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ドコモのクレジットサービス「DCMX」スタート

 おサイフケータイを利用したNTTドコモのクレジットサービスがいよいよ始まる。「DCMX」と「DCMX mini」の2つの電子マネーサービスは、「iD」マークのある店舗で利用できるクレジットサービス。ドコモはまず、ゴールデンウィーク直前の4月28日に「DCMX mini」をスタートし、5月下旬には、クレジットカードなどが発行される本格的な金融サービス「DCMX」の受付を開始する。

 本誌では、ドコモが仕掛けるクレジットサービスの概要やその登録方法など、新サービスの押さえておきたい点をご紹介するとともに、ドコモの担当者インタビューなどもお伝えしよう。


「DCMX」って何?

DCMXのシンボルマーク
 DCMXとは、ドコモ自身が手がけるおサイフケータイのクレジットサービス。おサイフケータイでは、EdyやSuicaといった電子マネーサービスが利用できるが、それらと大きく異なる点は、EdyやSuicaがあらかじめ現金をチャージしておくプリペイド型サービスなのに対し、DCMXがポストペイ型(後払い型)である点だ。サインレスで利用可能で、端末を紛失してしまった場合などに備えて、遠隔ロック機能やICカードロック機能などが用意されている。また、今後発売される端末では、ドコモに連絡すると携帯電話を使えないようにする「おまかせロック機能」なども提供される予定だ。

 FOMAのおサイフケータイ対応機種で利用可能で、機種変更や故障修理後も継続して利用できる。DCMXでは、携帯電話での利用だけでなく、クレジットカードも発行され、後日利用明細も郵送される本格的なクレジット(カード)サービスとなる。

 利用できる場所は、ドコモのクレジットブランド「iD」のロゴがある店舗。店頭などで「VISA」や「MasterCard」のロゴマークをよく見かけるように、今後は「iD」のロゴがあれば、DCMXを登録したおサイフケータイで代金が支払えるようになる。


「DCMX」と「DCMX mini」の違いは?

DCMX mini

サービス概要
 DCMXがおサイフケータイ対応の本格的なクレジット(カード)サービスであるのに対し、28日スタートの「DCMX mini」は、より手軽に電子マネーサービスを利用できるようにしたものだ。一般的なクレジットカードサービスは、新規登録から審査まである程度の時間がかかるものだが、DCMX miniでは、利用可能額が1カ月あたり10,000円と小さく、登録してその場ですぐに利用することができる。サイトにアクセス後、ドコモのネットワーク暗証番号(携帯電話の契約時に設定する4桁の数字)を入力して、専用アプリをダウンロードすると使えるようになる。

 お試し版のような位置づけになるDCMX miniだが、少ないステップで利用できるのには理由がある。それは、通常のクレジットカードの入会審査ではなく、携帯電話の契約情報を元に審査しているためだ。ドコモの場合、携帯電話の契約者が小学生以下の場合は親権者名義の契約となる。つまり、中学生(満12歳以上)からは個人契約が可能で(ただし、未成年者は親権者の同意書が必要)、DCMX miniでも個人契約が可能な年齢から申し込めるようになるというわけだ。

 ただし、そうはいってもお金が絡む話であるため、未成年者の場合はDCMX miniでも親権者の同意書が必要。入会申込みもドコモショップで行なうことになる。また、DCMX miniを使いたくない場合は、あらかじめ申し出ることで申し込み制限をかけられる。

 支払い方法は携帯電話料金との一括請求となり、DCMX miniを利用した場合は、「1カ月の携帯電話の利用料金+DCMX miniの利用額(最大10,000円)」がかかる。年会費は無料で、キャッシング機能などは用意されない。

 なお、現在、携帯電話の利用料金をクレジットカード払いにしているユーザーは、DCMX miniを利用できないので要注意。利用したい場合は、支払い方法を変更する必要がある。


 一方の「DCMX」は、通常のクレジットカードサービスと同様のサービスが利用できるというもの。高校生を除く、満18歳以上から申し込みが可能で(未成年は親権者の同意が必要)、利用限度額は20万円以上に引き上げられる。iD対応店舗でのショッピング機能だけでなく、キャッシング機能やクレジットカードも発行される予定だ。発行されるクレジットカードは、VISAやMasterCardとも提携する予定としている。

