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NEC、地上デジタル放送を受信できる携帯電話の試作機開発

今回開発された地上デジタル放送が受信可能な携帯電話
 NECは、次世代のテレビ放送である地上デジタル放送を受信、閲覧できる携帯電話を開発した。同社は10日、都内で記者会見を催し、その概要や今後の展開などが語られた。

 地上デジタル放送は、今年12月より東京・名古屋・大阪の3都市からサービス提供が予定されている。世界中でサービス提供に取り組んでいるものの、その方式は日本、米国、欧州によってそれぞれ異なる。日本方式の最大の特徴は、1つの帯域を3つに分割して、分割された帯域を全部使って固定受信だけに利用したり、1つだけ使って携帯機器向けに放送するなど、柔軟なサービス提供が可能になっていること。日本で開始される地上デジタル放送は、まず家庭向けの固定受信サービスから提供され、携帯電話向けサービスは数年後と具体的な時期は未定だ。NECによれば、今回開発した試作機は、「携帯電話での受信について基本的な技術が確立できたことを意味する」という。

 試作機は、NTTドコモ向けのW-CDMA端末にアンテナやUHFチューナーなどを組み込んだもの。またOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)方式の復調LSIを搭載。同方式は、現在のアナログ放送ではゴーストが発生するような電波状況でも良好な受信を実現可能で、搭載されたLSIはNECエレクトロニクスが2002年11月に開発した「μPD61530」を採用している。

 閲覧できる画像サイズは、ベースとなった端末自体の処理能力に依存している部分があるものの、4:3、16:9と現状のテレビと同じ比率の画面表示も可能。ただ画面自体が縦長の液晶ディスプレイのため、同社では「慣れ親しんだテレビは横長の画面。これをどうするかも今後の課題」としている。

 ドコモ向け端末をベースにしているが、あくまでもNEC単独で取り組んでいるプロジェクトとのことで、商用化された際にドコモ向け端末として提供されるかどうかは未定。音声通話やインターネットアクセスなど携帯電話としての機能を司るパーツにはほとんど手を加えられておらず、受信するために必要な機器は“サブボード”としてディスプレイ側ボディの背面に組み込まれている。なお、EPGやデータ放送には対応していないが、今後開発を進めていくとのこと。


地上デジタル放送(日本方式)の概要

テレビ機能付携帯電話がもたらす世界を説明 番組を受信しながら、通信でさまざまなコンテンツにアクセスできるようにしたいとのこと

NEC ネットワーク開発研究本部 モバイルサービス開発研究部 部長の加藤 明氏
 またテレビを受信した状態でのバッテリーの持ちだが、今回の試作機では従来の携帯電話と同じリチウムイオンバッテリーを利用している。約1時間程度の連続視聴が可能とのことだが、商用化にあたってはさらなる消費電力の低減を図るとともに、新たなバッテリー技術の採用も検討していくという。同社では「現在の携帯電話の連続通話時間に加えて、さらにテレビを1〜2時間見られるようになるのが最低ラインだろう」としている。

 端末の概要を説明したNEC ネットワーク開発研究本部 モバイルサービス開発研究部 部長の加藤 明氏は、「通勤や通学など移動時に使われるのではないか。放送と通信の融合によって、携帯電話でショッピング番組を閲覧中にそのまま購入手続きができたり、番組中のコマーシャルを見て、そのままスポンサー企業のサイトへアクセスできたりするだろう。(企業と個人を直接つなげる)One to Oneのマーケティングが可能になる」と語り、テレビ受信可能な携帯電話の登場がさまざまな利便性をもたらしていくとした。また同氏は「いずれは、テレビを見ている途中で着信があっても、端末で番組を録画できるようになれれば」と語った。

 会見後、会場では試作機が実際に披露され、デモンストレーションが行なわれた。すぐそばに映像を発信する装置および室内アンテナが設置され、試作機で映像を受信していた。電波法などの関係でアンテナから発信できる電波は非常に微弱なものに限られており、試作機を10cm程度の距離に置かなければならなかったが、画面に映し出された映像は非常に滑らかな印象であった。


試作機の仕様
試作機を図解

会場で披露されたデモンストレーションの構成 一見すると通常の端末と変わりない

アンテナ部は折りたたむことができるようだ 背面部。サブ液晶やカメラは無く、受信用パーツが組み込まれているため、やや盛り上がっている

デモンストレーション用に映像を発信した装置(右)と室内アンテナ。


URL
  NEC
  http://www.nec.co.jp/

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(関口 聖)
2003/07/10 14:53

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