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ノキアの法人向け戦略、Eシリーズ日本語版投入で本格展開へ

E60 E61が会場に展示。写真は英語版
 ノキア・ジャパンは、ノキアの法人向け戦略について記者向けの説明会を開催した。世界の法人市場の動向や日本市場への取り組みが説明されたほか、エンタープライズ向け端末「E60」「E61」の日本語版を秋以降にも投入する予定が明らかにされた。

 説明会にはノキア エンタープライズ・ソリューションズ モビリティ・ソリューションズ担当副社長のスコット・クーパー氏、ノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ カントリー ジェネラル マネージャーの森本 昌夫氏が出席し、クーパー氏が世界およびアジア市場について、森本氏が日本市場における取り組みを述べた。


ノキア スコット・クーパー氏

スマートフォン市場の高い伸びとSymbian OSのシェア
 先に登壇したクーパー氏は、「ノキアは2年半前からビジネス・モビリティにフォーカスし、Eシリーズなども発売してきた」と、早くから法人向けの展開を行なってきたことなどを述べ、「求められるのは電話機能だけではない。スマートフォンのOSであるSymbian OSのシェアも極めて高い。データサービスも市場が大きく成長している」と大きな変化の中にある法人市場の様子を述べた。データ通信については、全く新しいサービスが登場しているわけではなく、「パソコンで利用しているようなアプリケーションがモバイル化されたもの」と語り、アジア市場でも積極的に利用され始めているとした。

 一方で同氏は、同社の強みであり同時に「課題でもある」とする項目にセキュリティを挙げた。モバイル端末の紛失、盗難件数は普及と共に年々増えると予測し、「しっかりと端末を管理しなければならない」とセキュリティ対策への積極的な姿勢もアピールした。

 サービスやソリューション面ではインテリシンクを買収したことに触れ、インテリシンク以外のソリューションについては「市場が要求している」と引き続きサポートしていく姿勢を強調した。また法人向け市場で「特に焦点を当てているのが、モバイルEメール」としたほか、多くのソリューションで使用される同期技術についても、その重要性などを解説した。

 携帯端末で利用するVoIPについては、「多くの企業が、モバイル端末をPBXに接続し始めている。社員が持つ電話番号が1つで済むという理由もあるが、通話料の安さ、コスト削減が最も重要な理由」と述べ、安い通話料が企業における導入の大きな要因になると語った。

 同氏は最後に、「エンタープライズ・モビリティでは、端末やソフトウェア、環境の構築などすべてをうまく組み合わせることが大事。サポート面も重要で、我々は単なる修理だけでなく、アドバイスなどの面でも協力していく」と述べて、法人向け市場に全面的に取り組んでいく姿勢を明らかにした。


アジア太平洋地域のデータ通信市場。日本、韓国の大きさが目立つ インテリシンクのソリューションでカバーする範囲

ノキア・ジャパン 森本 昌夫氏

森本氏が掲げたステップ
 日本市場での取り組みは森本氏から説明された。同氏は冒頭「ノキアのエンタープライズ・ソリューションのすべてを日本でも展開する。道のりはあるが、ステップを確実に踏んで進んでいく」と述べ、ノキアが日本の法人向け市場を本格的に開拓していく姿勢を打ち出した。「2006年にフォーカスしたいのはモバイルボイスおよびメールとPIM。これらは一番身近で、また一番期待されている分野ではないか。まずはこれらに対応していく」などとし、基本的な機能から確実に展開していく方針を明らかにした。

 企業向けの端末については、「企業向け端末はコンシューマ向けと求められるニーズが違う。日本市場で企業向け端末が普及していないのは、8つのポイントが実現できていないから」と述べ、またその8つのポイントを満たすのが今後日本市場で展開するEシリーズであるとした。8つのポイントについては、ビジネスクラスのEメール機能、VoIPなどの音声通話機能、無線LANなどの接続性、セキュリティ、長期的な利用を想定した開発運用、プラットフォームの信頼性、ビジネスアプリを動かすパフォーマンス、修理以外のサービスも含めたサポート体制、を挙げ、「Eシリーズはこのような要件を満たしたものになっている」とした。

 VoIPについてはEシリーズとして日本でも展開されるE60、E61で標準機能として利用できるものの、より企業のシステムと緊密に連携した利用も想定し、PBXを提供しているメーカーと話し合いを進めている最中だという。

 また2006年は30万回線規模の市場になるとの見方を示したほか、海外メーカーの参入などと合わせて市場の活性化を予測。「法人向けPHSは240万回線があるが、このリプレース需要が目標。企業がVoIPを導入する条件は揃ってきており、2006年後半には爆発的に普及するのではないか」との見方を示した。


VoIP市場は今後爆発的に普及すると予測する 3年後を目標に各分野でリーディングポジションを狙う

Eシリーズはビジネス向けのさまざまな機能に対応

E61は横長のQVGA液晶。メール閲覧に優れる
 EシリーズについてはE60を「シンプルで従来の携帯電話の延長線上として使えるもの」とし、E61についてはポケットに無理なく収まる薄さ、大きな画面、フルキーボードやEメール専用ボタンなどの特徴が紹介された。キャリアからとしては、ボーダフォンブランドで投入されることが既に発表されている。ボーダフォン版の詳細な仕様は明らかにされていない。

 ノキアが販売する日本語版モデルも、秋以降に投入する予定が明らかにされた。販路などは現在検討中とのこと。価格はオープン価格だが、参考価格として欧州で販売されている「350〜450ユーロ」(約50,000〜65,000円)という価格帯が案内された。

 「エンタープライズ・モバイルEメールの日本市場は、約40万人ぐらい。このうち本当の意味でコーポレートのEメールを利用しているのは20万人程度ではないか。世界では640万人規模といわれ、このうちアメリカ市場が約75%。日本はまだ普及していないといえるが、ここに大きなチャンスがあるとも言える」とした森本氏は、買収したインテリシンクのEメール・ソリューションに加え、各社のEメールクライアントもサポートする2つのアプローチを行なっていくことを明らかにし、「市場の活性化が第一の目標」とした。

 同氏は最後に、エンタープライズ・ソリューションでの目標として、端末、ソフト、セキュリティの3つの分野を挙げ、「セキュリティは現在もリーディングポジションと考えている。私の中では3年後に目標を設定しており、2009年までに端末、ソフトの分野でリーディングポジションを確立したい」と意気込みを語った。


ストレート型のE60(英語版)。416×352ドットの高精細な液晶を搭載 側面もシンプルに仕上がっている

QWERTY配列のキーボードを搭載するE61(英語版) 薄く、ポケットにも収まりやすい

E61日本語版での文字入力の様子 E60日本語版での文字入力

E60日本語版のメニュー画面。高精細な表示が印象的だ フルブラウザはミニマップ機能をサポート


URL
  ニュースリリース
  http://www.nokia.co.jp/about/release_060607_2.shtml

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(太田 亮三)
2006/06/07 16:06

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