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MCPC、シニア向けモバイル機器の企画・開発ガイドライン発表

MCPCの杉山氏
 MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)は、東京都港区でシニア向けモバイル機器の企画、開発の指針となる「シニア向けモバイル端末 企画・開発ガイドライン」の報道発表を行なった。

 今回発表されたガイドラインは、MCPCが自主的にモバイル端末の企画、開発のガイドラインを公表することで、シニア層でも使い易いモバイル端末の企画、開発、提供を推進し、シニアのモバイル端末の利用促進および、活動的な生活をするシニア、いわゆる「アクティブ・シニア」の拡大を目的としている。

 報道発表の席でMCPCの杉山氏は、「現在、モバイル端末はシニアに目を向けたものが少なく、高齢者には今ひとつ普及していない。今後日本は4人に1人がシニア世代となり、このままではデジタル・ディバイドのような格差が生まれてしまう」と語っていた。さらに、「高齢化問題は、日本だけではなく今後世界的な問題となるだろう。モバイル端末で世界をリードした日本が、シニア向けモバイル機器でもガイドラインを打ち出していく」と続けた。


現在のモバイル端末の問題点
年齢による利用格差

 報道発表の席では、モバイルの将来や現在の問題点などのガイドラインの発表にいたるまでの経緯が説明され、シニアユーザーと意見交換場を設けオンライン、オフラインでの会合を重ねたことも説明された。それによれば、シニア向けモバイル端末で最も重要なのはメール機能であり、操作を覚えてしまえばPIMの利用頻度も高いのだという。なお、質疑応答を含む報道発表の後半からは、モニター調査の話題が中心となった。


シニア層を意識したモバイル
今後の展開

 モニター調査は、年齢や性別やパソコンや携帯電話の使用経験の異なるシニア12人で行なわれ、シニアモニターには、全員にNTTドコモの無線機内蔵のメール端末「エクシーレII」が渡され、パソコンなどのコンピュータに比較的習熟している4人には、カシオ製のPDA「カシオペア“ラジェンダ”」も配布された。

 シニアモニターは、箱を開けるところから全て自分の手で行ない、中には「できない」と拒否反応を示す人もいたという。しかし、モニター終了後にはエクシーレIIを手放したくないと自ら購入した人もおり、「これほど使ってもらえるとは思わなかった」と語っていた。

 モニター調査では、液晶画面や文字の大きさ、ボタンの視認性に対する不満が上がり、「文字の大きさが変更できるのはいいが、デフォルトで大きい文字になっていないと設定ができない」「ローマ字入力だけでなく、かな入力に簡単に設定できるといい」などの意見が上がった。液晶画面は、モノクロよりもカラーの方が視認性が高いが、メールを自動受信をする上でカラー液晶では、バッテリーの駆動時間が短いなどの声もあったという。

 最後に、MCPCが全く想定していなかった使い方があったとし、夫婦で調査に参加した人の夫が、モニター調査終了後亡くなったことを話した。この参加者は、エクシーレIIを使って調査参加者に亡くなったことを伝え、参加者たちは、励ましのメールを送ったという。

 MCPCでは、「シニアはモバイル端末を使う一歩が踏み出せていない」とし、今回のガイドラインが「使ってもいい」から「ぜひ使ってみたい」と思わせる製品開発につながることを期待するとしている。


・ MCPC
  http://www.mcpc-jp.org/


(津田 啓夢)
2002/09/26 16:45

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