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ウィルコムなど、機器間通信市場を推進する「M2Mコンソーシアム」

左からマイクロソフト執行役の眞柄泰利氏、アッカ副社長の湯崎英彦氏、ウィルコム執行役員の瀧澤隆氏

左からマイクロソフト執行役の眞柄泰利氏、アッカ副社長の湯崎英彦氏、ウィルコム執行役員の瀧澤隆氏
 ウィルコム、マイクロソフト、アッカ・ネットワークスの3社は、機械と機械の通信(Machine to Machine、M2M)に関連した技術推進と市場開拓を目指す団体「M2Mコンソーシアム」を設立した。

 今回設立された「M2Mコンソーシアム」は、M2Mと呼ばれる機器間通信市場に関わる企業が参画する団体。M2Mは、コンピュータのほか、POSや自動販売機、エレベーター、ガスメーター、家電など電子化された機械全てを対象に、それらを通信ネットワークで繋いで、遠隔での監視や制御、データ取得を行なうというもの。

 同団体では、「M2Mを実現させるためには、機械・ネットワーク・アプリケーションを融合させ、現場に適したソリューションにする必要があるしかし、現在はメーカーやベンダーなど各社が個別展開しており、開発スピードやコスト面などで課題がある。幅広い分野でM2Mソリューションを提供するには、各社が連携できる仕組みが求められている」と団体設立の背景を説明している。

 設立に関わる3社は発起人として幹事会構成員となる。さらにアッカがM2Mに適したネットワーク技術の開発に取り組む。ウィルコムでは、W-SIMを活用してPHSを組み込めるオープンなビジネスモデルを提供する。マイクロソフトでは、サービス実現のためのプラットフォーム作りを行なっていく。

 「M2Mコンソーシアム」に参画する予定の企業は、アイテック阪神やオムロン、カシオ計算機、ネット・インデックスなど18社。


コンソーシアム通じてアライアンスを

M2Mコンソーシアムの活用内容

M2Mコンソーシアムの活用内容
 3社では6日、都内で記者説明会を開催。コンソーシアムの設立主旨について、アッカ・ネットワークス代表取締役副社長の湯崎英彦氏は、「発起人の3社は、プラットフォームそのものを提供する立場にあり、オープンなM2Mが提供できると考えた。コンソーシアムでは、まず参加企業の交流の場を設ける。その後、相互接続を確認し、ワーキンググループで解決すべき課題を出していく」と述べた。

 今後のスケジュールについて同氏は、「2006年度中には実証実験まで行ない、2007年度には商用展開を図っていく。2007年度後半から2008年度にかけて、展示会などで情報を発信していく」とした。

 また湯崎氏は「コンソーシアムを通じて、参加企業のアライアンスがでてくれば、と考えている。新技術の開発などはその結果として登場するかもしれないが、パテントを取るための活動ではない」とした。

 ウィルコム執行役員の瀧澤 隆氏は、「これまでもテレメトリングサービスを提供しており、経験やノウハウはそれなりにあると自負している。ただし、これまでテレメトリングを展開している顧客は、センター設備を自社運営するなど、それなりに力を持っているところだった。M2Mコンソーシアムによって、初期投資を低くして経営資源を大きく投じなくともM2Mが利用できる方法が必ずある。まずは市場のポテンシャルを大きくしていきたい」と語った。

 会見後、瀧澤氏にW-SIMとの関連を質問すると、同氏は「当社ではテレメトリング専用の端末、料金プランは既に提供している。しかし、その面での情報発信が圧倒的に足りていない。まずはそこを強化していきたい。W-SIMフォーラムとは個別に活動していくことになる」と述べた。


組織体制 今後のロードマップ
組織体制 今後のロードマップ


URL
  ウィルコム プレスリリース
  http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/press/2006/09/06/
  アッカ プレスリリース
  http://www.acca.ne.jp/release/060906.html
  マイクロソフト プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2801


(関口 聖)
2006/09/06 16:32

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