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ドコモ山口氏、サービス戦略を語る~MCFセミナー

NTTドコモの山口氏
 モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は「モバイルプラットフォームはどこに向かうのか!?」と題したセミナーを開催した。セミナーの中でNTTドコモのコンテンツ&カスタマ部 コンテンツ担当部長の山口 善輝氏は「2006年度ドコモのサービス戦略 ~キーワードは“リアル”&“リッチ”~」と題した講演を行なった。

 山口氏はまず、ドコモの現状としてFOMAユーザーが順調に増えていることをアピール。その上でFOMAとmova(PDC)のマイメニュー登録状況比較を紹介し「PDCだけのころはマイメニュー登録率は40%くらいだった。FOMAに移行する人が増えると、PDCにはリテラシーが低い人が残り、結果としてPDCユーザーのマイメニュー登録数は減っている。しかしFOMAユーザーが増えているので、マイメニュー登録数も平均単価も伸びている」と語った。今後のFOMAの情報料収入については「これからFOMAにはリテラシーの低いユーザーも増えていくので、バンバン伸びるわけではない。しかし基本的にFOMAに切り替えるとよく使ってもらえるという傾向は変わらない。右肩上がりはあと2,000万ユーザー分、続くだろう。ドコモの有料コンテンツ市場はまだ増え続けると考えている」と述べた。


有料マイメニュー登録状況のFOMA・PDC比較 iモードコンテンツ情報料収入の推移

 山口氏は、コンテンツ利用を活発にする要因として「端末の高機能化」「通信スピードの高速化」「料金プランの多様化」の3点を指摘する。とくに料金プランについては「パケホーダイ(パケット定額制サービス)が利用できる基本料金プランが増えた。パケホーダイユーザーは増えていく。これにより、有料・無料の両方のコンテンツがポジティブに増えていくだろう」と語った。

 コンテンツについてはまずゲームコンテンツについて言及。ゲームが情報料収入の20%を占めることを明らかにし、「まだ右肩上がりで成長している。ケータイの進化とともに流行る市場だと考えている」と述べた。音楽関連コンテンツについては「若干、着メロが苦戦しているが、トータルでは音楽市場は伸びている」と紹介。デコメールについては「市場規模がようやく発表に値する数字になった。月間で3億円市場。今後もデコメール市場は伸びていくだろう」とし、iチャネルについても順調に利用者数を増やしていることをアピールした。


ゲームコンテンツの市場規模 着メロ・着うた・着モーションの市場規模

デコメールの送信数 iチャネルの契約者数推移

 山口氏は動画コンテンツについても言及。「動画はどうなっているんだ、という話もあるが、実績を見てもらえるとわかるが対応サイトは増えている。動画コンテンツの配信は権利などが難しいが、ドコモとしては公式ポータルのトップにiモーションカテゴリーを置くなどしてサポートしていきたい。今後はVライブのコンテンツを、コンテンツプロバイダーのサーバー上で公開できるようなオープン化も予定している」とドコモの取り組みを紹介した。


iモーション対応サイト数推移 Vライブの進化

 コンテンツ以外の話題として山口氏は、「トラフィックをこれ以上増やすのは難しく、パケット料金は定額になっている。ドコモの戦略としてはパケット通信料ではないビジネス収益を考えていかなければいけない。そこでドコモのクレジットサービスなどを行なう」とクレジットサービスに言及。日本のクレジットカード使用率がアメリカに比べて低いことを指摘し「この決済市場に入れば新たな収益源になるのでは」と語り、ドコモが立ち上げたクレジットカードブランドの「iD」と、ドコモ自身が提供するクレジットサービス「DCMX」を紹介した。


クレジットカードビジネスの展望 iDについて。ユーザー、加盟店、カード会社へのメリットをアピール

ドコモのクレジットサービス「DCMX」 DCMX miniは登録も簡単であることをアピール

 最近のトピックスとして山口氏はワンセグケータイにも言及。「おかげさまで好評。しかし日本のケータイは仕入れ値の高いケータイを安く売り、通信料で儲ける商売。テレビをつける対価を得られるといいのだけど、いまのところワンセグ端末を作るモチベーションは低い。今後も登場するだろうけど、全機種ワンセグ対応というようにはならないだろう」と語った。一方でキッズケータイは「こちらは売れた。購入者の7~8割が新規。新しい市場の開拓を牽引してくれた」と紹介。「ケータイの機能としての安心や安全は欧米では考えられないといわれているが、日本では新しい市場になるのではないか。まだ数は少ないが、今後の市場性は期待できる」とも語った。

 最後に山口氏は、ドコモの海外展開についても言及。「iモードはようやく海外で600万契約になった。再三再四『まだこれから』といってきたが、ようやく準備が整ってきたのではないか。コンテンツプロバイダーの方で海外をお考えの方は検討していただければと思う。すぐには儲からないと思うが、約2億人のポテンシャルユーザーがいる」とアピールした。


キッズケータイ用のポータル、キッズiメニュー iモードの海外展開状況


URL
  モバイル・コンテンツ・フォーラム
  http://www.mcf.to/
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/


(白根 雅彦)
2006/04/19 00:34

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