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第270回:DVB とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


欧州中心、世界規格のデジタルテレビ

 「DVB」は、世界の多くの国で採用されるデジタルテレビ規格で、「デジタルテレビ放送」を意味するDigital Video Broadcastingの略です。欧州を中心とした多くの国で採用される予定になっています。また、このデジタルテレビ規格の標準化を進めている団体もDVBと呼ばれています。

 規格としては、衛星放送向けのDVB-S、地上波のDVB-T、CATV向けのDVB-C、携帯電話向けのDVB-Hが存在します。名称の末尾に付けられた記号は、衛星を意味するSateliteのS、地上を意味するTerrestrialのT、CATVのC、携帯を意味するHandheldのHです。

 DVB-T/S/Cは、既にいくつかの国で、本放送が行なわれています。地上波のDVB-Tは、イギリスやドイツ、イタリアなどで放送が開始されています。ドイツのベルリンを中心とする地区ではすでに従来のアナログテレビ方法が終了しました。ちなみに、地上波デジタル放送としては、DVB-Tに加えて、米国などが採用する規格「ATSC」(Advanced Television Systems Committee)、日本などで採用している「ISDB-T」(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)の3方式がITU(国際電気通信連合)で審議され、標準として勧告された規格になります。

 DVB-Sは、現在では事実上、衛星放送の世界的な標準規格となりつつあり、世界の多くの衛星放送で使われています。身近なところでは、スカイパーフェクTVが採用しています。DVB-Sには、DVB-S2という新しい規格もあり、こちらは帯域幅節約用途やHDTV配信といった面で拡張されています。


ワンセグより多くの「インターネット的」特長をもつDVB-H

4月に米国で開催された「CTIA Wireless 2006」のnokiaブースでは、DVB-H対応の「N92」が展示されていた
 DVB-Hは、DVB-Tをベースに、OFDM変調方式やMPEG-2コーデックなどはそのままながら、受信回路をきめ細かくオン/オフする「タイム・スライス」の概念を導入して受信機の低消費電力を図るなどして携帯端末に対応させたデジタルテレビ規格です。また本格的な放送サービスは始まっていませんが、多くの国の展示会などで対応携帯電話がデモンストレーションされており、期待を集めている規格です。

 日本が採用しているデジタル放送の規格であるISDB-Tにも、移動体受信機向けの規格が含まれていますが、DVB-Hをワンセグと比較すると、よりインターネット的な技術が盛り込まれていることが特長といえます。

 その1つは「IPデータキャスト・プロトコル」が利用できることです。これは、DVB-Hの放送波を使って、放送局から多くの端末に同時にデジタルデータをIPパケット方式で送信する、データ放送機能です。

 技術的には最大11Mbpsまでの送信が可能で、20~50チャンネルに分割して1チャンネルあたり128~384kbpsのデータの同時配信が可能です。



URL
  DVB
  http://www.dvb.org/

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(大和 哲)
2006/04/19 11:57

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