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ドコモと文化放送、FOMAネットワークでラジオ中継を可能に

文化放送 代表取締役社長の佐藤 重喜氏(左)とNTTドコモ 常務取締役の谷 公夫氏。右下には専用端末の試験モデル
 NTTドコモと文化放送は、AMラジオなどの放送において、屋外のレポーターからの中継をFOMAネットワーク経由で放送局に繋げられる新システム「FOMA高品位音声中継システム」を共同開発することに合意したと発表した。

 これにともない、両社では都内で記者会見を開催。文化放送 代表取締役社長の佐藤 重喜氏、同編成局 技術部長の中村 敏明氏、NTTドコモ 常務取締役の谷 公夫氏、MM企画部 技術戦略担当部長の松木 彰氏が出席し、新システムのコンセプトや概要が説明された。また、文化放送の生放送番組と連動したデモンストレーションも披露された。

 まず文化放送の佐藤社長は、「放送に携わりはじめた40年前、大型の乗用車の上にアンテナを搭載した中継車はラジオだけに用いられており、機動性に富んで速報性があったが、時代が進むにしたがって、テレビなど他のメディアでも同様のことができるようになった。また中継車には、ビルの陰や地下街などからは中継できないという弱点があり、必要なスタッフやコストも多大。それらを一挙に解決してくれるのが今回の新システム」とそのメリットを紹介。

 今回開発が発表された「FOMA高品位音声中継システム」は、放送局と屋外のリポーターをFOMAネットワークで結び、高品質の音声を安定した回線経由で中継できるというもの。従来は中継車や中継システム、およびそれらを運用する専門スタッフが必要だったが、新システムを用いて新たに開発された専用端末を持ち運ぶだけで、FOMAのサービスエリア内であれば、どこからでもスムーズに中継放送が可能になり、人的コストや運用コストが大きく削減できる。また、W-CDMA方式のサービスエリア内であれば、海外からの中継や海外の放送局での利用も可能だという。

 仕組みとしては、いわゆるVoIP技術によるシステムで、放送業界で用いられている音声コーデックを利用して、音声をパケットデータに変換してからFOMAネットワーク経由で放送局に送り出される。通常の音声通話に必要な帯域は3.4KHzだが、新システムでは余裕を持ってその倍程度の帯域が用意される。さらに利用シーンにあわせてパケット通信だけではなく回線交換による中継も技術的には可能だという。


「FOMA高品位音声中継システム」のイメージ

記者会見場から新システムで生放送番組に中継するデモも披露された

リポーターが持ち運ぶ専用端末の試験モデル
 従来でもラジオ番組中に携帯電話や固定電話を利用した中継は行なわれていたが、その品質に比べて、新システムの中継による音声はかなり明瞭でクリアなものになる。記者会見途中に、文化放送の生放送番組と連動して行なわれたデモンストレーションでは、場内のアナウンサーがまず携帯電話から通常通りの手法でスタジオと話した後、実際に新システムを用いて発表の概要を説明した。わずかに遅延が発生しているものの、携帯電話からの中継に比べて、遥かに明瞭で屋外であることを感じさせない品質という印象だった。

 リポーターが持ち運ぶことになる専用端末は、具体的なスペックは明らかにされていないが、重さは約3kgでやや大ぶりな一昔前のAV機器のようなデザイン。携帯電話の黎明期に存在した肩から下げて利用するショルダータイプのような利用法が想定されている。音声をデータに変換する機能を備えているが、基本的に電源のON/OFFとFOMAネットワークとの接続の有無を設定するという操作だけで運用できる。その中身は、安定した放送が行なえるような工夫が凝らされているものの、パソコンとほぼ同内容とのこと。専用端末と放送局とのリンクの確立手段は、複数用意されるとのことだが詳細は明らかにされていない。

 将来的には、音声中継だけではなく、放送局側から屋外のスタッフにテキストメッセージを送信して専用端末で参照するという機能や、複数の地点から同時に中継できるような機能の追加が想定されている。

 専用端末が用いられるものの、FOMAネットワーク側には特に手が加えられたわけではなく、従来のネットワークがそのまま利用されている。またパケット通信による中継になるが、パケット通信費は1分で約数十〜数百円程度。料金プランも改めて新プランが用意されるわけではなく、従来通りのプランが適用される予定。

 両社ではより一層の小型化をはかり、来年6月頃には実用化にこぎ着けたい考え。また流通経路や販売チャネルなどは決定されていないが、文化放送だけで利用するのではなく、地方局やコミュニティFMなどを含めて他の放送事業者に対しても提供していく。ドコモでは、FMラジオやCD音源レベルのクオリティの実現も目指していくという。



URL
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/03/whatnew1117.html


(関口 聖)
2003/11/17 18:46

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