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PHS MoU Group、世界のPHSを語る

質問会に先立って行なわれた、PHS MoU総会のGeneral Meeting
 社団法人電波産業会傘下のPHS普及団体「PHS MoU Group」は2月28日から3月2日までの3日間、福岡で第19回の総会を開催し、参加企業への活動報告などを行なった。その中で報道関係者向けの質問会が設けられた。普段はコンシューマーになじみのないPHS MoU Group(MoU)に、その活動内容や国際的なPHSの状況などを聞いてみた。

 質問会にはMoUに参加する団体から社団法人情報通信技術委員会(TTC) 事務理事の堀崎 修宏氏、社団法人電波産業会 専務理事の若尾 正義氏、TeleCIS CEOのSam Endy氏、ウィルコム 会長の木下 龍一氏らが出席した。

 MoUはPHSの普及促進と規格標準化などを行なう非営利任意団体。国内外の企業72社が参加している。いわゆる標準化団体で、PHSを普及させることでスケールメリットを増加させ、より高度な技術をより安価なコストで利用できるようにする。PHS特有の端末認証番号もMoUで管理し発行している。


中国のPHSユーザー数遷移。2006年には1億人を超すと予想されている
 PHSがもっとも普及しているのは中国だ。2005年の段階ですでに8,500万人以上がPHSを使っていて、2番目にPHSが普及している日本の460万人を大きく引き離している。中国でPHSが普及している理由は、その価格の安さだという。中国でもっとも普及しているケータイは3億人以上が利用するGSM方式だが、そちらは受信側にも課金されるなど利用料金が高い。それに対してPHSは固定電話に近い扱いで、発信者側のみの課金など利用料金も安く済む。自宅に固定電話を引かず、その代わりにPHSを利用する人も多いという。

 中国のケータイ市場は日本のように飽和状態に達してはおらず、現在も成長を続けている。ケータイ市場全体で見ると毎月500万人以上利用者が増え続けており、PHS利用者も増えている。2005年の段階でPHSユーザーは世界で約9,200万人いるが、MoU幹事は「中国では今後、5億人が地方から都市部に移動するという統計がある。そのなかの多くの人がPHSを利用するのではないか」と語り、ユーザー数1億人突破の後の目標をユーザー数5億人と語った。


中国の事業者・方式別のケータイ利用者数 昨年の中国におけるケータイの利用者増加数。毎月500万〜700万のペースで増えている

 日本とは大きく事情の異なる中国では、PHSに求められる性能も異なる。中国でのニーズに応えるべく、中国版PHSの設備などを提供しているUTスターコムから「ターボPHS」というPHSの改良提案があり、MoUでは検討を開始したという。これはSMSの処理キャパシティを増やしたり、通話品質を改善することなどを目的とするもの。日本で注目されているデータ通信を高速化する次世代PHSとはまったく別のものだ。

 PHSはもともと日本で生まれたものだが、関連メーカーにしてみると、膨大な利用者のいる中国市場は魅力的で、自然と開発の重心も中国に寄っていく。しかし国や地域ごとに細かい仕様の差はあっても、基本的なPHSの仕様は統一されているので、ハード・ソフトともに中国以外でもスケールメリットが生かせるという。そのメリットは、数億のオーダーで生産されるGSMには及ばないが、日本国内だけで開発販売するのとは比べ物にならない。

 MoUではPHSを導入した各国の事業者からヒアリングなども行なっているが、高速な次世代PHSをすぐに導入したいというニーズは出ていないという。しかしそれでも次世代PHSのような将来の方向性を提案することは、すでにPHSを導入している事業者にとっても、これから導入を検討する事業者にとっても、3Gなどと比較する上でも重要なことだという。

 次世代PHSへの取り組みとしては、MoUでは次世代PHSの仕様検討をワーキンググループ内で行なうのではなく、総会に参加するすべてのメンバーで議論できる体制に格上げしたという。日本では高速化へのニーズが高く、ウィルコムはすでにデモや試験を行なっているが、取材陣からのウィルコムの次世代PHSはウィルコムの独自仕様になるのか、という質問に対し、ウィルコムの八剱社長は「せっかくPHSが世界的に普及しているのだから、ウィルコム独自仕様にはしない。そうでなければMoUで議論もしない」とし、さらに「少なくとも20Mbpsくらいだすところまでは作って、それを次世代PHSとして実用化したい」と将来の展望を語った。



URL
  PHS MoU Group
  http://www.phsmou.or.jp/


(白根 雅彦)
2006/03/02 11:15

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