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KDDI重野氏、「ライトユーザーにも利用される定額サービスを」

KDDI au商品企画本部 モバイルサービス部長の重野 卓氏

料金面で、安心感などを提供するため、定額制を導入したという
 MCF(モバイル・コンテンツ・フォーラム)およびWIN(ウェアラブル環境情報ネット推進機構)が10日、都内で開発者向けセミナー「ユビキタスネットワーク時代におけるモバイルビジネスの可能性」を開催した。KDDIからは、CDMA2000 1xEV-DO方式によるサービス「CDMA 1X WIN」の立ち上げに関わったau商品企画本部 モバイルサービス部長の重野 卓氏が壇上に立ち、1X WINのユーザー動向や今後の課題などについて語った。

 KDDIの提供する「CDMA 1X WIN」は、定額制プラン「EZフラット」も利用可能な3Gサービス。先駆けてスタートしていたCDMA2000 1x方式と互換性を保っているため、対応エリアでなければ高速通信などの恩恵は受けられないといった制約はあるものの、提供開始直後から1X WIN対応端末は全国で利用できる。

 重野氏によれば、同社の3G展開で主たるコンセプトとして掲げられていたのは「料金面」についてだという。たとえばCDMA2000 1x方式で着うたをダウンロードすると、1曲あたりの利用料に加えてパケット通信料が70〜100円程度かかる。KDDIでは、1つのコンテンツを利用するのに200円程度が限界と考えたという。

 このため、さらにネットワークを高速化し、リッチなコンテンツが提供できるようになったとしても、ユーザーに受け入れられないと判断。逆にこの面さえクリアできればそれなりに利用されるとの結論に至ったという。

 定額制の「EZフラット」という明確な料金体系を打ち出したことで、コンセプト通りのサービス提供が可能になった1X WINだが、昨年末時点でのユーザー数は34万人となっている。これについて重野氏は「au全体としては昨年度は好調にユーザーを獲得できたが、1X WINは(ユーザー数の純増には)ほとんど関係がないだろう。しかし、auが新しいサービスを提供しているというように、ブランド力向上に貢献している。来年からは1X WINが主流になるのではないか」との考えを示した。


 開始から5カ月を経て、1X WINを利用するユーザーの動向も明らかになってきた。同氏が示したデータによれば、加入者を年齢別にわけた場合、19〜29歳のユーザーがCDMA2000 1xでは全体の24%であったことに対して、1X WINでは37%に達しているという。特に10代〜20代前半までのいわゆる学生層について重野氏は「学割が1X WINで利用できないため、ちょっと心配していたが、予想以上に利用されている。やはり若年層は音声よりデータ通信を利用し、定額制という安心感を強く求めているのだろう」と分析。

 また同氏は、月間のデータ通信量を示して「CDMA2000 1xでは月初めによく利用されるが、使いすぎを気にするため、月末にかけて徐々に少なくなっていく。一方、1X WINでは月を通して上下が少なく、平均的に利用されている」と述べたほか、1X WINユーザーの52%が機種変更、48%が新規加入であるというデータを披露し、定額制がもたらす安心感が強い魅力を持っているとした。

 1X WINユーザーのうち、実際に「EZフラット」を利用しているユーザーは、全体の87%だという。重野氏は予想以上に利用されているとして、あらためて定額制に魅力があるとしながらも、「W11K」のように工夫を凝らしたデザインの端末を提供したりしながらも、「EZフラット」以外で魅力を感じるユーザーが少ないことも指摘。ここを反省点として今後の課題に挙げていた。

 1X WINの高速通信などを活かした新コンテンツ「EZチャンネル」に触れた重野氏は、「従来にないサービスで、説明も難しい。広まるまでは時間がかかると見ていた。しかし、スタートしてみると最初から使ってもらっている」と好調な滑り出しであったことをアピール。ユーザーの約60%がEZチャンネルを利用しているという。


CDMA 1X WINのユーザーは、定額制に魅力を感じていると分析 EZフラット利用者は87%。予想以上に利用されているとのことだが、逆に課題が浮き彫りに

1X WINのユーザーは、月を通して平均したデータ通信を行なっている EZチャンネルは予想以上に利用されているという

 重野氏は、定額制を踏まえた新サービスについて「容量を気にすることなく、内容だけを追求した開発ができる。また提供方法もプッシュ型やユーザーの知らない間にバッググラウンドでダウンロードするといったことも可能。さらにオンラインショップなどこれまで通信料がネックになっていたサービスの利用が拡大する」とさまざまな障壁が取り払われ、マーケットが拡大するとした。

 そして今後、KDDIが考える携帯電話の姿として、単に情報を入手するだけではなく財布などの代わりになる「パーソナルゲートウェイ化」と、テレビやラジオといった既存メディアと連携していく「ケータイメディア化」と2面性を持つとして、ヘビーユーザーだけではなく、ライトユーザーにも定額制を利用して新たな利便性を提供していきたいと語った。


定額制により、コンテンツ開発における障壁が取り払われたとした これからの携帯電話は、「パーソナルゲートウェイ化」と、「ケータイメディア化」の2面を備える存在になる

ヘビーユーザーだけではなく、より多くのユーザーに定額制を活かしたサービスを提供していく


URL
  KDDI
  http://www.kddi.com/
  MCF
  http://www.mcf.to/


(関口 聖)
2004/05/10 20:05

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