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第32回:IrMC(Infra-red Mobile Communication)とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


P503iとのデータ交換に、IrMC

 P503iシリーズの本体上部に「Ir-Kiss」という赤外線通信ポートがあります。この「Ir-Kiss」はIrMCに対応した赤外線インターフェイスです。 P503iシリーズ同士のほか、IrMCに準拠したインターフェイスを持つPDAなどの機器とも電話帳、スケジュール、フリーメモ、メールのやりとりができます。


IrMCとは

IrMC 1.1規格準拠の赤外線インターフェイスを備えたP503i。vCARD形式の住所録データなどをPDAなどとやりとりできる
 IrMCとはInfra-red Mobile Communicationの略でEricsson、Hewlett-Packard、松下通信工業、Nokia Mobile Phones Ltd.、NTT DoCoMoなどが提唱した規格です。IrDAと同様に赤外線通信の標準化団体・Infrared Data Associationが規定した規格のひとつとなっています。

 赤外線通信といえば、IrDA準拠のインターフェイスが多くの携帯型情報端末に搭載されてはいるのですが、なかなか違う違う機種、たとえば、PCから携帯電話やPCからデジタルカメラなどには使われませんでした。

 そこで、Infra-red Mobile Communicationはいくつかの規格を定めました。たとえば、デジタルカメラからPDAや電話機などにデータを送る「IrTran-P」などもそうですが、IrMCはこういった流れの中でできてきたもので、携帯電話とPDA(Personal Digital Assistant)の間でPIM情報(アドレス帳や予定など)のやり取りができるような規格として作られました。


IrMCが決めているもの

 このIrMCは携帯電話と携帯電話や他の機器とのデータ交換のために作られた規格です。

 携帯電話はいろいろなデータを持っていたり、あるいはやりとりしていたりしています。たとえば、自分の電話番号や持ち主のデータ、電話帳データといったデータを持っていますし、あるいは当然会話中は音声のデータをやりとりしていますし、モバイル通信をしているときにはコンピュータのデータをやりとりしています。

 こういったデータを赤外線でハンドリングするために、IrMCでは以下のような規格を定めています。

・オブジェクト交換(IrOBEX)

・音声等リアルタイム伝送(RTCON)

・データ通信(IrCOMM)

 IrOBEXは、オブジェクトというと難しいですが、簡単にいえば携帯電話が持っている情報のことで、具体的には「電話帳データ」「メッセージ」「カレンダー」「機器情報」といったデータのことです。つまり、IrMCに対応した携帯電話では、このIrOBEXによって、電話帳などのデータを赤外線で電話機同士やPDA,PCなどとやりとりすることができる、というわけです。

 このIrOBEXでは、データ交換の方法だけでなく、データフォーマット、つまりデータがどのような形をしているのかも決められています。そのうちのいくつかはPCでもお馴染みの形式となっていて、みなさんも見たことがあるはずです。

 たとえば、電子データ形式のvCARDなどがそのひとつです。これは、電子的な名刺交換、スケジュール、メッセージ交換を定めた国際規格です。PCではOutlookなどで使われています。ときどきメールに「名刺ファイル」が添付されていことがありますが、これはvCARDに準拠したデータの形式になっています。

 RTCONは電話機での音声をリアルタイムにデータとして他の機械とやりとりするための方法が決められています。電話機から電話回線だけでなく、赤外線を使ってIrMC対応の機器に声のデータを送るわけです。

 データ通信のIrCOMはIrDAのIrCOMMと同様で、RS232cデータ通信をエミュレートしています。これを使ってPDAなどから、携帯電話を使って、シリアルケーブルなしにデータ転送をすることができるのです。

IrMC IrMCでは、名刺データ、電話帳データなどをPDAとの間でやりとりできる。その際に、通信でやりとりされるデータのフォーマットなども規格として決められているのだ。たとえば、vCARD形式などがこのIrMCで定められているデータのフォーマットだ





URL
  Infrared Data Associationホームページ(英文)
  http://www.irda.org/


(大和 哲)
2001/02/13 00:00

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