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「TK04」で「Ayu」になれる!?
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■ 大画面カラー液晶搭載EZweb対応端末
関東、東海、関西地方でサービスを提供するツーカーは、割安な料金設定とEZwebによる高機能なサービスにより、コストパフォーマンスの高さが若年層を中心に注目を集めている。ツーカーの最新モデルである京セラ製「TK04」を入手することができたので、早速レポートをお送りしよう。
■ イメージキャラクターによる絶大な効果
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ツーカー『TK04』。サイズ:42(W)×128(H)×18(D)mm、73g。マーメイドシルバー(写真)とトワイライトブルーをラインアップ。
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現在、国内の携帯電話・PHS市場は、大きく分けて3つのグループに再編されている。iモードでおなじみのNTTドコモ、auブランドで携帯電話サービスを提供するKDDIグループ、全国3社体制に移行したJ-フォングループだ。ツーカーは元々、日産自動車が中心となって設立された携帯電話事業だが、日産自動車の携帯電話事業撤退により、現在はKDDIグループ傘下となっている。昨年、KDDI設立が発表されたとき、ツーカーブランドの携帯電話事業の位置付けが今ひとつハッキリしなかったため、今後の行く末を案じる声が各方面から聞かれたが、「ケータイ Watch」でも毎月紹介している電気通信事業者協会による契約数の推移を見る限り、ツーカーは今年の春以降、非常に健闘している。電気通信事業者協会が集計する契約数のバックナンバーを見ればわかるが、今年4月以降、ほぼ同じエリアでサービスを提供するIDO(現在のau)を上回る契約数を獲得している。
こうしたツーカーの好調ぶりにはさまざまな要因があるが、ツーカーセルラー東京エリア内では今春から起用したイメージキャラクター「浜崎あゆみ」の効果が見逃せない。浜崎あゆみと言えば、若年層を中心に非常に高い支持を得ており、ファッションからライフスタイルまで絶大な影響力を持つ。携帯電話・PHS市場において、イメージキャラクターは販売戦略に欠かせない要素のひとつだが、今春以降のツーカーセルラー東京の躍進ぶりを見ると、それが予想以上に影響力を持つことがわかる。
今回発表された「TK04」は、9月に発売された同じ京セラ製「TK03」と基本的なスペックが同じで、ボディ形状がフリップ式とストレート型である点が異なる。しかし、ツーカーセルラー東京のカタログには「浜崎あゆみCM使用モデル」という冠が付けられており、これもTK04のセールスポイントのひとつとなっている。こうした「○○CM使用モデル」というセールストークは、過去にも何度となく使われてきたが、キャラクターがキャラクターだけに、今回もかなりの支持を得ることになるかもしれない。
■ 大画面カラー液晶ディスプレイを搭載
TK04の基本的なスペックについては、ツーカー各社及び京セラの製品情報のページを参照していただくとして、ここでは実機を試用した印象を中心に紹介しよう。
ボディは前述のように、すでに発売されているTK03のフリップ式をストレート型に変更したもので、ボタン配列なども含め、非常に似通っている。ボディカラーもあまり強烈な印象はない。
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標準的なストレートタイプを採用。ACアダプタは「TS02」などにも採用されているシンプルな構造のもの。ただ、あまりにも軽すぎるため、机の上では不安定。
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ACアダプタはコンセント部分を充電台の裏に格納できる。ケーブルはマジックテープで束ねたり、背面に巻きつけることが可能。旅行に便利かも。
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液晶ディスプレイは256色表示が可能なカラー液晶ディスプレイを採用している。液晶ディスプレイのサイズは実測値で34×25mmとなっており、先週紹介したauの「C310T」などとほぼ同サイズだ。明るさや発色は十分なレベルを確保しており、実用上であまり不満を感じることはない。
外見上、TK03と異なるのは、中央のNEWフロントジョグの形状だ。NEWフロントジョグは京セラ製端末の特長のひとつだが、TK03までのNEWフロントジョグの操作感が固く、やや不評だった。しかし、TK04では同じNEWフロントジョグを採用しながら、スティックの先端部分の角が落とすことにより、かなり操作性を向上させている。他社の端末で言えば、NTTドコモの「P502i」などに近い操作感だ。ただ、全体的には奥方向及び下、左右は操作しやすいが、上方向はやや操作しにくいという印象も残った。
また、NEWフロントジョグと組み合わせて採用されている「EXNAVI(エクスナビ)」は、グラフィカルなガイドで次の操作を誘導する機能だ。操作に慣れない初期の段階では、こうした機能は非常にうれしい。
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NEWフロントジョグはスティックの角の部分を落としたことにより、操作しやすくなった。
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「京セラ オリジナルサイトK」からダウンロードした画像を待受に設定してみた。液晶の発色も良好だ。
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着信メロディは今や標準的とも言える4和音に対応し、128音符と4オクターブの音域で最大3和音の自作メロディを入力することもできる。ただ、今夏以降、一気に16和音対応のものが増えていることを考慮すると、4和音はミニマムレベルという見方もできる。ちなみに、EZwebには京セラ製端末ユーザーを対象に着信音などを配信する「京セラ オリジナルサイトK」も用意されているので、最初はこのあたりからデータをダウンロードして楽しむといいだろう。
■ ゲームと占いはどうだ?
