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KDDI高橋氏、「料金低廉化が無ければ“なんちゃって3G”」

KDDI ソリューション事業本部 コンテンツビジネス部 部長の高橋 誠氏
 携帯電話コンテンツの関連企業が参加する団体「モバイル・コンテンツ・フォーラム」は、19日都内ホテルで総会および記念セミナーを開催した。その中で、KDDI ソリューション事業本部 コンテンツビジネス部 部長の高橋 誠氏が「KDDIコンテンツビジネス2003年に向けて」と題した講演を行ない、18日に発表された「着うた」などに触れたほか、準定額制などを含めた低廉化された新たな料金コースを模索していることなどが語られた。


無線インフラで定額制はつらい

 まず高橋氏は、関東や東海など国内の一部地域で、2002年10月度の契約純増数が1位になったことを挙げて、順調に推移しているCDMA2000 1x端末への手応えをにじませた。続けて同氏は、「パケット代金が安くならないと、“なんちゃって3G”にとどまってしまう」として、料金の低廉化を検討していることを以前の講演同様に明らかにしたが「無線では、完全定額制はつらいのではないか」との見解を示した。


一部地域で好調な売れ行きをみせているという CDMA2000 1xおよびEV-DOそれぞれの利点もアピール

利用シーンが想定されるサービスを提供していく

 高橋氏は、18日にKDDIから発表された「着うた」や「フォトメール便拡充」など4つの新サービスについて話題を移し、CD音源が着信メロディとして利用できる「着うた」に関して「携帯電話での音楽配信のときは、キャリア側からお願いする形だったが、今回はレコード会社側から“一緒にやろう”と言われた」とその舞台裏を明らかにした。

 また、配信されるファイルのフォーマットがezmovie形式ながら、“MP3形式”でもあったために「当初は拒否反応があったが、ezmovieではKDDI独自の著作権保護技術「DRM」によって、OKが出た」と述べた。また、「着うた」が普及したとしても「着信メロディは、独特の魅力があり、アニメと同時に再生するなど利用シーンがあるため、残っていくだろう」と語った。このほか同氏は、「“着メロ”から“着うた”と進化しつづけると、やがて映像も再生される“着信ムービー”になるのではないか」と着信メロディ機能の将来像を描いた。

 著作権保護技術「DRM」ではGPS機能も利用されているため、「GPSで正確な時間を取得することで、利用時間を限定したコンテンツやアプリを提供できる」と高橋氏は語り、具体例として、「人材が流動的な保険外交員向けのアプリケーションや、出演期間が契約によって決定されるCM映像など、利用期間が終了すれば、アプリを消去したり、映像を再生できないようにすることができる」などを挙げた。

 また、現行機では5000番台シリーズなどハイエンドモデルでのみサポートされている動画再生機能を下位モデルにも搭載していく方針を明らかにした後、「動画再生機能を持った端末が普及すれば、パケット代金の低廉化が求められる。そうなれば新たなビジネスモデルで収益を得なければならない」と述べ、動画を利用した広告モデル「movie-ad」を導入することで、通信料を広告主が負担してユーザーが無料で閲覧できるようにしていくと述べた。


GPS機能を利用した著作権保護技術 動画を広告モデルに利用していくという

多様な決済方法を提供

「“携帯電話版ADSL”を実現していきたい」と笑顔で高橋氏は語った
 このほか、高橋氏は10月からKDDIがパソコン向けコンテンツをEZwebから購入できるサービス「PC連携」にも触れ、「これまでパソコン向けのコンテンツプロバイダにとって、課金方法が難しかったのではないか」と同サービスの導入経緯および利点をアピールし、パソコンと互いに補完していくと述べた。

 最後に高橋氏は「パソコン向けコンテンツに価値を持たせたり、多様な決済方法を提供していきたい」など今後KDDIが目標としていく点を挙げた。さらに同氏は「これは実現は難しいと思うが」と前置きした上で「(2003年秋に開始予定の)CDMA2000 1xEV-DOで“携帯電話版ADSL”といったものを実現したい」とはにかみながら語り、講演は終了した。


・ KDDI
  http://www.kddi.com/
・ モバイル・コンテンツ・フォーラム
  http://www.mcf.to/


(関口 聖)
2002/11/19 18:52

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