ケータイ Watch
最新ニュースIndex
【 2009/06/26 】
携帯フィルタリング利用率は小学生で57.7%、総務省調査
[17:53]
ドコモ、スマートフォン「T-01A」を28日より販売再開
[16:47]
ソフトバンク、コミュニティサービス「S!タウン」を9月末で終了
[15:51]
ソフトバンク、ブランドキャラクターにSMAP
[15:34]
カシオ、携帯での閲覧にも対応した画像変換ソフト
[14:56]
テレビ朝日、iモードで動画配信「テレ朝動画」を開始
[13:54]
ファーウェイ、東京に「LTEラボ」開設
[13:22]
SoftBank SELECTION、iPhone 3GS向けケース3種発売
[13:04]
「G9」の文字入力に不具合、ソフト更新開始
[11:14]
アドプラス、iPhone 3G向けコンバージョンレンズ
[10:41]

石井英男の「COMPUTEX TAIPEI 2001」レポート
PDA編その2:カメラ・FMラジオ・MP3再生機能内蔵のPDAほか

 今年のCOMPUTEX TAIPEIは、PDAに関する展示が豊富であった。そこで、COMPUTEX TAIPEI 2001レポートの最後として、前回のレポート(PDA編その1)で取り上げられなかったPDAをまとめて紹介していくことにしたい。


1台4役? エンターテインメントPDAが登場

カメラ内蔵PDA「CyberBoy」。液晶パネルの反対側にカメラを装備している。カメラの向きは固定である
 CMC Magnetics Corporationのブースでは、MP3プレーヤーやPDAが多数展示されていた。中でも注目したい製品が、CyberBoy(PA-100)とEZ 860(PPC-860)である。

 CyberBoyは、240×320ドットモノクロ4階調液晶パネルを搭載したPDAだが、カメラ(CMOSセンサー)を内蔵していることが特徴だ。撮影解像度は640×480ドットで、カラーで静止画を撮影できるだけでなく、PCにUSB経由で接続してPCカメラ(Webカメラ)としても利用できる。CPUは、ARM7ベースのCPUを搭載し(クロック33MHz)、OSとしてはRTXC OSを搭載している。スマートメディアスロットを装備しており、撮影画像はスマートメディアに保存するができる。

 PIMとしての基本機能(住所録やToDo、スケジュールなど)を一通り装備していることはもちろん、FMラジオ機能とMP3再生機能、音声録音機能を装備していることもウリだ。PDAというより、デジタルエンターテインメントデバイスというのがふさわしい製品だ。ただし、高機能な分、サイズは13.3×8×3cmとやや大振りになっている(特に厚みが大きい)。電源は、単3アルカリ電池2本、専用リチウムイオンバッテリー、ACアダプタの3電源対応である。CyberBoyは、すでに量産出荷が開始されており、販売価格は300ドル程度とのことだ。

 EZ 860は、160×160ドットモノクロ4階調液晶パネルを搭載したスリムなPDAである。OSにはPenbex OSを搭載しているが、こちらもMP3再生機能と音声録音機能を装備していることが特徴だ。CFカードスロットを装備しており、CFカードに格納したMP3ファイルの再生が可能である。サイズは13×7.9×1.45cmで、内蔵リチウムイオンバッテリーで動作する。EZ 860の量産開始は今年8月で、価格は200ドル程度になる予定だ。


モノクロ4階調液晶だが、解像度が240×320ドットと高いので、表示は精細である PCにUSB経由で接続してPCカメラとしても利用できる

FMラジオ機能も内蔵している。ヘッドホンを繋げばステレオ再生可能 厚みがかなりあるので、胸ポケットなどには入らないだろう

Penbex OSを搭載したEZ 860。CFカードスロットを装備しており、MP3再生機能も内蔵している こちらはPenbex OSを搭載した低価格モデルEZ 800

Bluetooth内蔵PDAが続々登場!

USIのBluetooth内蔵Pocket PC「M3C-102」
 FICのBluetooth内蔵PDAについては、「PDA編その1」で紹介したが、それ以外にもBluetooth内蔵PDAがいくつも展示されていた。

 USIのブースで展示されていた「Wireless PDA M3C-102」は、Windows CEベースのPocket PCで、Bluetoothモジュールを内蔵していることが特徴だ。CPUには、Strong ARM SA1110/206MHzを搭載し、液晶ディスプレイとしては、320×240ドットTFTカラー液晶パネル(6万5536色表示、3.8インチ)が採用されている。CFスロット(TypeII対応)やSDカードスロットを装備するなど、拡張性も高い。M3C-102は、OEM相手先を探している最中で、量産時期は未定だが、OEM価格は300ドルくらいになるとのことだ。


本体を横にして使うこともできる 上面にCFスロットを、側面にSDカードスロットを装備している

 ASUSTeK Computerのブースでは、Bluetooth内蔵のHandheld PCとPocket PCが展示されていた。どちらもCPUとして、Strong ARM SA1110/206MHzを搭載しているが、製品名や詳細なスペックは未定とのことだ。両製品ともに発売は2001年末の予定だ。Handheld PCは、液晶ディスプレイのフタの部分にも小さなモノクロ液晶パネルを装備しており、フタを閉めた状態でも時間などを知ることができる(松下の折りたたみ式ケータイP503iSのプライベート・ウィンドウのような感じ)。