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スカイメッセージのメニューはNEWフロントジョグを長押しすると表示される。EZボタンと並び、機能をダイレクトに呼び出せるのは便利だ。
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最近の携帯電話・PHSでは、専用サーバーに接続して楽しむコンテンツ以外、端末のみで楽しめるアミューズメント機能を搭載する端末が増えてきている。EZwebやiモードのようなコンテンツは便利だが、いつも使っていたのでは通話料がたまらないからだ。
TK04にはTK03に引き続き、タイトーが開発したコミュニケーションゲーム「きらくにトークII」、恋愛や金運、仕事、対人関係、迷ったときのカードのお告げを楽しめる「タロット占い」が用意されている。
きらくにトークIIはキャラクターとの会話を楽しみながら友だちを増やしていくというゲームで、キャラクターからの質問に対する答えを二者択一で選ぶ構成になっている。残念ながら今回の試用では新しい展開を楽しむことができなかったが、時間つぶしには適したゲームと言えそうだ。欲を言えば、もう少し展開が早いとうれしいのだが……。
タロット占いは、カードをめくって表示された絵とその向きによって占うというものだ。占う項目が多く、カードの種類も多いので、すぐに飽きるということはないだろうが、もう少し遊びの要素がある占いも楽しみたい気がする。
一方、コンテンツ及びメール系のサービスについては、TK03はEZwebに対応し、メールサービスはスカイメッセージも利用可能だ。つまり、メールについてはEZwebのメールとスカイメッセージのメールの2つを活用できるわけだ。ただ、今年の冬から来春に掛けて、EZwebには「@mail」という新しいメールサービスが登場する。ツーカーも@mail対応端末の投入を予定しているのは少々気になるところだ。
■ 現行ツーカー端末としては「買い」だが……
さて、最後にいつものように、「買い」の診断をしてみよう。まず、これからツーカー端末を購入するユーザーについてだが、同じ京セラ製「TK03」や三洋電機製の「TS02」などと並んで、買いの候補であることは間違いない。やはり、これから買うのであれば、カラー対応端末を購入すべきで有り、その中でもTK04はおすすめだ。また、TK04はTK03よりもNEWフロントジョグの操作性が向上している点が見逃せない。
これに対し、すでにツーカー端末を持っているユーザだが、これは少し判断に悩むところだ。前述のように、EZwebには@mailという新しいサービスが登場する予定であり、ツーカー向けの@mail対応端末も先日行なわれた「CEATEC JAPAN 2000」で参考出品されている。新製品の発売時期は未定だが、おそらく年末商戦近辺に登場する可能性が高いので、これを見てから判断してもいいのではないだろうか。ただ、その時期に登場する端末に「浜崎あゆみCM使用モデル」の名前が冠されるかどうかはわからないが……。
■URL
・TK04ニュースリリース(ツーカーセルラー東京)
http://www.tu-ka.co.jp/news/release/000912.html
・TK04商品情報(ツーカーセルラー東京)
http://www.tu-ka.co.jp/line_up/tk04.html
・TK04商品情報(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/frame/product/telecom/keitai/tuka/tk04/tk04.htm
(法林岳之)
2000/10/31 00:00
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