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第70回:J-Naviとは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


位置情報を使ったサービスJ-Navi

 J-Naviは、J-フォンのインターネット接続サービス「J-スカイ」で提供されている、携帯電話から日本全国の地図情報を入手できる有料サービスです(1地図情報の配信、または1ルートの検索につき20円)。携帯電話の位置情報によるユーザーの現在位置を元に、任意の駅名や住所、電話番号、緯度経度などから目的地をピックアップして、周辺の地図情報を携帯電話で引き出すことができます。また、入手した地図はロングメールで送信することも可能です。ただし、J-スカイの位置情報はGPSのように緯度経度を正確に割り出すわけではありませんので、「○×区△□」といったような、地名レベルでの現在位置になります。

 J-フォン以外の携帯電話キャリアでも、同じように位置情報を利用したサービスを提供していますが、J-Naviの特徴としては、地図データそのものを提供していること、そして「道案内サービス」といった位置情報と地図情報をうまくミックスしたポータブルナビ的な使用方法をユーザーに提供していることが挙げられるでしょう。

 「道案内サービス」は、J-Naviで検索した目的地の最寄駅からの道順や、目的地からさらに次の目的地への道順を確認できるサービスで、2001年7月からJ-フォンの一部エリアで提供されています(順次拡大予定)。J-スカイの公式メニューからJ-Naviへアクセスし、自分の現在位置と目的の場所(駅やレストラン、店舗、J-フォンショップなどが登録されています)を表示させることで利用できます。目的地への道順は、J-Naviの地図表示を利用した図でわかりやすく表示されます。

 専用のポータブルナビなどに比べると、緯度経度で現在位置を正確に知ることができるわけではありませんが、駅からどこかへといったように、ランドマークを最初に把握しておけば、携帯電話単体でポータブルナビのように道に迷わずに目的地へ行くことができる便利なサービスです。


G-XMLを使った初の携帯電話向けサービス

道案内サービス
 この道案内サービスは、「G-XML(Geospatial-eXtensible Markup Language)」というプロトコルを携帯電話で初めて採用したサービスです。地図情報を情報家電や携帯電話で扱うためには、表示したい現在の緯度経度から、受け取る地図上のランドマークや、どこが何県の行政区域なのか、道路はどこなのか、などといったデータの形を決めておかなければなりません。

 G-XMLは、その名前の通りXML技術を基にした情報家電向けの応用言語のひとつで、地理情報をやり取りする方法を共通化し、インターネットを通じて様々な機械やサービスで相互に利用できるようにすることを目的に作られた規格です。財団法人データベース振興センターが、通商産業省、情報処理振興事業協会の協力を得て、「GIS関連情報の相互流通に関する技術開発及び実証実験事業」を推進する一環として策定したもので、この夏には「G-XML Ver2.0」がJIS規格としても正式に採用されました。

 このG-XMLでは、一般的な地図があらわす地理情報のベースマップ(RW-GXML)のほか、ベースマップに重ねてある地点の情報を細かく持つ方法(PD-GXML)、略地図を描くための書き方(S-GXML)、地図をグラフィックイメージで表現するためのデータの持ち方(G-GXML)などが決められています。

 つまり、日本各地の地図上にある、店舗やレストランなどの電話番号や営業時間といったデータや、ある位置から見た地図はどのように描くべきかなどの情報は、このG-XMLで書けば、携帯電話だけでなくいろいろな機械で同じように扱うことができるわけです。

 G-XMLを使えば、各社の地図情報やナビゲーションソフトに合わせて個別に地図情報を提供することなく、様々な用途やハード・ソフトに共通したフォーマットで情報を提供できるようになるため、J-NAVIのようなコストがかかる地図情報サービスでも、いろいろな用途に使えるようになり、ユーザーにより安価に提供できるようになるでしょう。このJ-Naviをきっかけに、携帯電話をはじめとするいろいろな場面で、G-XMLを利用した地図情報サービスが提供されるようになるかもしれません。


・ J-Navi(J-フォン)
  http://www.j-phone-east.com/p_and_s/sds/web/jnavi/menu.htm
・ G-XML
  http://gisclh.dpc.or.jp/gxml/


(大和 哲)
2001/11/27 13:17

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