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ドコモ長谷川氏とノキア大塚氏、携帯と無線LANについて語る

 東京国際フォーラムでは、16日~18日にかけて、IPビジネスに関するイベント「Global IP Business Exchange」が開催されている。16日のカンファレンスには、ノキア・ジャパン テクノロジー・マーケティングマネージャーの大塚 孝之氏、NTTドコモ ユビキタスサービス部担当部長の長谷川 卓氏の2名が登壇し、「第3世代モバイル・システムの進化とIPサービス」と題したプレゼンテーションおよびパネルディスカッションを行なった。


NTTドコモ ユビキタスサービス部担当部長の長谷川 卓氏
 最初に行なわれたプレゼンテーションでは、それぞれが携帯電話と無線LANに関連したプレゼンを行なった。NTTドコモの長谷川氏はまず、「減収減益をむかえる中で、大きなリカバリーが見つからないのが当社の悩み。今の3G、FOMAをどう使っていくか、真剣に考えなければいけない」と率直に同社の現状を振り返った。同氏は固定環境のブロードバンドに定額制が定着していることを挙げ、「モバイル環境との差はまだ大きい。この差を埋めていくのが大事。移動、固定はこれまでは独立したマーケットだったが、今後は相互接続など、複合市場へと変わってくるだろう」と今後の市場を予測した。

 同氏はまた、先日発表された「N900iL」を紹介し、企業内でVoIPとして利用できるなどの特徴を説明。「PDAでは4~5時間でバッテリーが切れてしまうが、N900iLなら150時間以上持つ」と携帯電話ならではの優位性をアピール。2005年春に発売される予定というモトローラ製の端末にも触れ、「まさにスマートフォンそのもの。タッチ式パネルや添付ファイルのビューワーなど、PDA機能をほとんど持つ端末」と紹介した。

 同社はこれまで、パソコンに接続された無線LAN機器を操作するパソコン向けソフトなどを提供してきたが、同氏はこれらの携帯端末を紹介した上で、無線LANへの取り組みが「大きく方向転換した」と述べた。「携帯に無線LANが入ってきて、FOMAでできないことを組み合わせることができる」とし、「ドコモらしいワイヤレスLANビジネスをすすめていく」と今後の意気込みを語った。


3G(FOMA)と無線LANの間にはまだまだ大きな差があるとした FOMAではサービスとして成立しないような大容量データの利用も無線LANなら可能になる

2005年春に発売予定の、モトローラ製端末の概要 海外事例では、外ではボーダフォン、家庭ではBluetoothを利用するイギリスのBluephoneなども紹介

ノキア・ジャパン テクノロジー・マーケティングマネージャーの大塚 孝之氏
 ノキア・ジャパンの大塚氏は、同社の携帯電話を利用し、携帯電話でプレイするネットゲームをまず紹介。SIPによる対戦相手の招待、IPコネクションによる対戦ゲームや、ゲームと同時に行なえるチャット、Push to Talkなどを紹介し、「これらすべてがSIP上でやりとりできる」と解説。また、3Gに加え、無線LANやDVB-H、Bluetoothなど様々な無線に対応する同社の端末ラインナップを紹介した。

 同氏はまた、日本での発売が予定されている「Nokia 6630」を紹介し、「6630向けのSIPアプリは海外ではすでに存在している。日本でも開発キットを無償で提供していく」としたほか、Push to Talk over Cellular(PoC)を紹介。トランシーバーのような片側通信でありながら「VoIPによるIPアプリ」とし、喋った分だけ帯域を占有する特性により、パケット量においてもユーザーへの負担が少ないとした。


ネットゲームを例にSIPを利用した色々な可能性を提示 大きく4つに大別された、携帯電話をとりまく無線技術

PoCは帯域占有の面で優位であるとした
ビジネス以外にも、友達などグループで利用できる

 その後行なわれたパネルディスカッションでは、無線LAN技術と携帯電話のあり方について、長谷川氏が「3GでできないことをワイヤレスLANで付加していきたい」との考えを改めて明らかにしたほか、海外事例を紹介した大塚氏は「海外では、パイロットテスト(実証実験)が正式サービス並みの規模で行なわれているところもあり、サービスクライアントへのフィードバックが盛んに行なわれている。日本でもパイロットテストをうまく活かせば、よりよいサービスが構築できるのではないか」と語った。


 「Global IP Business Exchange」ではこのほか、各社によるIPビジネスの事例やソリューション、IPv6の実験結果などを紹介する会場が設けられている。会場内の「情報家電ネットワーク ShowCase」のブース、KDDIコーナーでは、IPv6に対応したパソコン向け通信カードがデモ展示されている。自宅を想定した有線接続のWebカメラの映像を、外出先のノートパソコンから確認するというもので、すべてIPv6ネットワークを利用している。


「情報家電ネットワーク ShowCase」のブース KDDIコーナーの展示内容はIPv6を利用したもの Webカメラは家庭などで有線接続しているという設定。パソコンに装着されているのは「2GHz DO CARD」をIPv6に対応させたもの


URL
  Global IP Business Exchange
  http://www.ip-bizex.jp/
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  ノキア・ジャパン
  http://www.nokia.co.jp/

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(太田 亮三)
2004/11/16 19:36

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