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ソニー、触感を再現できる携帯機器向けタッチパネルを開発

4つの画面上のボタンを押すと、指に物理的なクリック感が伝わる。左下のハートマークを押し続けていると、心臓のような“ドキドキ”というリズムが、アニメーション表示とともに再現される
 ソニーコンピュータサイエンス研究所は13日、研究テーマや試作品のデモンストレーションを披露する「オープンハウス 2003」を都内で開催した。同研究所発の製品としては、ソニー・エリクソン製携帯電話などに搭載されている日本語入力機能の「POBox」や、犬型ロボットの「AIBO」などがある。

 今回の「オープンハウス 2003」では、ネットワークや通信など幅広い分野における意欲的な研究成果が多く出展されているが、モバイル関連では、「ピエゾ効果」を利用して触感を作り出すタッチパネルディスプレイが展示されていた。

 このタッチパネルは、画面上のボタンを指で押した際にカチッとした押下感を、ペン操作時にはジョグダイヤルのようなカリカリとした操作感を発生させるもの。ある結晶に圧力を加えると電圧が発生し、電圧を加えると振動が発生する「ピエゾ効果(圧電効果)」によって実現されたもので、ディスプレイのガラス面の下に振動が発生するフィルムが挟まれているという。ただし、利用されている材質や具体的な構造については明らかにされていない。

 ボールペンの書き心地などはまだ再現できないが、担当者は「(触感再現は)振動を制御して実現している。突き詰めていけばできるかもしれない」としている。既に業務用製品のコントロールパネルが製品化されているという。今回の展示ではCLIEをベースにした試作機を展示。ソニー広報によれば「できるだけ早く製品化したい」とのことだが、具体的な利用シーン、連携するアプリケーションなどは未定のようだ。

 このほかモバイル関連では、カメラ付き携帯電話で写真を利用した認証方法のデモも披露されていた。こちらは、ユーザー自身があらかじめ特定の画像を“パスワード”としてサーバーに登録。認証時には、画面上へサムネイルで表示された複数の画像から正解の画像を選ぶことで認証が可能になるという。

 担当者は「現状の文字列によるパスワードは、簡単すぎてもいけないし、複雑すぎても覚えきれない。写真であれば人の記憶を使うため、利便性が高くセキュアな接続を実現できる。さまざまなプラットフォームで利用できるが、数多くの人が常に身につけている携帯電話が実用的ではないか」とした一方で、「システム側が正解の画像と間違いの画像を類似させないようにする手法など、まだ開発していない部分もある。また人に説明した時、理解してもらえるのは半々」とも述べている。

 この認証法では、さらに悪意ある第3者からアタックを受けた場合、1度でも失敗すると即座に正規ユーザーに、アタックを受けたことを通知する機能も用意されるという。「携帯電話だからこそ、即時通知が可能になる」(担当者)とのことで、実用化を見据えて今後も研究が続けられるようだ。



URL
  ソニーコンピュータサイエンス研究所
  http://www.csl.sony.co.jp/


(関口 聖)
2003/06/13 18:44

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