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モバイルIP電話や、視覚障害者向けPDAソフトなどを展示

 12月4日~6日まで東京ビッグサイトで、XMLやWebサービスに関するイベント「Internet World Asia 2002」と、ブロードバンドコンテンツやストリーミング技術に関する展示会「Streaming Media Asia 2002」が併設開催されている。本誌ではその中で、携帯電話やPDAなどモバイル関連の情報をレポートする。


モバイルIPフォン「M’tel」のシステムを紹介

BMCはスリーディ.コムに併設された会社になるため、ブースには「3D.com」の文字が躍る
 ブロードバンドモバイルコミュニケーションズ(BMC)のブースでは、2003年4月よりサービス開始予定のモバイルIPフォン「M’tel(もってる)」に関する展示が行なわれていた。同ブースでは、端末や基地局などの展示はないものの、詳しい説明をスタッフから聞くことができた。

 「M’tel」は、高速の常時接続環境を持つ店舗や企業などにIP電話の基地局を設置して、同環境の空いている帯域を使って接続を行なうモバイルIP電話。コンビニエンスストアや無人ATM機などに設置されているPOSシステム向けの既存の光ファイバー網を使って通信を行なう。同社では今後、数社の企業とインフラ提供の契約が行なわれるとしている。

 BMCでは、2003年4月にも月額3,000円の定額制でサービスを開始する予定。なお「M’tel」同士では通話料は無料となるが、他キャリアの携帯電話にはローミング料金がかかる。同社スタッフによれば、「携帯電話に月に9,000円以上も支払っているユーザーは、M’telを2つ契約しても6,000円ですむ」と、特定の相手と長時間の通話を行なう場合に割安であることを強調。

 また撮影は許可されなかったが、本サービスの際に投入される端末画像も見ることができた。紹介されたのは、名刺ケースより若干大きい程度のPDAタイプの端末。モノクロ液晶を採用した端末で、開始時にはメール機能と音声通話のみが提供されるとしている。サービス開始時にはストレート型の端末も用意され、開始時に提供される2つの端末の代金は月額利用料に含まれるため、実質無償で提供されることになる。

 BMCでは、現在基地局のオーナーを募集している。提供される基地局は、設置される場所に適した形状・性能のものが用意され、コンビニエンスストアなどの軒先などには高さ60cm程度の筒状の基地局などを想定しているという。オーナーには5年間の契約で「契約した基地局件数×端末の契約台数×900円」の合計金額が、全国30,000のオーナーで配分されるという。また、オーナーは代理店としても機能し、端末1契約につき代理店手数料として300円が毎月支払われる。現在は3次募集となり、基地局の本体とオーナー権利価格は3,500,000円で、別途接続工事費(50,000~80,000円程度)と専用線使用料が必要。オーナー数は30,000を上限としている。

 BMCのスタッフは、「代理店として契約者を増やすことで“自分が基地局のオーナー”という意識を持って、新しい通信方式に参加・協力できる」としており、「将来的に11Mbpsの高速データ通信を実現し、ネットゲームや音楽・動画なども提供したい」と語った。


視覚障害者を対象としたPDA向け音声ガイドソフト

 クリエートシステム開発のブースでは、Windows CEを搭載したPDAで動作する視覚障害者向けの音声読み上げソフト「DTalker Mobile(ドキュメントトーカ モバイル)」のデモンストレーションを行なわれた。

 同製品は、視覚障害者向けに、メモやアドレス帳、予定、メールやWebサイトなど文字情報を読み上げるPDA向けソフト。CFカードを挿入するだけで、自動でインストールされる。らくらくホンシリーズ「F671i/iS」の携帯電話メールをサポートしており、PDAと携帯電話を接続して送信・受信メールが音声ガイドされる。また、点字ディスプレイを接続するとメモの点字表示などもできる。端末画面には、指で触れて操作できるように点字が打たれたシールを貼って操作する。

 デモンストレーションは、現在開発中のVer.2.0版で行なわれた。新しいバージョンでは、GPSを使って位置情報を専用サーバーへ送信し、経度緯度など1.5km圏の位置情報が端末にダウンロードされる。ユーザーが指示した方向に何があるかを音声で読み上げるという。2003年に発売される予定。

 同社スタッフによると、ソフトの特性から一般的な市場に投入することは控えており、サポート体制の整った販売元(ボイスリンク)が直接販売するという。


パッケージ(サンプル) ディスプレイ部は視覚障害者が指で判断できるように点字シートが貼られていた

位置情報を音声ガイドする「音しるべ」 文字入力は携帯電話のような入力スタイル。文字変換候補は「赤い色の赤」「皮膚の垢」など用例を読み上げる

携帯電話からファイル添付メールが送れるASPサービス

 モビマジックのブースでは、パソコン・PDA・携帯電話で動作するグループウェアASPサービス「WiZus」が紹介された。同サービスは1IDから契約可能で、月額980円で利用できる。1IDごとにメールアドレスが付加され、ファイル添付も可能。ユーザーの携帯電話へ着信通知することもできる。通知メールには、件名や本文のほかURLが記載されており、返信する場合にそのURLへアクセスすると、IDごとに付加されるメールアドレスで返信できる。

 画像などの保存ファイルが5MBで、スケジュールやメールなどに10MB、掲示板や顧客情報などグループ情報向けに100MBのサーバースペースが用意される。なお1IDから利用可能なため、ネットワークストレージとして利用している個人ユーザーも多いという。


・ Internet World Asia 2002
  http://www.idg.co.jp/expo/iw/
・ Streaming Media Asia 2002
  http://www.idg.co.jp/expo/smj/
・ ブロードバンドモバイルコミュニケーションズ
  http://www.bmc-j.net
・ クリエートシステム開発
  http://www.createsystem.co.jp/
・ ボイスリンク
  http://www.voicelink.co.jp/
・ 「DTalker Mobile Ver1.0」の案内
  http://www.createsystem.co.jp/dtalkerCE.html
・ WiZus
  http://www.wizus.ne.jp/

BMC、コンビニを基地局にしたモバイルIP電話の実験


(津田 啓夢)
2002/12/04 17:42

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