 支払い方法は、一括払い/分割払い/リボ払いに対応し、携帯電話の明細とは別に請求書が発行される。また、カードの利用に応じてドコモポイントが貯まる特典などが用意されている。初年度の年会費は無料で、次年度以降は年会費1,312円かかる。ただし、年1回でも利用すれば次年度以降も無料となる。


DCMXサービス概要 携帯電話を使った決済のほか、カードも用意される
  DCMX mini DCMX
対応端末 FOMAのおサイフケータイ対応機
利用できる年齢
※未成年は親権者の同意が必要
満12歳以上 満18歳以上
限度額 1万円/1カ月 20万円〜
年会費 無料 初年度無料※利用すれば次年度以降も無料
キャッシング 非対応 対応
クレジットカード なし VISA、MasterCard(予定)
支払方法 一括払い
※携帯料金と一緒に請求
一括/分割/リボ払い
※携帯料金とは別請求
ポイントサービス なし ドコモポイント
利用できる場所 iD対応店舗 iD対応店舗/カードはVISA、MasterCard(予定)対応店舗


登録方法は?

 「DCMX mini」の場合、簡単な手順で利用できる。まず、DCMXのサイトの「入会申込み」でネットワーク暗証番号を入力し、同意事項を確認すると入会が完了。そのまま「iDアプリ」と「DCMXアプリ」の2つのアプリをダウンロードして、「DCMXアプリ」で再度ネットワーク暗証番号を入力、アプリ起動時にiDアプリを起動するよう選択する。

 「DCMX」の場合は本格的なクレジットサービスとなるため、入会方法は異なるが、こちらもiモード上で手続きが行なえる。ネットワーク情報などを入力すると、契約者情報が表示され、表示内容を確認すると審査が開始される。審査完了までは数週間かかる。


登録画面 DCMX mini登録手順 DCMX登録手順

その利用方法は?

 「iD」マークのある店舗で、支払い時にiDで支払うことを告げて、リーダーライターに携帯電話ををかざすと支払いが行なえる。利用料金や明細はDCMXアプリで確認できる。


対応する店舗にはiDのステッカーが貼られる 新たにデザインされたリーダーライター

体験スペースや、お洒落カフェでDCMX

“かっこよさ"をデザインした面々。左から文田氏、夏野氏、水野氏、山中氏(発表会時)
 DCMXの発表会で、NTTドコモのプロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部長の夏野剛氏は、「世の中にはさまざまなクレジットカードが存在するが、おしゃれでかっこいいデザインのカードはあまりない。DCMXではそこにこだわりたかった」と語った。

 同氏の言葉通り、DCMXでは“かっこよさ”が追求されている。ブランディングを外部のアートディレクターに担当させたほか、iD対応のリーダーライターや読み取り時のサウンドデザインに至るまで、“かっこよさ”を考える外部スタッフで固める熱の入れようだ。

 また、アンテナショップも展開し、28日には表参道にコンセプトカフェ「DCMX Cafe」をオープン(旧紀伊国屋跡地)。日産銀座ギャラリーなどを手がけた文田昭仁氏が空間デザインを担当したカフェで、DCMXによる支払いを体験できるようになる。さらに、「B.O.A.C」「Spriral Cafe」などの都内のお洒落カフェが協力店舗となり、28日からiDに対応するという。もちろん、このほかのさまざまなiD対応店舗でも利用できる。


担当者が語るDCMXのこだわりと利便性

 携帯電話業界では国内トップシェアを誇るNTTドコモ。しかし、DCMXでは、クレジット業界に参入するチャレンジャーとなるため、既存サービスとの違いを示して顧客獲得を狙っていかなければならない。挑戦者となるドコモのクレジットサービスについて、同社プロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部 クレジットイシュイング担当部長の森山浩幹氏に話を聞いた。


NTTドコモ プロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部 クレジットイシュイング担当部長の森山浩幹氏

利用明細までデザインにこだわったという
――DCMXの特徴を教えて下さい。

 なんと言っても非常に快適に利用できるということです。使っていただければ、DCMXが本当に便利だとわかっていただけるのではないかと思っています。クレジットサービスに新規参入するため、今回我々はとにかくいろいろなことにこだわりました。DCMXで、これまでのクレジットサービスの常識を打ち破りたいですね。

 発表会でも「クレジットカードが今までかっこよくなかった」と言ったように、我々は何か新しいものを入れたいと考えました。DCMXのエンブレムを作ったこともそうですが、首尾一貫したかっこよさにこだわるため、利用明細や封筒に至るまでデザインしました。持っていることのかっこよさを追求し、ステータスを高めていきたいと。我々はチャレンジャーとして、差別化を強く意識しました。

――小額決済が1つのポイントになるのでしょうか?

