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ノキア・シーメンス、モバイルWiMAXやLTEのデモ

マイケル・クーナー氏
 ノキア・シーメンス・ネットワークスは、日本および韓国市場担当責任者にマイケル・クーナー氏が就任し、日本での本格的な営業活動を開始すると発表した。

 ノキアとシーメンスは、2006年6月、通信機器部門を統合した合弁会社「ノキア・シーメンス・ネットワークス(Nokia Siemens Networks)」の設立を発表。固定通信とモバイル通信のシームレスなアクセスを実現する「FMC(Fixed-Mobile Convergence)」に向けて取り組んできた。合併により新会社は、エリクソンに次ぐ世界第2位の通信機器ベンダーになったという。

 29日の発表会には、マイケル・クーナー氏が登場し、今後のビジョンが語られた。クーナー氏は、2015年には50億人がネットに常時接続できる環境になると予測し、IPベースの新しいビジネスモデルの登場に期待を寄せた。日本市場については、「非常にユニークな市場。日本のユーザーはリッチなコンテンツを求めており、そうしたコンテンツはどうしても帯域を使う。その一方、コスト削減も求められる」と説明。また、通信事業者が無線アクセスに50%のコストをかけているとし、さらに、モバイルテレビといった多くの帯域を使うサービスへの需要が高まっているとした。


世界2位の通信機器ベンダー マーケットポジション 日本の市場動向

ノキア・シーメンスの製品群 コストのかかる無線通信分野

モバイルWiMAXとLTEのデモ

モバイルWiMAXのデモ
 発表会では、モバイルWiMAX(IEEE802.16e)や、LTE(Long Term Evolution)についてのデモンストレーションが行なわれた。

 モバイルWiMAXは、モバイル用途での利用が期待されているワイヤレスブロードバンド通信技術。20MHz幅で下り最大21Mbps程度の高速データ通信が実現するというもの。今回のデモンストレーションでは、同社の小型基地局(BTS)と電波出力するRF装置を利用して、WiMAX通信モジュールで電波を受ける一連の動作が確認できた。デモは電波を外部に漏らさない遮へい室の中で実施された。

 ノートパソコンにPCカードタイプのWiMAX通信カード(試作機)を装着し、映像のストリーミング配信が行なわれたほか、ボイスチャットも実施された。また、ノキア製のインターネット端末「N800」をベースに、ジャケット型のWiMAXモジュールなどを搭載した試作機でもストリーミング配信のデモが行なわれた。

 なお、今回のデモで使用された基地局は、米Sprintとノキア・シーメンスが共同研究しているもの。2.5GHz帯を利用し、1つの基地局で数100mの範囲をカバーするとし、電力を大きくすればさらに範囲は広がるという。今回の基地局は4Wだった。WiMAXを展開する事業者は、街中やブロードバンド回線の敷かれていないルーラルエリアなどに基地局を設置していく。

 担当者は、モバイルWiMAXのメリットの1つとして、チップセットメーカーのインテルが標準化に参加している点を説明。ノートパソコンなどに広く搭載されている無線LANのように、インテルがサポートする可能性が高いとし、そうなればモジュールの価格も現在の無線LAN程度になると話していた。

 また、5月15日に総務省より、2.5GHz帯を使った次世代高速無線免許の割り当て方針案が示されたことで、モバイルWiMAXの実現性が増したとの認識を示し、既存の携帯電話事業者ではない、新規の事業者の登場に期待できるとした。なお、総務省の方針案では、2.5GHz帯で30MHz幅×2と10MHz幅が事業者に割り振られるとされた。


画面右がBTS、左がRF装置 無線で固定回線のような通信環境を提供 モバイルWiMAX受信カード(試作機)

「N800」ベースのWiMAX受信機 動画ストリーミング配信をデモ 試作機は「N800」にジャケットのようにモバイルWiMAXのモジュールが装着されている

 このほか、LTEのデモでは、HSDPAからLTEに切り替えるハンドオーバーテストが披露された。

 LTEは、NTTドコモなどが「Super3G」と呼ぶW-CDMA系の通信規格。標準化団体である3GPPでは、「LTE」の名称で検討を進めている。W-CDMAの高速データ通信規格であるHSDPAをさらに発展させたもの。

 ハンドオーバーのデモは、試作機のLTE基地局と、すでに導入されているHSDPAの基地局を利用して、動画がストリーミング配信された。LTEでは、30Mbpsのスループットで大きなディスプレイに映像が映し出され、これをHSDPAに切り替えると、映像流れたまま画質は落ちた。スループットは1.4Mbps程度をマークしていた。

 LTEの担当者は、その特徴として、複雑化したネットワークを簡素化し、メガビットあたりのコストを下げられるほか、既存のネットワークからのマイグレーションが容易である点などを説明した。

 また、今回行なわれたデモのように、LTE網が整備されていない場所において、既存の3G網が利用できる点もメリットで、すでにネットワークを構築済みの事業者の発展系の技術だとした。対して、WiMAXは、LTEよりもさらにデータ通信寄りのもので、新規事業者が安価にネットワークが構築できるという。ノキア・シーメンスでは、次世代高速通信の導入をにらみ、日本での営業展開を強めていく方針だ。


画面一番右側がHSDPAの基地局設備。左がLTEの装置 映像ストリーミング。ディスプレイの下にLTEの受信機(試作機) スループットはだいたい30Mbpsを示していた


URL
  ノキア・シーメンス・ネットワークス
  http://www.nokiasiemensnetworks.com/

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(津田 啓夢)
2007/05/29 15:26

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