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TI、3G向け「OMAP2430」など新製品を発表

発表された3つのトピック

米テキサス・インスツルメンツ アラン・マトリシー氏

日本テキサス・インスツルメンツ 大崎 真孝氏
 テキサス・インスツルメンツは、携帯電話向けのアプリケーションプロセッサ「OMAP 2」シリーズの新製品や、同社初となるワンチップのベースバンドソリューションを発表し、都内で記者向けに発表会を開催した。

 発表会では、アプリケーションプロセッサ「OMAP 2」シリーズの新製品「OMAP2420」がNTTドコモのFOMA 902iシリーズに採用されているとし、具体的な機種として「N902i」に搭載されていることが公表された。また、OMAP2420の後継製品として「OMAP2430」を発表し、さまざまな特徴を解説したほか、かねてから製品化を明らかにしていたワンチップ・ソリューションの新製品「OMAPV2230」も発表した。

 製品の特徴や同社の戦略は、米テキサス・インスツルメンツ ワイヤレス・ターミナルズ・ビジネスユニット セルラーシステムズ担当 バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャのアラン・マトリシー氏、および日本テキサス・インスツルメンツ ワイヤレス・ターミナルズ製品事業部 セルラーシステムズ・ビジネスディベロップメント 部長の大崎 真孝氏から説明が行なわれた。

 アラン氏はまず、OMAP2420が日本市場に投入されたことに触れたほか、3G関連製品の売上が同社の売上の大部分を占めるまでになっているとして「3Gでよいポジションを獲得することが今後のためにも必要」と述べた。また、「世界の遙か先を行っている」とする日本の製品市場において、FOMAの多くの機種でOMAPが採用されていることをアピールしたほか、日本以外の国でも積極的に展開していくとした。

 新たに発表された「OMAP2430」は、ハイエンド3G端末向けに提供されるアプリケーション・プロセッサ。サンプル出荷が開始されたことも明らかにされ、2006年第3四半期には量産を開始する見込み。

 主に動画処理や3Dグラフィック機能が強化されており、902iシリーズで搭載されるOMAP2420と比べても動画処理で約4倍、画像処理でも約1.5倍の性能を実現するという。MPEG-4やWMV9形式ではDVDの解像度で、H.264やReal形式ではVGAの解像度でそれぞれ最大30fpsのデコードが可能。デジタルテレビをサポートし、H.264でのテレビ電話にも対応している。著作権保護機能も搭載されている。

 90nmプロセスで製造され、イメージング・ビデオ/オーディオアクセラレータには省電力技術にも注力された「IVA 2」を搭載。USB2.0に対応でき、セキュリティ機能も強化されている。

 アラン氏は、テレビ画面に出力されたビデオデモを交えながら「来年には届くだろう」と述べ、OMAP2430を採用した端末が2006年中にも市場に登場する見通しであることを明らかにした。大崎氏は「日本のメーカーの要望を聞きながら開発した。今後も日本のマーケットを重要視しながらワールドワイドに展開したい」と語った。


OMAP2430の概要 強化されたセキュリティ機能などアピールポイントは多岐にわたる

ビデオ出力で表示された高解像度な動画のデモ

OMAPV2230の概要
 「OMAPV2230」は、ドコモと共同で開発されたモデムとアプリケーション・プロセッサを統合したワンチップ・ソリューション。スマートフォンなど比較的高性能な端末に提供される予定。OMAP 2アーキテクチャをベースにモデムを統合したもので、W-CDMAなどUMTSに対応し、HSDPAもサポートされる予定。OEM提供も予定されている。

 600万画素クラスのカメラをサポートするほか、ビデオ録画やVGAで30fpsのビデオ再生機能、3Dグラフィックス機能が実現されるとしており、LinuxやSymbian OS、Windows MobileなどのOSをサポートする。また、アプリケーション・プロセッサ「OMAP2430」とソフトウェアの互換性が保たれている。90nmプロセスで製造される。

 アラン氏によれば、システムのコストや端末に実装するメモリコストは15~20%低減できるほか、実装面積も30~40%削減できるという。同氏は「より低価格で、よりリッチになる」とワンチップソリューションの特徴をアピールしたほか、まずは日本市場に投入されることも明らかにされた。

 大崎氏は発表会の中で、「TIのワールドワイドの発表が日本で行なえることを誇りに思っている」と述べ、「TIが日本のマーケットを重要視していることの表われと理解して欲しい」として日本市場の重要性を示したほか、「OMAPをコアにトータルソリューションを提供し、日本メーカーの海外展開をサポートしていきたい」と同社の戦略をアピールした。


ロードマップと新製品の位置付け さまざまな無線通信に対応していくとした

OMAP2420の採用が公表された「N902i」 OMAP2420による3Dゲームのデモ。55fpsで動作している


URL
  日本テキサス・インスツルメンツ
  http://www.tij.co.jp/

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(太田 亮三)
2005/11/29 15:56

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