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[2009/05/20]

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MNPを見据えた各社の2006年春モデル〜NTTドコモ編〜
法林岳之 法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindowsXP基本編完全版」「できるVAIO 基本編 2004年モデル対応」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。asahi.comでも連載執筆中


 先々週から先週に掛けて、NTTドコモ、KDDI、ボーダフォンの3社は、2006年春商戦向けのモデルを相次いで発表した。前回も触れたとおり、今年は番号ポータビリティ(MNP)導入を控えているということもあり、各社ともこれを見据えた発表内容だった。詳細についてはすでにレポートが掲載されているので、そちらを参照していただきたいが、ここでは3社の2006年春商戦向けモデルと新サービスについて、レポートでは触れられていない部分も含め、紹介しよう。


新しいステージに向かい始めたFOMA

 まず、NTTドコモはFOMAの新モデル「FOMA 702iシリーズ」を17日に発表した。NTTドコモでは主力のFOMA 90xシリーズに対し、昨年2月から普及モデルに位置付けられるFOMA 70xシリーズを展開し始めた。2月に700iシリーズ、7月に700iSシリーズ、8月に701iシリーズと、矢継ぎ早にラインアップを拡充してきたが、FOMA 90xシリーズとの差別化がわかりにくいという印象があり、販売の現場でも安価になった90xシリーズの旧モデルと食い合うといった現象が起きていた。

 今回の702iシリーズはそうした点の反省も踏まえてか、個性的なラインアップとなっている。発表された5機種中3機種がクリエイターとのコラボレーションモデルによる「デザイナーズ・ケータイ」となっている。短時間ながら、発表会で試用した印象を紹介しよう。


SH702iD

SH702iD ピアノブラック
 クリエイターの松永真氏とのコラボレーションによって開発されたSH702iDは、直線的なボディが印象的なモデルだ。P701iDに通じるスッキリしたデザインが特徴的だが、大きな文字がプリントされた正円のボタンは、筆者のように指の太いユーザーにも押しやすい。ボディもFOMA最小・最軽量を実現しているが、松永氏のコメントにもあるように、決して意図したものではなく、手になじむサイズを目指した結果、このサイズにまとまったという。とは言うものの、miniSDカードスロットをバッテリー装着部の内側に備えたり、SH902iに引き続き、SD-Audioによる音楽再生機能をサポートするなど、スペック的な妥協はほとんどない。通話以外も積極的に使いたいが、落ち着いた端末が欲しいという中高年層のユーザーにも受け入れられそうな端末だ。


F702iD

F702iD 金色(こんじき)
 コミュニケーションデザイン研究所(CDL)の平野敬子氏と工藤青石氏とのコラボレーションによって開発されたF702iDは、従来の70Xシリーズとはかなり位置付けの異なるモデルだ。702iシリーズ中、唯一、FeliCaを搭載しており、Fシリーズではおなじみの指紋センサーも備えるなど、902iシリーズと比較しても遜色のないスペックを実現している。FeliCaについては、モバイルSuicaにも対応する(正式対応はJR東日本の発表時)。デザインのテイストは和のイメージを重視したもので、金色(こんじき)や花紅(はなくれない)といったカラーリング名、通常の着信音よりも1オクターブ下げたソフト着信音など、随所にオトナのケータイとしてのこだわりを見せている。ボディはトップパネルと背面の曲線が印象的で、手に持ったときの落ち着きやフィット感は非常に心地良い。従来のF700i/F700iSとはかなりテイストが異なるが、女性ユーザーを中心に広く受け入れられそうな端末だ。


N702iD

N702iD RED
 佐藤可士和氏とのコラボレーションによって開発されたN702iDは、背面の有機ELによるロングサブディスプレイが印象的なスクウェアなデザインを採用している。ロングサブディスプレイには着信情報や時計などのほかに、iチャネルの内容がテロップのように表示される。端末を閉じたままでもすぐにiチャネルの最新情報が見られるというのは、なかなか実用的だ。他の2機種のデザインモデルが幅広い年齢層を対象にしているのに対し、どちらかと言えば、若いユーザー層をターゲットにしているような印象だ。ただ、ハードウェアやソフトウェアのスペックは、N701iをベースにしているため、今ひとつ操作のレスポンスが良くないのが気になる点だ。


D702i

D702i SHINY WHITE
 FOMA端末では近日発売のSO902iに続く、ストレートデザインのモデル。FOMA端末に限らず、今となっては少数派のストレートデザインを敢えて採用することで、一定のユーザー層を確保しようという狙いのようだ。ただ、premini-IIなどのコンパクトな端末に比べると、ボディの長さが130mmとひと回り大きく、手に持ってみると、通常の折りたたみデザインの端末よりも大きく感じられてしまう印象だ。ダイヤルキーの部分に明るめのLEDが埋め込まれており、着信時などにキーが列単位でイルミネーションするといった演出も盛り込まれている。シンプルながらもしっかりとアピールの効く端末と言えそうだ。


P702i

P702i Silver
 702iシリーズ中、唯一、プッシュトークに対応しているのがP702iだ。従来のP701iDでは一足お先にデザインモデルを開発したが、今回はP902iをベースにしたデザインを採用している。ワンプッシュオープンなどのPシリーズお得意の機構は継承されているが、カスタムジャケットは採用していない。ただ、ハードウェア的にはP902iに近く、操作のレスポンスもほぼ同等レベルとなっている。P902iと比べ、一歩進んでいるのはメニュー周りの表現で、ビギナーを意識したかんたんモードでは第二階層までグラフィカルなユーザーインターフェイスを採用している。プッシュトークの画面もビジュアルによる工夫が加えられている。P702iは702iシリーズの中で比較的手堅い存在に位置付けられており、強い個性こそないものの、もっとも幅広いユーザー層に受け入れられそうな端末と言えるだろう。


 各機種の説明を読んでもらえればわかる通り、今回の702iシリーズは従来の70xシリーズと少し違うアプローチを見せているのが特徴だ。従来の70xシリーズは90xシリーズをベースにしながら、ボディやカメラなどのスペックを落とすことで、コストダウンを重視した普及モデルという印象が強かった。

 これに対し、今回の702iシリーズは、iチャネルという共通仕様は継承されているものの、F702iはおサイフケータイ、P702iはプッシュトークといった具合いに個々の端末で機能を差別化したり、3機種のデザインモデルに加え、D702iでストレートデザインを採用するなど、デザインの方向性も変えている。つまり、従来の70xシリーズよりもそれぞれの機種が特徴をしっかり打ち出そうとしているわけだ。

 ケータイが9,000万契約まで普及し、ユーザーのニーズが多様化している現状を考えれば、こうした機種間の差がハッキリしたラインアップ構成は自然な進化であり、ユーザーとしても選びやすいシリーズになったと言えるのではないだろうか。今回の702iシリーズは、意外に今後のFOMA端末の展開を左右する重要なラインアップかもしれない。



URL
  702iシリーズ 製品情報
  http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/702i/
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060117.html

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シンプルなストレート型端末「D702i」
プッシュトーク対応の「P702i」


(法林岳之)
2006/01/23 12:15

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