 それも1つのポイントです。しかし、SuicaやEdyで既に小額決済の市場はあります。ただ、SuicaやEdyはプリペイド型サービスで、頻繁に使われる方は問題ないかもしれませんが、ごくたまに利用するケースでは、チャージした電子マネーの残金がわからなくなる場合もあるでしょう。もちろん、携帯電話で確認もできますが、後払い式のサービスであればチャージを気にすることなく利用できるメリットがあると思っています。

 我々の大前提は、ケータイを決済に使う利便性の追求です。生活の中で使えるということが重要で、ケータイを使う利便性を提供したいと思っています。クレジットというと、お年寄りなどあまりいい顔をしない方もいらっしゃいますが、我々としては、そういう方にも是非一度使っていただきたいですね。

――どこで利用できますか?

 iD対応店舗であれば利用できるのでたくさんあります。例えば、カレッタ汐留では、ほとんどの店舗で利用できますよ。

――SuicaやEdy、そして今回のDCMXなど、さまざまな決済手段が携帯電話で1つになり、どの店で何が使えるのかわかりにくくなったようにも思います。こうした声にはどう応えていきますか?

 基本的にはiDの普及拡大です。これまでクレジットカードを使う場合は、店頭のステッカーを見てVISAやMasterCardを使っていたかと思いますが、これからはそこにiDも並ぶといったイメージですね。また、店頭では複数のリーダーライターが設置されている場合もありますが、将来的にはリーダーライターを共有していく方向で検討しています。


――DCMX miniでネット上の決済をやらない理由は何でしょう?

 非接触のインターフェイスは、周りの産業との融合です。ネットの世界は相手の顔が見えないバーチャルなものですが、私は、物と物と近づけ、バーチャルな世界に現実世界を持ち込むということに、大きな意味があると思っています。

 もちろん、オンラインのショッピングモールで導入するといった方向も考えられたかと思いますが、我々は、人が歩いて現実世界で決済する方を選びました。人と人がコミュニケーションをとり、リアルな世界で物の売り買いができるということにわくわくしています。こうした考えは、時代に逆行しているようにも見えますが、新たな技術とツールを使って現実世界とバーチャルを繋ぐ、新しい体験ではないでしょうか。

――首都圏など大都市を中心に拡大するようですが、地方展開について聞かせてください。

 我々は、年内にも10万店で利用可能にしたいと考えています。現在、Edy対応店舗は約30,000店、Suica対応店舗は約5,000店となっており、この店舗数でも利用できる場所を見かけるのではないでしょうか。10万店となれば、かなりの場所で利用できると思っていただいていいと思います。現在、設置が追いつかない状況であるため、少しお待ちいただくところも出てくるとは思います。

――ユーザー側からすると、ケータイでの決済にもう少しメリットが欲しいと思うかもしれません。今後何か展開を考えていますか?

 使っていただくとわかりますが、携帯電話の決済はクレジットカードとは異なり、いくら使ったかその場ですぐにわかります。また、今後の話ではありますが、おサイフケータイで提供しているトルカなどと組み合わせて、かざすだけで決済と同時にクーポンを発行するといった展開も検討しています。

――DCMX miniでは、中学生でも利用できるということに注目が集まっていますね。

 DCMXは、クレジットカードの対象年齢となる18歳以上から利用です。一方、DCMX miniは携帯電話に紐付くサービスなので、携帯電話の契約基準の年齢である満12歳以上の方でもご利用いただけます。ただし、携帯電話をご契約いただく時と同様、親権者の同意が必要で、DCMXをご利用できないようにする設定も提供していますので、未成年者の方は親権者の方の監督の下でご利用いただきたいと考えています。

 中学生以上という部分にフォーカスしてしまいがちですが、個人的には、お年寄りにこそ使っていただきたいと思っています。登録の仕方やクレジットに対する考え方も含めて、便利さを享受していただきたいですね。まずは1万円を限度にDCMX miniを使っていただき、利便性を感じればDCMXにバージョンアップしていただくと。連休中に、家族や恋人とのデートなどで一度体験していただきたいです。

――本日はお忙しい中ありがとうございました。



URL
  DCMXサービス案内
  http://www.nttdocomo.co.jp/service/dcmx/special/top.html

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(湯野 康隆, 津田 啓夢)
2006/04/28 14:15

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