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シンビアン、ローエンド端末をカバーする今後の戦略を明らかに

 シンビアンは24日、最高経営責任者 ナイジェル・クリフォード氏の来日にあわせて記者向けの説明会を開催した。同氏のほか、日本 シンビアン代表取締役社長の久 晴彦氏が主席し、2005年のシンビアンの状況や今後の戦略、日本市場への取り組みなどが語られた。


年間出荷は4,000万台近くに、今後は低価格帯向けにも

シンビアン 最高経営責任者のナイジェル・クリフォード氏
 「2005年は良い年になった」とするクリフォード氏は、右肩上がりに増加するSymbian OS搭載端末の出荷が1つの節目を迎えたとする。2002年では年間100万台の出荷だったが、2005年には年間出荷台数が3,990万台を超え、「1週間に100万台、1秒に1台が出荷された計算になる。シンビアン創設以来、世界シェアの80%を占める13社のラインセンシーから累計6,000万台近くが出荷された」と好調ぶりをアピール。「機種数の増加が出荷の増加につながっている」とラインアップの充実にも触れ、「2005年末時点で60機種が市場に投入されており、また、同じくらいの数が現在開発されている」と述べて、引き続き多数の機種が市場に投入される見込みであることを明らかにした。またこれらを踏まえて「利益が出るようになった」とも述べた。

 「我々は事実として、スマートフォンのマーケットリーダー。3G市場では3分の1がSymbian OSを採用している」と語る同氏は、同社の戦略が、さらなる拡大を目指す第3段階に移行しつつあるとする。その施策の1つとして、7月より提供されるマスマーケット向けの低価格な端末に対応したSymbian OS v9では、従来よりも安い価格帯が追加されることを明らかにした。また、アプリケーションプロセッサを搭載しない低コストなワンチップの端末にも対応するリファレンス・デザインを提供するとし、低コストで出荷台数の増加が見込めるセグメントにおいてもSymbian OSの拡大を図っていくとした。


これまでに発売されたSymbian OS採用端末 出荷台数は右肩上がりに伸びているとした

最新バージョンでは低価格帯を追加して3種類の価格帯を用意する OSの価格だけでなく、ワンチップの低価格端末もサポートしていく

高機能化、買い替え市場は優位に働く

 日本市場については「シンビアンにとって重要な市場。2005年の売上のうち12%は日本市場が占め、また市場は急成長している」と述べ、「2005年下期に発売されたSymbian OS採用端末18機種のうち、9機種が日本市場向け」と多くの機種が日本市場に投入されたことを紹介。「日本市場はキーマーケット。日本市場で展開されたことは6~12カ月後に他の市場でも展開される」と戦略的にも重要な位置付けであるとした。

 「日本市場において、携帯電話の普及台数が伸び悩み市場が飽和しているのでは?」との記者からの質問に対しては、「Symbian OSは新しいハード、新しい機能を容易に追加できる。買い替え中心の市場、高機能が求められる市場は我々にとって優位」と述べ、普及台数の飽和によってもシンビアンの市場は失われないとし、3Gを中心に高機能化する市場での競争力に自信を見せた。


2005年下半期は半分が日本市場向け 日本の市場は先進的であるとした

日本 シンビアン代表取締役社長の久 晴彦氏
 久氏からは、日本市場での取り組みを中心に説明が行なわれた。同氏は「2005年は5社から14機種が発売された」と日本市場でのラインナップの充実に触れたほか、三菱電機を例に挙げ「三菱電機で初めてSymbian OSを採用したD901iは開発開始から9カ月弱で発売され、その後も立て続けに機種数を増やしている。スタートすると展開が早いのがSymbian OSの特徴」とSymbianプラットフォームをアピールした。

 同氏はこのほか、「ドコモの902iシリーズでは6社のうち4社がSymbian OSを採用している」と最新の動向に触れたほか、開発者向けの日本語マニュアルを引き続き提供していくことや、セキュリティへの取り組みなども語られた。「シンビアンはグローバルな企業。日本メーカーの海外進出のお手伝いもさせて頂けるだろう」と述べて、今後も日本市場で積極的に活動していく方針が明らかにされた。


日本市場でもSymbian OS採用機種が増加 各社の価格帯別のシェア。今後シンビアンは低価格帯にも普及を進めるという

さまさまなUI、アプリおよびハードに対応するSymbianプラットフォームを久氏は「ハンバーガーモデル」とした セキュリティについても業界と連携して取り組みが行なわれる

会場に展示された最新のSymbian OS採用端末。左の4端末は発売前の製品 ソニー・エリクソンの「M600i」。基本操作はタッチパネルで行なう

フリースケールとの共同開発によるワンチップ・ソリューションに対応したリファレンスボード


URL
  シンビアン
  http://www.symbian.com/Japan/


(太田 亮三)
2006/03/24 16:14

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