 Handheld PCについては、CDMA(IS-95B対応)内蔵モデルも展示されていた。CDMA内蔵モデルはデータ通信だけでなく、音声通話も可能だという。マイクとスピーカーは、本体裏側に装備されている。また、GSM/GPRS方式のケータイ内蔵Pocket PCも出展されていた。こちらも、データ通信と音声通話が単独で可能である。


液晶ディスプレイのフタの部分にも小さなモノクロ液晶パネルが装備されている こちらは、Bluetooth内蔵Pocket PC

Handheld PCのCDMA内蔵モデル。音声通話も可能 Pocket PCのGSM/GPRS内蔵モデル

 また、MiTAC Internationalは、Bluetoothモジュールを内蔵したPDA「MP-66」を展示していた。MP-66は、NEC製のMIPS系CPU(クロック66MHz)を搭載したLinuxベースのPDAで、液晶ディスプレイには、モノクロ液晶パネルが採用されている。MP-66の量産は今年9月の予定で、価格は149~199ドル程度とのことだ。また、Windows CEベースのPocket PC「MP-206C」も、オプションのBluetoothアダプタを利用可能だ。こちらは、CPUとしてStrong ARM SA1110/206MHzを搭載したカラー液晶モデルである。MP-206Cの量産開始は今年8月の予定で、価格は未定とのことだ。


MiTACのBlutooth内蔵PDA「MP-66」。OSとしてはLinuxを採用している オプションでBluetoothに対応できるPocket PC「MP-206C」

 また、インテルブースでは、同社のStrong ARMを搭載したPDAがずらりと展示されていたが(全部で15製品)、そのうち3分の1にあたる5製品がBluetooth対応製品であった。このことからも、Bluetoothに対するPDAメーカーの期待の大きさが感じられる。


インテルブースにずらりと並んだStrong ARM搭載PDA そのうちこの5製品が、Bluetoothに対応している

LinuxやPenbex OS以外にもさまざまなPDA用OSが登場

APLUX CommunicationsのPMA 1B。OSとして@vis OSを搭載している
 PDA用OSとしては、Palm OSとWindows CEがメジャーだが、最近はLinuxベースのPDAやPalm OSに雰囲気が似ているPenbex OSを搭載したPDAもよく見かけるようになった。COMPUTEX TAIPEI 2001でも、LinuxやPenbex OSを搭載したPDAが多数展示されていたが、あまり聞き慣れないOSを搭載したPDAもいくつか展示されていた。

 APLUX Communicationsのブースでは、ハードウェア仕様は同一だが、搭載OSの異なる2つのPDA「PMA 1B/PMP 1B」が展示されていた。PMA 1Bは、OSとして@vis OSを搭載したPDAで、CPUにはDragonball EZ/16MHzが採用されている。本体のサイズは、12.8×8.6×1.3cmとスリムで、重量も約120gと軽い。液晶ディスプレイとしては、160×160ドットモノクロ4階調液晶パネルが採用されている。@vis OSは英語バージョンと中国語バージョンが用意されており、Outlook 97/2000とのデータシンクロを標準でサポートしていることが特徴だ。

 PMA 1Aの姉妹機であるPMP 1Bは、ハードウェア仕様はPMA 1Bと同じだが、OSにPenbex OSを搭載している。Penbex OSでは、Palm OSでのGraffiti入力と同様に、液晶パネル下部に用意された文字入力エリアを使って入力することが特徴だ。


@vis OSは、Windowsマシンとの親和性も高い OSとしてPalm OSライクなPenbex OSを搭載したPMP 1B

 COMPALのブースで展示されていた「P7M」は、CAVAというマルチタスクOSを搭載したPDAだ。液晶ディスプレイとしては、240×240ドットモノクロ液晶パネルが採用されている。マルチメディアカードスロットを装備しており、Webブラウザも内蔵するなど、機能も充実している。

 また、同社のブースでは、Windows CEベースのPocket CEも2製品展示されていた。240×320ドットカラー液晶パネル(6万5536色表示、3.9インチ)を搭載した@migo(PD-600C)は、CPUとしてStrong ARM SA1110/206MHzを搭載しており、PCカードスロット(TypeII対応)を装備している。240×320ドットモノクロ液晶パネルを搭載した「P6M」は、CPUは同じくStrong ARM SA1110/206MHzを採用し、モデムとマルチメディアカードスロットを装備していることが特徴だ。


OSとしてCAVAを搭載したP7M こちらはWindows CEベースの@migo(PD-600C)。CFカードスロットではなく、PCカードスロットを装備していることが特徴

PD-600Cでは、オプションのカメラカードを装着することもできる モノクロモデルのP6Mは、マルチメディアカードスロットとモデムを内蔵している

・ COMPUTEX TAIPEI 2001ホームページ(英文)
  http://www.computex.com.tw/comp2001/


(石井英男)
2001/06/14 00:00

ケータイ Watchホームページ

ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2001 Impress Corporation  All rights reserved.