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D2C、モバイル広告のマーケティングセミナーを開催

 ディーツー コミュニケーションズ(D2C)は、業界関係者向けに都内でモバイル広告に関するマーケティングセミナーを開催した。メッセージF(フリー)などに関連したモバイル広告市場の調査結果や同社の最新の広告商品のほか、モバイル検索広告の現状や今後、口コミマーケティングについても紹介された。


 冒頭にはD2C 代表取締役社長の藤田 明久氏から挨拶が述べられた。同氏は、既存のマーケティングにモバイルを取り込むことによる効果を挙げ、広告の高速化、口コミ効果の活用、顧客獲得の効率化などをアピールした。


D2C 代表取締役社長の藤田 明久氏 モバイルマーケティングの効果を紹介

口コミマーケティングの効果や課題も パソコン向けだけではターゲットの関心をとらえきれないとする

モバイル検索広告の現状と今後

アイレップ インターネットマーケティング部 取締役 事業部長の紺野 俊介氏
 すでに3キャリアでも開始されている携帯サイトにおける検索サービスは、広告市場でも利用の拡大が期待されている。モバイル検索広告の現状と今後について述べたアイレップ インターネットマーケティング部 取締役 事業部長の紺野 俊介氏は、モバイル広告におけるサーチエンジンマーケティング(SEM)について語った。

 同氏はSEMについて、リンスティング広告とサーチエンジン最適化(SEO)を組み合わせたものとした上で、検索クエリの実態などを例にパソコンとモバイル検索での検索のされかたの違いを指摘。現在はパソコンの検索市場が中心だが、3キャリアでの検索サービスの開始に伴い、モバイルサイトにおいても検索エンジンでの検索結果を念頭に置いたマーケティングが拡大していくとの見方を示した。

 同氏はインターネットにアクセスする端末もモバイルが拡大しているとし、Webサイト以外にも書籍や映像、音楽などさまざまなジャンルで携帯電話向けの提供が拡大すると指摘、それらに的確にマッチングさせていく技術が鍵になるとした。

 パソコンでの検索クエリは、数年前まで上位だった「壁紙」「占い」といったキーワードが、昨年は上位にまったく現われなくなるといった状況を紹介し、ユーザーの検索サービスへの接し方が変わってきている現状を指摘した。一方、モバイル検索はまだ発展途上で、「ユーザーが何を検索するか迷っている」としながらも、「自然検索でちゃんと結果が出ないので現在ではリスティング広告が有効という一面もある」と語った。

 また同氏は、広告はユーザーの探している情報とマッチすることで「情報」になるとし、広告だけでなくユーザーとコミュニケーションをとるような手法が重要とした。


モバイルの特性や広告媒体の特徴が解説された クエリ比較によるPCとモバイルの違いを具体例で解説

モバイル検索市場の利用実態

D2C 事業開発本部 本部長の田中 紀之氏
 実際のモバイル検索の利用実態については、D2C 事業開発本部 本部長の田中 紀之氏から説明された。同氏は検索連動広告について、一度でもモバイルに広告を出したことがある広告主は検索連動広告に強い関心を示しているとするデータを紹介し、3キャリアが開始したことによる検索サービスの拡大で市場は今後拡大していくとした。

 3キャリアがそれぞれ提供する検索サービスの現状を紹介した同氏は、検索サービスに付随した広告市場が2007年度に本格的に開始され、2008年度は拡大していくと予測。モバイルサイトを常設する企業が増加し、マッチ型広告や行動ターゲティング型広告もすでに模索され始めているとした。その一方、公式サイトのトラフィックは依然優位であるとし、コンテンツ課金ビジネスも公式サイトが中心になるとの見方を示した。

 同氏はモバイル検索のサービスを利用したユーザーへの調査結果を明らかにし、利用実態や満足度などを紹介。モバイル検索のきっかけとなる広告メディアはターゲットとする層により使い分けることが効果的とし、モバイル検索がハブとなるようなクロスメディア広告の有用性を紹介した。


モバイル広告を出した企業は検索連動型広告に強い関心を示しているという 市場の拡大は2008年に本格化すると予測

iモードユーザーを対象に、検索サービスの利用実態を紹介 対象にはパソコンで検索を利用しないユーザーも

キーワード検索の利用頻度 現状のキーワード検索に対する満足度

モバイル検索のきっかけ。ターゲット層によっては、きっかけとなるメディアが異なる 調査の概要

モバイルにおける口コミマーケティング

D2C 広報宣伝部 部長の篠崎 功氏
 冒頭のD2C 藤田社長の挨拶の中でも触れられた「口コミ」マーケティングについては、D2C 広報宣伝部 部長の篠崎 功氏から事例を中心に説明された。

 同氏は口コミマーケティングについて仮説をいくつか立てた上で、とある企業のキャンペーンマーケティング戦略を例にモバイルにおける口コミ効果を具体的に解説した。それによれば、キャンペーン情報を口コミした人は、平均3.6人に伝えたという結果になり、また口コミした人の半数近くが情報を受け取った当日に伝えたという。情報の伝達経路はメールのほか、直接携帯の画面を見せてもらうといった身近な接点が多く、また学校の休み時間などスキマ時間に積極的に伝達されているとするデータが紹介された。

 同氏はこれらの結果から、モバイルを活用した広告・キャンペーンは口コミされやすく、身近な人から短時間に直接、あるいはメールで伝達されやすいとし、ブログなどに感想を書いて広がるパソコン上の口コミとは伝達速度に差があると指摘。また、キャンペーンに参加するユーザーが楽しめたり、誰かに教えることで役に立てるような信頼性の高い内容になることが大切であると述べた。


マーケティングでの仮説 口コミする人は即日情報を伝える傾向が顕著に

信頼する口コミ情報も身近な人が多い 口コミを行なうコミュニティーが複数存在し、身近なところから伝達していく

調査の概要 口コミマーケティングにおいてパソコン市場との違いも指摘


URL
  ディーツー コミュニケーションズ
  http://www.d2c.co.jp/


(太田 亮三)
2007/01/17 19:09

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