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新会社「エルディス株式会社」は３月に設立予定で、資本金は100億円。３社の出資比率は、東北パイオニアが45％、半導体エネルギー研究所が45％、シャープが10％。社長には東北パイオニア副社長の小笠原光弘氏が就任する。栃木県都賀郡に工場を作り、2002年秋の創業開始を目指す。初期設備投資は約350億円、生産規模は２インチパネル換算で月産50万個。 有機ELディスプレイは薄型・軽量、応答速度が速く、発光体を使ったディスプレイであることから暗いところでも明るいところでも鮮明に見えるなど、ワイドバンド時代のモバイル用途に適した次世代ディスプレイとして期待されている。東北パイオニアはすでに世界で初めてパッシブ型の有機ELディスプレイの量産化に成功。海外の携帯電話やパイオニア製品の一部にすでに採用されている。 東北パイオニアと半導体エネルギー研究所は、昨年秋の展示会で参考出展したアクティブマトリクス型カラー有機ELディスプレイの製造ですでに協力関係にある。新会社エルディスの設立で、有機EL液晶量産に向けてのTFTパネルの安定供給および製造技術開発を図る。エルディスは有機EL用のパネル生産を行ない、東北パイオニアがこれを用いた有機ELディスプレイを製造する。エルディスでは、当面は２インチの携帯電話向けパネルの生産に絞り、供給も東北パイオニアだけに行なっていく予定だ。 シャープは「今後も液晶を核としてディスプレイ事業を推進する方針に変更はない。今後は中・小型の液晶ディスプレイとCGシリコン技術を核としてモバイル向けシステム液晶に注力していく。今回の合弁会社への出資は、フラットパネル事業の一環として、有機ELにも目配りするという意図」と説明。シャープは1998年に半導体エネルギー研究所とCGシリコン（＝Continuous Grain Silicon、連続粒界結晶シリコン）を開発。フルデジタル駆動できる回路を液晶基板上に組み込むことが可能となったことから、CGシリコンを用いたシステム液晶に注力していく方針をかねてから打ち出している。今回の発表会で改めて、液晶が今後もシャープのディスプレイ事業の中心であることを強調した。
■URL （工藤 ひろえ） 2001/02/22 17:40 | ||||||||||||||
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