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KDDIなど3社、PDA型デジタルラジオ受信機を一般公開

デジタルラジオ放送の試作機
 KDDI、エフエム東京(TFM)、バイテックの3社は、昨年10月に発表したデジタルラジオ放送(地上デジタルラジオ)のPDA型受信機の試作端末を開発した。3月4日から6日にかけてこの試験端末が東京タワーで一般公開され、実用化に向けた実験放送が体験できる。

 昨年10月、KDDIとTFMはデジタルラジオ放送と携帯電話を連携させたサービスに向けて実証実験を開始すると発表。当時の発表会では、汎用PDA端末に受信用のジャケットを装着した試作機が公開されていた。

 今回の実験では、テレビ放送用のVHF帯の7chを利用して、実際の放送波を受ける形でデジタルラジオ放送のデモンストレーションが行なわれる。バイテックを中心に3社で受信機の開発を行ない、PDA端末に搭載されるデジタルラジオプレーヤーと、放送連動サーバーシステムの開発をKDDIが手がけた。コンテンツは、TFMとニッポン放送、ジャパンエフエムネットワーク(JFNC)の共通サービス名称「Digital Radio 98 The Voice」から提供される。


重さや大きさはまだ「モバイル」とは言えないサイズ 簡易動画を表示しながらデジタルラジオを体験

体験コーナーは東京タワーの2階に設置
 今回の放送はデジタルラジオ放送の3セグメント放送と呼ばれるもので、首都圏・近畿圏で実用化試験放送が開始されている。1セグメントは330kbpsの伝送容量を持ち、3セグメント990kbpsの伝送容量を使って、CD並の音質の放送に加え、音楽や静止画のダウンロード、簡易動画の再生などマルチメディアサービスが放送波を使って利用できる。大阪で実験が開始されている1セグメント放送は、高音質と文字データ、静止画のダウンロードとなるが、広い帯域を利用できる3セグメント放送では、音声放送にマルチメディアサービスが追加されるだけではなく、さまざまなサービスが期待できるという。

 音声はMPEG-2 AACで再生、簡易動画はMPEG-4を仮採用。MPEG-4はライセンス料の問題で未だ地上デジタル放送での採用が決定されていないため、デモンストレーションでは、簡易動画のみ放送波ではなかった。端末にはメモリースティックスロットなども装備されている。連続動作時間は約150分。

 試作機には、AirH"のカード型端末も装着されており、ラジオで流れている楽曲のCDをネットで購入したり、番組へ好きな曲をリクエストしたりといった放送とリンクしたデータサービスも提供される。

 デモンストレーションに参加するユーザーは、TFMのメールマガジンなどから応募した10〜50代の男女約200名。募集は終了したが、当日来た人でも参加できるとのこと。高音質な音声放送を聞きながら、静止画や音楽のダウンロード、電子チケットなどのラジオショッピングの認証課金、番組への感想などが送れるアンケート機能、電子番組表(EPG)などを実際に体験できる。


ラジオを聞きながらリクエストを送る アンケートやリクエストの途中経過なども表示可能

画面右から、KDDI 執行役員 技術開発本部長 村上仁己氏、TFM 常務取締役 園城博康氏、バイテック 代表取締役社長 白井舜一氏
 発表会には、KDDIから執行役員 技術開発本部長 村上仁己氏、TFMから常務取締役 園城博康氏、バイテックの代表取締役社長 白井舜一氏が出席。発表に際して挨拶を行なった村上氏は、着うたの成功例を挙げてデジタルラジオ放送の音質の高さをアピール。また、今回の端末は「1つのステップ」と述べ、今後端末の小型化やバッテリーの問題を解消していくとした。同社では、PDA端末メーカーやカーナビメーカーへ、デジタルラジオ放送の技術を提供していく可能性もあるが、その先には携帯電話への搭載も視野に入れているという。村上氏はデジタルラジオの特徴について、「ラジオでありながら、通信によって1対1のコミュニケーションが可能」と表現した。

 また、TFMの園城氏は、「テレビの対局に位置するのがラジオ」とコメントし、ラジオの特徴である「ながら利用」をデジタルで行なう意気込みを語った。デジタルラジオ放送のマルチメディアサービスに注目していると述べた同氏は、「放送とデータサービスの連携が需要、プッシュ型のラジオとプル型のデータサービスがデジタルラジオ放送で連携できる」とした。

 しかし、村上氏、園城氏の両社がいずれも触れた点に、デジタルラジオ放送の事業性の問題がある。デジタルラジオ放送の本サービス開始が未だアナウンスされていない状況もあるのだ。園城氏は「夢はあるが、事業性をさらに検討していかなければならないが、いずれにしても技術的な試行錯誤が多いため、先行する方が勝つ」とコメント。TFMではコンテンツを充実させることに注力していくとした。

 一方、バイテックの白井氏は、端末開発の経緯を説明した。同氏は現状では大きさや重さで満足していないと語り、小型化へ向けて「チャレンジしていきたい」と抱負を述べた。

 なお、KDDIでは、2005年にも開始されるといわれる携帯電話向けの地上デジタル放送についても言及した。

 今回のデジタルラジオ放送の部品は一部、携帯電話向け地上デジタル放送に対応した部品もあるという。同社では、両対応も視野に入れて検討していくとのこと。また、デジタル放送との違いについて、TFM側は「あくまで主体は音声」と語っており、簡易動画などのサービスが携帯向け地上デジタル放送とは棲み分けができるとした。

 また、今回の端末には、メモリースティックスロットが搭載されている。ダウンロードした音楽ファイルなどをメモリースティックに保存可能だが、問題となるのはその著作権だ。KDDIでは、外部メモリに保存できるデータと保存できないデータを分けることで対応する見込み。

 気になる販売時期については、「PDAタイプの端末についてはメーカーがやること」と明言は避けたが、KDDIでは2004年、2005年にも端末の投入を期待しているという。


実証実験のシステム構成 KDDIが開発したデジタルラジオプレーヤー


URL
  プレスリリース
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2004/0303/index.html
  エフエム東京
  http://www.tfm.co.jp/
  バイテック
  http://www.vitec.co.jp/

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(津田 啓夢)
2004/03/03 18:40

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