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ドコモの「D902i」に電池パック破裂のおそれ、回収へ

謝罪するドコモの石川氏(右)と三菱電機の伊藤氏(左)

D902i

バッテリー部
 NTTドコモは、三菱電機製「D902i」に対応した電池パック「D06」に、異常発熱および破裂のおそれがあるとして、取り替え・回収すると発表した。

 回収の対象となるのは、電池パック「D06」のうち2006年5月製造以前のもの。「D06」に貼付されているラベルのアルファベット3桁が「OKA」「OLA」「PAA」「PBA」「PCA」「PDA」「PEA」のもの、約130万個が該当する。

 「D06」は、「D902iS」および「D903i」にも対応している。製造年月の関係から、「D902i」といっしょに購入した電池パックが回収対象と見られるが、7日に緊急会見を行なったNTTドコモ代表取締役副社長の石川國雄氏は、ショップの対応によっては回収対象の電池パックがそれ以外に提供されている可能性があるとして、「D902iS」および「D903i」のユーザーにも電池パックの確認を求めた。

 なお電池パック自体は、三菱電機からの受注生産(OEM)を受けた三洋ジーエスソフトエナジーが製造したもの。原因は製造ラインの不具合とされている。具体的には、2005年11月〜2006年5月にかけて製造された「D06」において、製造工程の不良から電池パックの負極板に変形が生じ、電池ケース内の絶縁シートが損傷。これに、電池外側からキズやヘコミがつく程度の衝撃が加わり、さらにバッテリーの膨張することで破裂にいたったものと見られている。なお、現在製造されている製品については、製造工程が見直され、極板・絶縁シートを巻く装置も改善、絶縁保護テープも施されているという。

 今回のバッテリー不具合により、破裂に至ったケースは1件。ただし、異常発熱および破裂を申告したケースはこのほかに17件あるという。現在、調査中で、17件の中にはやけどを負ったケースもあるとのこと。

 ドコモでは、「D06」のユーザーに対して新聞広告およびダイレクトメールで通知するとともに、後日良品を送付するとしている。ただし、利用中の電池パックの表面にキズやヘコミがある場合は、すぐに利用を中止し、ドコモショップに持ち込むようよびかけている。

 電池パックの回収および交換に伴い、7日から「D902i」「D902iS」「D903i」の販売を一時停止する。ドコモの石川氏によれば、130万個の交換用電池パックが集まるのは、ドコモや三菱電機の在庫を合わせても2007年1月末までかかるという。端末の販売再開の目処は立っていないが、2007年以降、状況を見て販売再開となる見込みだ。

 また、年明けにも発売される予定の「D903iTV」について、三菱電機の執行役副社長の伊藤善文氏は「D903iTV発売には影響しない」と話した。


発熱・破裂の流れ 製造工程の不具合

負極板の変形で絶縁シートが損傷 外部からの衝撃などで絶縁シートがショート

要因と対策 現在確認されている異常発熱の事象

原因は判断ミス?

写真左から、三菱電機 NTT事業部 副事業部長の河野保範氏、伊藤氏、NTTドコモの石川氏、サービス品質部長の富永 寛氏

三菱電機の伊藤氏
 「誠に遺憾なことではございますが……」と話を切り出したドコモの石川氏は、今回の電池パックの回収について謝罪。「携帯電話事業者、携帯電話製造メーカーとして大変重大な事象」との認識を示し、「利用するユーザーをはじめとした皆様に対し、深くお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした」と述べると、三菱電機の伊藤氏とともに深く頭を下げた。

 石川氏の説明によれば、不良電池が原因で異常発熱し、カバンが焦げるなどの被害があったケースは現在1件。ほかにも、異常発熱・破裂による申告は7件、外部からの異常な圧力によるものと見られるケースが10件あるという。

 損害額については現在算定中としたが、「D06」の販売価格が1,470円(ドコモオンラインショップ)で、130万個の交換であることを計算すれば、単純に19億円以上になる。業績への影響についても明言は避けたが、「一時販売停止の影響と電池パックへの不安が懸念」とコメントし、早期の信用回復を図りたい考えだ。

 三菱電機の伊藤氏から具体的な原因について話があった。同氏は今回の異常発熱の報告が今年11月にあったのに対し、三菱電機側では2006年6月に製造工程の見直しを行なったと語っていた。異常が報告される以前に、異常発熱や破裂を知っていたとも取れる説明だが、この件について会見では多くの質問が集まった。

 伊藤氏によれば、今年4月の時点で発熱などの報告を受け、電池パックに「軽微の短絡」(軽微な回路のショート)を発見、OEM先の三洋ジーエスに対して、製造ロットの確認などを求めたという。三菱電機は5万台のバッテリーを解体し、そのうち2個に短絡を確認、事象の解析およびシミュレーションを行なって、「軽微の短絡」で不測の事態は発生しないとの結論に至ったという。しかしその結果、この判断が今回の事態を招いたことになる。


他メーカーの電池パックは問題なし

ドコモの石川氏
 なお、三洋ジーエス製の電池パックは、今回の三菱電機のほかに、富士通、NEC、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、ソニー・エリクソン、モトローラの5社のドコモの端末メーカー(一部機種)で採用されている。石川氏は、今回のような事態は他メーカーのものでは報告されていないとし、三菱電機製の電池パックのみの問題とした。

 そうはいっても、端末の発熱や、電池パックの膨張については複数の事象が確認されており、本誌編集部の端末も電池パックが膨張したことで電池カバーができないものもある。ユーザーとしては、自分の端末の異常発熱および破裂も心配になってしまうところだが、石川氏は電池パックが膨張する件について、状況を把握しているとコメントした上で、膨張が直接の引き金となって今回のような事態を引き起こす可能性を否定した。電池パックが膨張した場合はドコモショップなどで個別に対応するという。

 ただし、外部から「異常な衝撃」を受けた場合は、“通常の膨張”(?)であっても発熱や破裂などの危険も考えられるとのこと。電池パックはアルミのケースに覆われており、かなり頑丈にできているため、端末の落下や踏みつけたぐらいの衝撃では電池パックは大丈夫だという。不安なユーザーは、最寄りのドコモショップやサポートセンター(DoCoMo インフォメーションセンター)などに問い合せてみるといいだろう。



URL
  ニュースリリース(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20061207.html
  ニュースリリース(三菱電機、PDF形式)
  http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2006/1207-b.pdf


(津田 啓夢)
2006/12/07 16:07

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