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【WIRELESS JAPAN 2001】
ケイ・オプティコム「eo64エア」をアピール

ケイ・オプティコム社長 田邉忠夫氏
 WIRELESS JAPAN 2001のコンファレンスで、ケイ・オプティコムの社長、田邉忠夫氏が「ケイ・オプティコムのモバイルサービス」と題した講演を行なった。

 田邉氏はまず、関西電力系の通信会社であるケイ・オプティコムの概要について説明した。ケイ・オプティコムはもともと「関西通信設備サービス会社」という、関西電力が持つ通信設備を賃貸する専門会社として設立された。その後、社名を変更するとともに関西電力から光ファイバーを譲渡され、さらに関西電力系のケーブルテレビ会社「関西ケーブルサービス」と合併し、PHS事業をアステル関西から譲り受け、それらのインフラを活用したインターネットサービス提供を開始している。

 インターネットサービスとしては、ターゲットに直接光ファイバーを接続するFTTH(Fiber To The Home)や電力線搬送、2.4GHz帯の無線接続なども行なう予定だが、今年6月より一部地域でPHS網を利用した定額無線インターネット接続サービス「eo64エア」を提供している。

 田邉氏によると、eo64エアは従来のアステルとは異なるネットワークを利用する。従来のアステルのネットワークでは、PHSからの電波を受ける基地局は、データ通信も音声通話もNTTの回線網を経由していたが、eo64エアが利用するネットワークは、基地局からはケイ・オプティコムが持つ光ファイバを経由し「集約装置」という施設に接続する。音声通話の場合、集約装置からNTT網に繋がるが、データ通信の場合はケイ・オプティコムの独自網からインターネットに接続するため「NTTに支払うお金が節約できて、安く提供できる」という。

 現在ケイ・オプティコムでは、従来型ネットワークからeo64エア対応のネットワークへの置き換え作業を行なっている。現在、最終目標である2万局のうち、1300局の基地局がeo64エアに対応して、2002年度中に全PHSエリアが対応する予定だという。

 田邉氏は、サービス開始から一昨日までの1カ月半で7300件のユーザーがeo64エアを使い始めたことや、生命保険会社が「セールスマンにeo64エア端末を持たせたいので、早く全エリアに対応させて欲しい」などと要望を寄せてきたことを語り、eo64エアに良い反響が寄せられていることをアピールした。

 今後の展開については「モバイルVoIP」という構想も明らかにした。これはNTT網に依存しないデータ通信網上で音声データを通信するというもの。たとえば外出先から企業内の構内ネットにVoIP網で接続すれば、NTT網に依存しない内線電話が利用できる。また、個人でもVoIP網同士でも、NTT網を利用せずに通話が行なえるので、従来の常識を超えた低料金サービスの可能性があるという。田邉氏はこの「モバイルVoIP」について「なんとしてでも実現したい」と語り、前向きに検討している姿勢を示した。

 講演の最後で田邉氏は、平家物語の冒頭を引用した。田邉氏によると最初の2行「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」が重要で、「インターネットの世の中、張子の虎がいっぱい出現してくる」とし、「必ず変化があるので、顧客や他の事業者の声=響きを察していくことが大切」と語り、講演を締めくくった。


・ ケイ・オプティコ
  http://www.k-opti.com/


(白根 雅彦)
2001/07/18 20:09

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