画の無料配信キャンペーンなどが奏功し、動画関連サイトのページビューが1年で約5倍に到達。動画関連サイトのiメニュー登録件数も前年比4倍という。人気コンテンツとしては「テレビ本編の映像を時間差で携帯電話向けに配信したり、テレビや映画からスピンオフした作品などが目立っている」と原田氏は解説する。

 ただし動画の利用は若年層が中心で、ユーザー全般にまで広がっているとは見られず、クチコミで少しずつ拡大しつつある状況という。原田氏は「過去の名作アニメを30代以上の層にアピールしたり、料理レシピ映像などのこれまでにない用途へ展開するといった施策が必要になるのでは」と話す。

 電子書籍の分野では、テレビドラマや映画の原作をいち早く配信する取り組みが人気を集めている。またコミック以外に、歴史もの、ミステリーといった幅広い層にアピールできるジャンルの作品にも人気の兆候が見受けられるという。

 このほか、きせかえツールも「約1年で売上が5倍になった」(原田氏)という成長分野。現在は、データ単品での販売から月額契約のポイント制販売へのシフトが急ペースで進んでいる。このほか「デコメール素材としては絵文字や、男性向けが最近人気を集めている」「埋もれかかっていた既存のゲームアプリをiメニュー上で『クラシックゲーム』という新しい切り口で紹介したろころ、ダウンロード数が伸張した」というような具体的な事例が数多く披露された。


動画関連ページのアクセス数推移 動画関連ページ利用者の年代・性別比

デコメールも着実に利用が増えているという 無料で試せる「お試しマイメニュー」にも取り組む

今秋以降発売のモデルではアプリ機能を強化

 講演終盤、新端末の動向についても若干の説明が行われた。「今秋以降の発売を予定しているモデルでは、iアプリ機能が充実する予定。これまではアプリとWebの機能が離れている感があったが、よりスムーズな展開(連携)ができるよう、検討している」

 またドコモの新社長である山田隆持氏が記者会見などで示した方針についても説明。「これまでの『○○ができる携帯電話』という生活支援型サービスから、『○○してくれる携帯電話』という行動支援型サービスの方向性をドコモとして目指す」と原田氏は語った。具体的には、既存サービスを活用しながら段階的に新方針を具体化させていきたいという。


新端末ではiアプリの強化が検討されているという 「生活支援」から「行動支援」への転換を目指す


URL
  WIRELESS JAPAN 2008
  http://www8.ric.co.jp/expo/wj/

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(森田秀一)
2008/07/22 17:24

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