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【COMDEX Fall 2001】
NTTドコモ、米国のトレードショウへ初出展

 PC Watchで既報の通り、日本企業の展示規模の縮小や出展見送りの相次いだ今年のCOMDEXで、唯一かつ十分な話題性を持ったニューカマーがNTTドコモである。COMDEX初出展は、中央ホールの東芝とHandspringの間に位置するという好ロケーションで実現。来場者の注目を集めた。


米国トレードショウ初出展で、注目を集めたNTTドコモ

 もちろん、NTTドコモといえど今回の異質とも言える状況とは無縁ではない。広報担当者によれば、NTTドコモとしての米国内イベント初参加は当初9月を予定していたという。ロサンゼルスで開催される予定だったワイヤレス技術の専門展にブース出展と講演が決まっていたが、開催当日がまさに9月11日ということで、すべての準備を終えた段階で中止の報を聞くことになったという。

 もちろんCOMDEX出展もそれ以前から決定済みであったとのことだが、出展にこぎつけるまでには紆余曲折を経たとのことだ。実際、出展の中止も検討されたという。結果として、当初予定よりも規模を縮小。日本から訪れるスタッフも最小限の6名にとどめ、残りは現地法人のスタッフに加えて、ブース内で製品説明のできるコンパニオン的な役割を果たす説明員を採用して、来場者の対応にあたっている。

 NTTドコモは、法林岳之氏のレポートにもあるように、ドイツで開催された今年のCeBIT、あるいはNTTグループとしてスイスのTELECOM’99など海外トレードショウへの出展実績を持つ。しかし米国内、そしてこのように現地スタッフを中心としたブース運営は初めてのケースと語っている。

 展示されている製品やサービスは、日本では実際のサービスや各種展示会などでお馴染みのものばかりで、日本からの来場者にとっては決して目新しいものはない。しかし、米国を中心とする日本以外の来場者の反応については大きな手応えを感じているようだ。

 名称としてのiモードは、世界で最も成功しているビジネスモデルのひとつとして、米国内のメディアでもたびたび報道されている。言葉としてのiモードは、目にしたり耳にしたりする機会が増えつつあるようだ。しかし、そのiモードが会社の名前なのかそれともサービスの名前なのかすら、IT関係者にもまだ理解されていないのが現状と広報担当者は言う。今回はiモードというサービス名と、NTTドコモという企業の名称を広く知ってもらうことが意義と位置付けている。


今年のOCMDEXのなかでは、かなり大規模な範疇に入るNTTドコモのブース外観。東芝とHandspringにはさまれた好ロケーションに位置する 今年のCOMDEXは来場者が大幅に減少したこともあって、閑古鳥状態のブースも珍しくないが、NTTドコモのブース内はこの混雑ぶり

ブース内は、iモードサービスの体験デモがメイン

 ブース内は、説明員が首から提げているiモード端末を実際に来場者に手に取ってもらい、iモードの操作とサービス内容を体験してもらうデモンストレーションが中心。日本国内とは異なり実際に接続するというわけではないが、エミュレーションでいくつかのiモードサイトを紹介している。体験できるのは、英語メニューが用意され、かつ馴染みのあると思われる米国系企業のサイトだ。最初はこんな小さな画面で、という反応もあるようだがおおむねは好評。

 「日本でも、サービス開始当初は否定的な意見が聞かれた。しかし、現状を見ればそれは間違いだったとわかるはず。だから、まず触ってもらうことさえできれば(米国での普及に)不安なんてないですよ」と広報担当者は自信をのぞかせる。展示のもうひとつの目玉として紹介しているFOMAは、動画モデルのデモが好評だ。端末の液晶画面に映る映像を食い入るようにのぞき込む来場者も少なくない。

 ステージでのプレゼンテーションも、日本での展示会のようなテクノロジー中心の内容ではなく、実績やサービスをベースに米国でも理解されやすい企業紹介が中心。AT&Tの提携企業であることや、iモード利用者の増加を示すグラフなどが次々とスクリーンに表示されていく。ここでもiモードを紹介する表示画面は英語メニューを持つ米国系企業のサイトが中心となっている。ノースウエスト航空やFedex、コカコーラ、ダウジョーンズなどが次々にスクリーン上を流れていく。わずかな時間だが、このシーンは日本からの来場者でも知らないサイトがいくつか含まれていると思われ、なかなか面白い。

 iモードのような携帯電話端末でのネットワークサービスは、日本が突出した状況でそれに欧州地域が続く。「(日本から見れば)遅れている米国だからこそ、まずきれいな液晶画面、そしてサービス内容にも注目してもらえる。今回の出展は足がかりとしての第一歩で、米国での次の出展予定がどの展示会になるかはまだ明らかにできないが、継続していくつもり」ということだ。


このように首から提げた端末機を使って、iモードやFOMAのサービスを紹介。来場者に実際に体験してもらっている ブースでは現地法人や、説明員として採用されたスタッフが活躍

ステージでのプレゼンテーションも頻繁に繰り返されている。日本国内のようにテクノロジーに依った内容ではなく、基本的な企業やサービス内容の紹介が中心。iモードのサイト紹介シーンでは米系企業を中心とする英語サイトが、次々とスクリーン上を流れていく アクリルケース内の展示機は、日本では何回か展示されているもの。PDAタイプのFOMA端末や、MPEG4を使った動画再生デモ端末などがいくつか並んでいる。データカードタイプの端末や、通話音声の高品質化といった紹介よりも、やはりわかりやすい動画系の展示に人気が集中

ブース規模の縮小などさまざまな要因で、残念ながらCmode対応の自動販売機は持ち込めず。ミニチュアと説明ビデオを使った紹介になった。コカコーラは米国でもわかりやすいテーマだけに「(日本でのデモのように)携帯を使って缶コーラが出てくる様子をぜひ見せたかった」と広報担当者は残念そう カーナビ、プレイステーション、PC、そして自販機などiモードを使った多彩な連携を展示で紹介。奥には現在発売されているiモード端末が並んでいる。米国では、赤やオレンジなどカラフルな色彩のモデルが(NOKIA向けの交換用カバーなどを除いて)一般的ではないこともあって、かなり目立つ

R&D施設の紹介やWAP 2.0の標準化に向けたNTTドコモの取り組みなどはパネルにして紹介されている 配布されるノベルティは、相撲ハンカチ、浮世絵コースター、凧のご祝儀袋と日本情緒あふれるものばかり。洋の東西を問わず来場者に好評

・ COMDEX Fall 2001のホームページ(英文)
  http://www.key3media.com/comdex/fall2001/
・ NTTドコモのインターナショナルサイト(英文)
  http://www.nttdocomo.com/
・ NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/


(矢作 晃)
2001/11/19 10:18

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